Web3 FoundationがPolkadot(ポルカドット)のメインネットローンチを発表

Web3 FoundationがPolkadot(ポルカドット)のメインネットローンチを発表

Web3関連プロジェクトへの投資および研究開発を行っているWeb3 Foundationが、同財団が開発するブロックチェーンPolkadot(ポルカドット)のメインネットをローンチしたことを5月26日に発表した。

発表によると今回ローンチされたメインネットは初期バージョン。現段階ではネットワークの管理権限はWeb3 Foundationに与えられており、当面の間はWeb3 FoundationとParity Technologiesがシステムのロジックとセキュリティを監査し、ネットワークの最終的な調整を行う。

Polkadot開発ロードマップによれば、ネットワークが問題なく稼働することが確認でき次第、段階的にネットワークの管理権限をPolkadotが発行するDOTトークンの保有者に移行していくとのことだ。

なお現段階ではDOTトークンの保有者は、自らのアカウントにアクセスすることは可能だがトークンの移動などはできないとのこと。

今回のローンチには、Web3 Foundationが昨年9月に発表したKusama(クサマ)ネットワークの成功が影響しているそうだ。KusamaネットワークはPolkadotの複雑なシステムが実際に稼働するかどうかを試すネットワークであり、発表以降何千人もの開発者が現在も利用している。またKusamaネットワーク上にはインフラストラクチャープロバイダーやグローバルコミュニティが構築されている。

編集部のコメント

Web3 Foundationは、分散型Webのプロダクトを構築する研究開発チームに資金を提供している財団で、Ethereum(イーサリアム)共同創業者であるGavin Wood(ギャビン・ウッド)氏によってスイスに設立されました。Polkadotは同財団のメインプロジェクトとなっています。

またParity Technologiesもギャビン・ウッド氏によって共同創業された会社です。Parityは、ブロックチェーンを作れるフレームワークSubstrate(サブストレート)を提供しています。

Polkadotは複数の分散型ブロックチェーンネットワークを接続し、中央機関による管理なしにそれらをシームレスに運用しあうことを目指しているプロジェクトです。同プロジェクトはGavin Wood氏の構想によって2016年に始動し、同財団とParity Technologiesによって開発が進められてきました。

またPolkadotは2017年にプライベートトークンセールにて500万DOTを販売し、1億4400万ドルの調達に成功しました。さらに2019年初頭には追加で50万DOTの販売を行い、推定6000万ドルの調達に成功しています。

日本でのPolkadot周辺のプロダクトは、LayerXが開発している「Zerochain」やステイクテクノロジーズが開発している「Plasm」などが存在しています。なお「Plasm」は今回発表されたリリースの中の「Teams building the Polkadot network」にてポルカドットネットワークを構成するチームの一員として紹介がされています。

コメント:小俣淳平(あたらしい経済)

(images:antoniokhr,Tuadesk)

参照元:ニュース – あたらしい経済

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