
この記事の要点
- 物流大手・丸和HDが協力会社2300社へのJPYC決済導入を検討
- 10億円強の出資も視野、物流業界の資金繰り改善へ
まずはを詳しく理解する
丸和HD、2300社にJPYC決済導入へ
2026年7月19日、物流大手のAZ-COM丸和ホールディングス(HD)が、協力会社約2300社への委託費などの支払いに日本円連動型ステーブルコイン「JPYC」を導入する方針であることが明らかになりました。
日本経済新聞の報道によると、AZ丸和はJPYCを発行するフィンテック企業のJPYC株式会社(東京・千代田)との業務提携に加え、10億円強の出資も検討しています。
JPYCの大規模な法人利用としては国内初の見通しで、導入後は約2300社に及ぶ物流ネットワークの委託費や給与の支払いにステーブルコインが活用されることになります。
AZ丸和は、即時に現金化でき振込手数料もかからないJPYCの特性を生かして支払いサイクルを短縮することで、資金繰りに課題を抱える小規模な物流事業者の支援につなげる考えです。
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JPYC導入の背景と企業決済の広がり
人手不足の物流業界、JPYC払いで差別化
AZ丸和はアマゾンジャパン(東京・目黒)などの配送や顧客企業の物流業務を包括受託する3PL(サード・パーティー・ロジスティクス)を手掛けており、委託先には運送を直接担う個人事業主も含まれています。
日本経済新聞によると、JPYCはこうした個人事業主への委託費や給与の支払いに利用される予定で、協力会社への送金をステーブルコインで行う仕組みが導入される見通しです。
背景には、物流業界が抱える慢性的な人手不足があり、ドライバーの高齢化に加え、2024年4月から運転手の時間外労働に年960時間の上限規制が適用された「物流2024年問題」により、協力事業者の確保は物流各社にとって重要な課題となっています。
AZ丸和は、JPYCによる迅速な支払いを新たな付加価値として提示することで、協力事業者との関係強化や新たな委託先の確保につなげる考えだと伝えられています。
JPYC普及が加速、企業間決済の基盤に
こうした取り組みを支えるJPYCは、発行元のJPYC株式会社が2025年8月に資金決済法に基づく資金移動業者の登録を受け、同年10月27日に日本初の円建てステーブルコインとして発行を開始しました。
同社によると、JPYCは日本円と1対1で交換できる設計となっており、発行残高の100%以上に相当する日本円の預貯金と日本国債によって価値が裏付けられています。
発行と償還は専用プラットフォーム「JPYC EX」を通じて行われ、現在はアバランチ(AVAX)・イーサリアム(ETH)・ポリゴン(POL)・Kaia(カイア)の4つのブロックチェーンに対応しています。
また、同社は2026年4月20日にシリーズB 2ndクローズとして28億円の追加調達を発表しており、ソニー銀行との基本合意やLINE NEXTとの協業など、企業との連携も拡大しています。
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国内外で広がるステーブルコイン決済
企業によるステーブルコイン決済の導入は、海外・国内の双方で広がっています。
海外では、米決済大手のStripe(ストライプ)が2025年6月、Shopify(ショッピファイ)加盟店が34カ国でドル連動型ステーブルコイン「USDC」を受け取れるようにすると発表しました。
さらに、米Coinbase(コインベース)も2025年6月、EC(電子商取引)プラットフォーム向けのステーブルコイン決済基盤「Coinbase Payments」を立ち上げ、Shopify加盟店へのUSDC決済を支援しています。
国内でも企業間決済に向けたサービスの整備が進んでおり、TIS株式会社はJPYCを組み込んだ「ステーブルコイン決済支援サービス」の2026年秋以降の提供開始を目指しています。
また、SBIグループは2026年6月24日、SBI新生信託銀行を発行者とする国内初の信託型円建てステーブルコイン「JPYSC」の提供を開始しました。
小売分野でも実用化が進んでおり、ローソンは2026年8月上旬から東京都内の店舗でJPYC決済の実証実験を開始する予定です。
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Source:日本経済新聞報道
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