
この記事の要点
- 米Uphold調査、米金融機関の75%がBC導入着手
- 22%は本番稼働段階、予算・調達の具体化も進む
まずはブロックチェーンを詳しく
「75%が着手」米金融のBC導入が本格化
オンチェーン金融インフラ企業Uphold(アップホールド)は2026年9月24日、米国の金融機関を対象に実施したブロックチェーン導入状況の調査結果を公表しました。
調査によると、回答した金融機関の75%がブロックチェーンを活用した金融サービスの導入プログラムに着手し、22%はすでにプロジェクトを稼働・拡大する段階にあり、53%はパイロット運用やユースケースの評価に入っています。
こうした導入計画はベンダー選定や予算配分にも反映されており、54%が提案依頼書(RFP)を発行済みで、3分の2が関連予算を確保したと回答しました。
アップホールドは一連の結果について、米国の金融機関によるブロックチェーン活用が理論的な検討から、実際の調達や導入を伴う段階へ移りつつあることを示していると説明しています。
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ブロックチェーン活用の本命はウォレット・カストディ
今回の調査はアップホールドがAmerican Banker(アメリカン・バンカー)に委託し、2026年7月27日から8月14日にかけて、銀行・信用組合・ネオバンクでデジタル資産やブロックチェーン戦略に関わる114人を対象に実施されました。
回答者の53%は運用資産500億ドル(約7.9兆円)超の金融機関に所属しており、アップホールドがスポンサーであることを伏せたブラインド方式が採用されています。
72%がカストディ重視、国際展開も65%
調査では、デジタルウォレットとカストディソリューションを重視すると答えた金融機関が72%で最も多くなりました。
これにウェルスマネジメント向けのデジタル資産の売買・保有機能や、デジタルウォレットを軸とした国際展開が続いています。
機関向けでは、ステーブルコインを使った決済レールや、プライムブローカレッジ・クリアリングも上位に入りました。
| ユースケース | 重視する金融機関の割合 |
|---|---|
| デジタルウォレット・カストディ | 72% |
| デジタル資産の売買・保有(ウェルスマネジメント) | 70% |
| デジタルウォレット主導の国際展開 | 65% |
| ステーブルコインレール(機関間決済) | 64% |
| プライムブローカレッジ・機関向けクリアリング | 64% |
法人向けが先行、66%が「双方に利益」
サービスの対象では法人顧客向けが65%で最も多く、リテール顧客向けも52%と半数を超えています。
ウェルスマネジメント向けは47%となり、法人顧客向けやリテール向けに続く水準となっています。
ブロックチェーンを活用した金融サービスについては、回答者の66%が金融機関と顧客の双方に利益をもたらすとの認識を示しました。
サイバーリスク・規制が導入の壁に
一方、導入上の障壁では、サイバーセキュリティへの懸念とリスク管理・オペレーショナルリスクへの懸念がそれぞれ47%で最も多く挙げられました。
規制の不確実性とコンプライアンス要件も46%に達しており、技術や運用だけでなく法規制への対応も導入判断にあたっての課題となっています。
アップホールドのサイモン・マクラフリンCEOも規制面の課題に触れ、包括的な法的枠組みの整備が遅れているとの認識を示しています。
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JPモルガンも通貨拡張、銀行BC活用の行方
マクラフリンCEOは、即時かつボーダーレスなサービスに慣れた世代が次の銀行顧客になると指摘し、金融がオンチェーンへ移行する流れは不可逆的との見方を示しています。
銀行業界では実際のサービス展開も始まっており、JPモルガンは2026年6月、ブロックチェーン基盤「Kinexys(キネクシス)」の預金口座ネットワークに日本円を含む5通貨を追加しました。
今回の調査でも、ウォレット・カストディや機関間決済など、実際の銀行業務に直結する用途が上位に入りました。
アップホールドはこうした結果について、米金融機関におけるブロックチェーン活用は「導入するか」の検討段階から「どの業務に組み込むか」を具体化する段階に入りつつあるとの見方を示しています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.30 円)
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Source:Uphold公式発表
サムネイル:AIによる生成画像
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