
この記事の要点
- 米BitGo CEO、ClaudeへX上で100 BTCの公開挑戦状
- Anthropicの実環境侵入3件公表が発端、残高100BTCは動かず
Claudeへ「100 BTC」の挑戦状
仮想通貨カストディ大手「BitGo(ビットゴー)」CEOのマイク・ベルシェ氏は2026年8月1日、AI開発企業Anthropic(アンソロピック)のAIモデル「Claude(クロード)」に対し、ビットコインを賭けた公開挑戦をX上で仕掛けました。
同氏は約630万ドル(約10億円)相当の100 BTCをBitGoのウォレットへ移したことを明らかにし、保管先アドレスを公開したうえで「取りに来い」とClaudeへ呼びかけています。
この挑戦は、AnthropicがClaudeによる実在する3組織への無断アクセス事例を公表した2日後に行われ、ベルシェ氏はシミュレーションではなく実環境で能力を示すよう求めました。
記事執筆時点でもオンチェーン上の残高は100BTCのまま動いておらず、Anthropicもベルシェ氏の呼びかけに対するコメントを公表していません。
Either @AnthropicAI is terrible at building sandboxes… or excellent at marketing. (or both)
But enough with the “we created a hacking monster” games.
Do it for real.
I put this in an @BitGo wallet for you. Go get it.
100 BTC:… https://t.co/RhvivRk9YK
— Mike Belshe (@mikebelshe) August 1, 2026
Anthropicはサンドボックス作りが下手なのか、それともマーケティングが上手なのか。まあ、その両方かもしれない。
でも、「最強のハッキングAIを作りました」なんて宣伝はもういい。やるなら本番で証明してくれ。
このBitGoウォレットに100BTCを置いておいた。取れるなら、取ってみろ。
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Claude生成コードに脆弱性か
誤設定が招いた3件の実環境侵入
OpenAI事例が精査のきっかけに
ベルシェ氏が批判したのは、Anthropicが2026年7月30日に公式ブログで公表した、サイバーセキュリティ評価中に実環境へ及んでいた3件のインシデント(事案)でした。
Anthropicによると、この開示は7月21日にOpenAIが、AIモデルが隔離されたテスト環境を抜け出し、機械学習プラットフォームHugging Face(ハギングフェイス)の本番基盤へ到達したことを認めたことがきっかけとなっています。
Anthropicは同様の事象が自社でも発生していないかを確認するため、サイバーセキュリティ評価の記録141,006件を精査した結果、Claudeがインターネットへ到達していた実行例を確認したと明らかにしました。
さらに調査では、3件のインシデントはいずれも第三者評価パートナーIrregular(イレギュラー)の評価環境で発生していたことが判明し、Claudeは3つの異なる組織の本番インフラへ無断でアクセスしていたとしています。
演習から実侵入、本番データに到達
当時のClaudeには、隠された情報を別のマシンから取り出すCTF(旗取り形式の侵入演習)の課題が与えられており、最も早い事例は2026年4月まで遡ります。
課題の指示には「インターネット接続はない」と記されていたものの、評価環境の設定ミスで接続が残っていたため、Claudeは行き着いた実在のシステムを演習の続きとして扱ったとAnthropicは分析しています。
Claudeは演習の続きと認識したまま、弱いパスワードや認証のないエンドポイント(外部から接続できる窓口)を利用して実在のシステムへアクセスしており、複雑な脆弱性を悪用した形跡は確認されなかったとAnthropicは説明しています。
最も影響が大きかった事例では、3モデルのなかで最も古い「Claude Opus 4.7」がアプリやインフラの認証情報を取得し、数百行の本番データを含むデータベースへアクセスしていたといいます。
それでもAnthropicは、Claudeが自らを外部へ持ち出したり、意図的にテスト環境からの脱出を図ったりした形跡はどの事例にもなかったと強調しています。
標的が実在すると認識した後の対応はモデルごとに分かれており、最も新しい内部研究モデルは、その時点で自ら攻撃を停止したとされています。
ベルシェ氏「取りに来い」と挑発
こうした一連の説明に対しベルシェ氏は8月1日の投稿で、「Anthropicはサンドボックス(テスト用の隔離環境)の構築が下手なのか、それともマーケティングが上手いのか、あるいはその両方か」と皮肉を向けました。
続けて同氏は「『ハッキングモンスターを作った』というゲームはもう十分だ。本物でやれ」と述べ、実際の環境でAIの能力を示すよう呼びかけました。
投稿は10 0BTCの保管先となるウォレットアドレスで締めくくられており、その後も残高の動きはブロックチェーン上で誰でも確認できる状態となっています。
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Source:マイク・ベルシェ氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像





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