
ガス代無料化か、チェーン収益確保か
米金融サービス企業ロビンフッド(Robinhood)が展開するイーサリアムL2「ロビンフッド・チェーン(Robinhood Chain)」の手数料モデルを巡り、ソラナ(Solana)共同創業者のアナトリー・ヤコベンコ(Anatoly Yakovenko)氏と、アービトラム(Arbitrum)開発元オフチェーンラボ(Offchain Labs)共同創業者のスティーブン・ゴールドフェダー(Steven Goldfeder)氏がX上で議論を交わした。両氏が日本時間9月5日から6日にかけて投稿した。
オンチェーンデータ分析企業ビットクエリ(Bitquery)の調査によると、ロビンフッド・チェーンの平均取引手数料は、8月22日の約0.007ドル(約1.1円)から9月3日には約0.41ドル(約64円)へ上昇していた。
ヤコベンコ氏は、平均取引手数料が約0.40ドルに上昇したと伝える投稿を引用。ロビンフッド・チェーンがアービトラム側へ支払う10%の収益分配額だけで、ソラナ上の取引手数料を4回分賄えると主張した。
同氏は、この収益分配分をソラナ上の取引手数料に充てれば、利用者にガス代を負担させない体験を提供できたとの見方を示した。ただし同氏は、試算の詳細を示していない。
またヤコベンコ氏は、フロントエンドでは一般的に取引額の50〜80ベーシスポイント(0.5〜0.8%)を手数料として設定できると指摘。ロビンフッドが収益を得るのであれば、ネットワークの混雑に連動するガス代ではなく、アプリ側で手数料を徴収すべきだと主張した。
これに対しゴールドフェダー氏は、ヤコベンコ氏の見解を「ばかげた主張だ」と反論。「アービトラムではロビンフッドがガス代の90%を保持する一方、ソラナではネットワーク手数料を得られず、利用者の手数料を補助する場合は自社負担になる」と投稿した。
そのうえで同氏は、「ロビンフッドはテナントではなく、大家になれるようアービトラムを選んだ」と表現。既存のブロックチェーンを利用するのではなく、専用チェーンを運営することで、その収益を自社で取り込める点を強調した。
その後ゴールドフェダー氏は、アービトラム・ワンとロビンフッド・チェーンではフロントランニングを防ぐことで、有害なMEV(最大抽出可能価値)から利用者を保護していると主張。表面的な取引手数料だけでなく、サンドイッチ攻撃などによる「見えないコスト」も比較すべきだとした。
これにヤコベンコ氏は、アービトラムではスプレッドが広く、手数料も高いと反論。アービトラム側への10%の収益分配だけでも、サンドイッチ攻撃による損失率をベーシスポイント換算で上回るとの見解を示した。
ロビンフッド・チェーンは、アービトラムの技術を用いて構築され、イーサリアム(Ethereum)上で決済する専用L2だ。今年7月1日にパブリックメインネットが稼働し、ネイティブガストークンにはイーサ(ETH)が使用されている。
アービトラムの公式資料によると、ロビンフッド・チェーンは「アービトラム・エクスパンション・プログラム(Arbitrum Expansion Program:AEP)」に基づき、プロトコル純収益の10%をアービトラムのエコシステムへ還元する。その内訳は、プロトコル純収益の8%がアービトラムDAOのトレジャリー、同2%が開発者支援組織「アービトラム・デベロッパー・ギルド」に配分される。
なお、ゴールドフェダー氏は投稿で「ガス代の90%」と表現したが、AEPで分配対象となるのはガス代総額ではない。正式には、総収益からイーサリアムへのトランザクション決済やデータ記録にかかる費用を差し引いた「プロトコル純収益」の10%が分配対象となる。
またロビンフッドは現在、セルフカストディ型ウォレット「ロビンフッド・ウォレット(Robinhood Wallet)」内で行われる暗号資産(仮想通貨)およびストックトークンの対象スワップについて、9月29日までネットワーク手数料を負担している。
このため、チェーン上で発生している平均取引手数料が、対象となるウォレット利用者の直接負担になっているとは限らない。ウォレット間送金や他ネットワークへのブリッジ、外部ウォレットなどは同措置の対象外となっている。
What’s funny is that the 10% rev share to arb would have covered the solana tx fees 4 times over and rh could have given a totally gas less experience to users. https://t.co/QAt8LFMqTK
— toly(@toly) September 4, 2026
Why wouldn’t they make money from the app? Front ends charge 50-80 bips. Making money from global congestion is brain dead
— toly(@toly) September 4, 2026
I have a ton of respect for @toly but this is a ridiculous take. On Arbitrum, Robinhood keeps 90% of gas fees. On Solana they would retain 0 and any gas fees they subsidized would come out of pocket.
— Steven Goldfeder (@sgoldfed) September 5, 2026
Robinhood chose Arbitrum so they could be a landlord and not a tenant. https://t.co/vWjBtn9PYh
参考:ビットクエリ
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済
(@toly) 
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