FXのリスク&リスク回避

投資や取引にはリスクがつきものです。逆にリスクのない投資や取引はないと言っても過言ではありません。FXにもリスクはつきものです。デメリットを理解し上で取引をすることをお勧めします。

リスク① 為替相場変動
通貨の変動は株に比べると少ないといえ、国の情勢などで短期間で激しく変動することもあります。予測していた値動きと全く違った動きをすると損失を被ることも多々あります。
例えば、1,000ドルを1ドル100円の時に購入したものを、円高になり1ドル90円で円に戻した場合

10万円で購入したものが手元には9万円になります。

つまり1万円を損することになります。

為替相場変動リスクへの対策
1.購入時期を分ける
2.レバレッジを低めに設定する

 

リスク② レバレッジ
FXの魅力の一つでもあるレバレッジにより、少額の証拠金でも数倍~25倍の取引ができます。つまり、損得も数倍~25倍になります。つまり、1万の損得だったものがレバレッジを25倍にすると25万円の損得に変わることになります。
レバレッジにより、よりギャンブル性の高いものになります。ハイリスクハイリターンの言葉のごとく、大きな利益を求める裏には大きな損害が潜んでいます。また、この部分だけを考えるとストップ高やストップ安のある株よりもリスクは高く、為替レートの数円の動きが数十万から数千万の動きに変わったりします。
レバレッジにより100万円の元手が一夜にして200万円になったり、10万円になったりします。自身の許容できる損失を設定しておいて、証拠金とレバレッジの関係を設定することをお勧めします。

レバレッジリスクへの対策
1.レバレッジを低めに設定する

 

リスク③ ロスカット
FXには証拠金を上回る損失を防ぐためにロスカットというものがあります。含み損が大きくなった時に行われる強制決済のことです。
FXにはレバレッジをすることにより数倍の証拠金の数倍の取引をすることが可能になります。為替は常に変動しているので株のようにストップ高ストップ安がありません。つまり、いくらでも得をするし、いくらでも損をします。その損害額が証拠金を上回らないように、損害額比率がある程度に達した時に強制的に決済されます。多くのFX会社は、このロスカットされる前にマージンコール(警告)を投資家に鳴らします。取引会社によって違いますが、証拠金維持率が50%を下回る時にかかることが多いです。
為替は変動しますので、下がりもすれば上がりもします。「もう少し上がるのを待ってから売ろう」というのがロスカットによってできなくなります。
このロスカットを防ぐには損害比率つまり証拠金維持率をロスカット値まで上げなければならず、それには証拠金を増やさなければなりません。この時に余裕投資額を上回る借金をしたりすることで、多くの問題が出ています。FXにはしっかりとした自己管理が必要になります。

ロスカットリスクへの対策
1.取引時に余裕を持った証拠金にする
2.損切りラインを設定しておく

 

リスク④ 借金のリスク
FXにはロスカットという損失が証拠金を上回らないシステムがありますが、常に取引には「買い手」と「売り手」があります。万が一、ロスカットにより持っているお金を売りたいと言っても買うものがいなければ取引は成立しません。この部分に関して、FX会社はロスカット時を保証するとは言ってませんので、国が崩壊などの場合は証拠金以上の損失がでる場合もあります。危険が伴う外貨には、あまり手を出さないことをお勧めします。

借金リスクへの対策
1.マイナーな通貨を避ける
2.レバレッジを低く設定する
3.損切りラインを設定しておく
4.休日をまたいで取引をしない

 

リスク⑤ システム障害
FX取引のほとんどはインターネットを通じて行うのが主流になっております。インターネット上で起こり得る障害、例えばシステムダウン、回線断絶、パソコンハードディスク破損など、取引が全くできなくなってしまう可能性があります。取引ができない間に為替相場が動いて大きな損害を被ることになります。このようなケースも想定して損切りを設定することをお勧めします。

システム障害リスクへの対策
1.損切りラインを設定しておく
2.システムの違う口座を複数持つ

 

リスク⑥ 取引会社倒産・詐欺
過去にいくつかのFX業者倒産により、預け入れた証拠金が返還されないということがありました。2010年より、FX業者は顧客資産を顧客資産と業者資産を分別した上で第三者の信託銀行などに保管することが義務付けられたことにより証拠金管理の関するリスクが低下しました。ただ、社会情勢によって倒産する可能性が全くなくなったという訳ではありません。バックについてる親会社の資本力をみて、FX業者を選ぶことも重要です。

取引会社倒産・詐欺リスクへの対策
1.バックについている親会社の資金力を確認する

 

リスク⑦ 政情・財政状況
政情が安定していないと、テロや戦争が起きたり、突如として財政危機に陥ったりします。そのような状況ですと取引所がクローズになり取引ができないことも出てきます。できる限り、中立国であり政情が安定している国の通貨を選択することをお勧めします。

政情・財政状況リスクへの対策
1.中立国の通貨を選択する
2.世界情勢をこまめにチェックする

 

リスク⑧ スワップポイント
二カ国間の金利差によって利益を出すスワップポイントですが、国の情勢により金利が変動することがあります。高金利だったのが安くなったりするとスワップポイントがマイナスに転じることもありえます。二カ国の金利状況を確認することが重要です。

スワップポイントリスクへの対策
1.対象国の金利をこまめにチェックする