
プーチン大統領が署名、主要規定は9月1日施行
ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が、暗号資産(仮想通貨)やデジタル権利を包括的に規制する連邦法第282-FZ号「デジタル通貨およびデジタル権利に関する法律」に8月4日署名した。同法は同日、ロシアの公式法令公開ポータルで公開された。主要規定は9月1日に施行される。
同法案は7月21日にロシア連邦議会下院(国家院)で可決され、同月24日に上院(連邦院)が承認していた。
同法は、暗号資産や外国のデジタル金融商品の流通・記帳・保管、暗号資産のマイニング、デジタル権利の発行などを対象とする。ここでいうデジタル権利には、デジタル金融資産(DFA)などロシア法に基づいて発行されるデジタル資産が含まれる。
また同法は、暗号資産交換業者やデジタル保管業者、ブローカー、運用会社、取引所運営者、清算機関などに関するルールを整備する。ロシア中央銀行(Bank of Russia)の説明によると、既存の金融機関に加え、暗号資産交換業者とデジタル保管業者を新たな市場参加者として規制対象に加えるという。
暗号資産の交換業務を行えるのは、専用の登録簿に記載された組織に限定される。銀行などの信用機関を除く交換業者には、最低1,500万ルーブル(約2,860万円)の自己資本が求められる。また交換業者は、金融市場の自主規制機関(SRO)へ加入する必要がある。
登録を受けていない事業者が交換業務を継続できる経過措置は、2027年6月30日まで設けられる。また同年7月1日以降、銀行や外国銀行の支店は、受取人が必要な権限なく暗号資産の流通を組織している疑いがある場合、当該資金移動を拒否する義務を負う。
非適格投資家は、知識確認のためのテストに合格すれば、対象となる流動性の高い暗号資産を、仲介業者1社当たり年間30万ルーブル(約57万円)まで購入できる。一方、適格投資家もテストを受ける必要があるものの、購入可能な銘柄や金額に制限は設けられない。外国のステーブルコインにも暗号資産と同様の規制が適用される。
ロシア国内で暗号資産やデジタル権利を商品・サービスの決済手段として利用することは、引き続き禁止される。暗号資産による決済が可能であるかのような広告や情報発信も禁止対象となる。
一方、居住者と非居住者の対外貿易契約に基づく決済などには例外が設けられる。ロシア中央銀行によると、輸出入業者は仲介業者を通じた方法に加え、直接取引でも暗号資産を越境決済に利用できるという。
今回の成立によりロシアは、暗号資産の売買や保管に中央銀行の監督下での規制枠組みを設け、越境決済を認める一方、国内でルーブルに代わる決済手段として利用することは引き続き認めない方針を明確化した。
参考:連邦法第282-FZ号
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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