ビットコインウォレット「Coldcard」に脆弱性、10分で約47億円が流出

この記事の要点

  • Chainalysis分析、Coldcard攻撃で10分に約47億円流出
  • 500件超が被害、パッチだけでは不十分とシード再生成を呼びかけ

コールドカード脆弱性で47億円被害か

ブロックチェーン分析企業Chainalysis(チェイナリシス)は2026年7月31日、Xでビットコイン向けハードウェアウォレット「Coldcard(コールドカード)」を狙った攻撃の分析結果を公開しました

同社によると、攻撃者は残高の大きいウォレットから順に資金を抜き取り、盗難額は開始からわずか10分間で累計約3,000万ドル(約47.2億円)に達したといいます。

その後も被害は拡大し、25分間で500のウォレットに及んだほか、盗まれた資産の総額は3,800万ドル(約60億円)を超えると同社は集計しています。

これに先立つ7月30日には、開発元のCoinkite(コインカイト)も、Mk3端末のファームウェア4.0.1〜4.1.9で生成したシード(ウォレット復元用の単語列)は資金流出の恐れがあるとする勧告を公表していました。

3,800万ドル超の被害が発生したColdcardハッキングについて分析した結果、攻撃者は資産価値の高いウォレット(被害額180万ドルのウォレットを含む)を攻撃初期の段階で狙っていたことが判明しました。

このパターンは、攻撃者が攻撃を開始する前に対象となるウォレット群を把握し、選別していた可能性を示唆しています。

高額ウォレット狙い撃ちの手口と防御策

残高上位から計画的に狙い撃ち

チェイナリシスは一連の攻撃の進め方について、攻撃者があらかじめ被害者のウォレット群を調べたうえで、狙う相手を選んで犯行に及んだとの見方を示しています。

その見方を裏付ける根拠として同社が挙げたのが資金を抜き取る順序で、攻撃の初期には約180万ドル(約2.8億円)相当を保有するウォレットを含め、残高の大きいウォレットが集中的に狙われていました。

同社が分析ツール「Reactor(リアクター)」で追跡したところ、被害額の大きい10件のウォレットのうち3件は、10 BTC(63万6,000ドル/1億円相当)以上を保有していたことも確認されています。

こうして高額ウォレットが優先的に狙われた結果、盗難額は攻撃開始から短時間で急増し、初動10分間だけで約3,000万ドルに達したとしています。

Coldcardハッキングの画像画像:Chainalysis投稿より引用

被害拡大の恐れも、追加攻撃を警戒

盗まれた資金のその後についてもチェイナリシスは調査を進めており、攻撃者が使用したウォレットと資金の集約先アドレスを引き続き監視していると明らかにしました。

同社はあわせて、コールドカードで生成されたと疑われる秘密鍵を使うアドレスへの攻撃が現在も続いている可能性についても、関連する報告を検証しているとしています。

新シード生成とパスフレーズ強化を

チェイナリシスは被害の拡大を防ぐ対処についても触れており「脆弱なファームウェアでシードを生成したコールドカードを使っているなら、最新のホットフィックス(緊急修正)の適用だけではそのシードを守るのに不十分だ」と指摘しています。

こうした理由から同社は、パッチの適用だけで済ませるのではなく、修正済みのハードウェア上で新しいシードを生成し直すよう対象ユーザーに呼びかけています。

加えて、強力なBIP-39パスフレーズ(復元用の単語列に追加するパスワード)の設定も推奨しており、新しいシードと組み合わせることで保護をさらに強化できるとしています。

国内でも資産保護対策、追跡は継続

仮想通貨を悪用した犯罪への対策は国内でも進んでおり、日立製作所は7月30日、金融機関や仮想通貨関連事業者など17社と実施したマネーロンダリング(資金洗浄)対策の実証で、実務適用の可能性を確認したと発表しました。

この成果を受けて同社は2026年10月から、デジタルアセット取引を対象にしたAML(マネーロンダリング対策)モニタリングサービスの提供開始を予定しています。

一方、今回のコールドカード攻撃をめぐっては、チェイナリシスは攻撃者ウォレットと流出資金の追跡を継続しており、被害の全容解明に向けた調査を続けています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.43 円)

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Source:Chainalysis X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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