クラリティ法案に「報酬名目の抜け穴」米銀行幹部134人が修正要求

この記事の要点

  • 全米42州の銀行幹部134人、クラリティ法案の報酬規定修正を上院に要請
  • 預金流出を防ぐため「報酬」名目の利回り迂回を封じる文言強化を求める

米銀行134人が上院に書簡、報酬規定の修正求める

全米42州の銀行経営者134人は2026年7月28日、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」の第10404条を修正するよう求める書簡を提出しました。

銀行側は、第10404条で禁止されているステーブルコインへの利息・利回りの支払いについて、「報酬」や「インセンティブ」などの名目で実質的な利回りを提供することを防ぐため、規定をより明確な文言へ改めるよう要請しています。

同様の修正要求は7月13日にも銀行協会の連名で示されており、今回は全米42州の銀行経営者134人が個人名で賛同し、修正を法案へ反映するよう上院に改めて求めました。

「報酬」名目の抜け穴、銀行が3項目の修正要求

BoA幹部も懸念、報酬名目の利回り迂回

名を連ねた134人の多くは住宅ローンや農業融資を地域で担う銀行の経営者で、Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)やZions Bank(ザイオンズ・バンク)の幹部も加わりました。

銀行側が修正を求めている第10404条は、5月の修正案では第404条として盛り込まれ、保有だけに基づく利息と銀行預金の利息に同等な支払いを禁じる内容となっています。

シンシア・ルミス議員が7月22日に公開した改訂版でも同じ枠組みが第10404条として引き継がれましたが、銀行側はこの文言のままでは禁止が「報酬」の名目で回避されかねないと訴えました。

保有量や保有期間に連動する特典が容認されれば、住宅ローンや農業融資を支える預金基盤が数千億ドル規模で弱まる可能性があると書簡は警告しています。

「禁止強化・判定基準・算定条項」の3点を要請

書簡が具体的に挙げた修正点は3項目で、いずれも第10404条の文言だけを限定的に変えるよう求める内容にとどまりました。

修正項目 求められている変更
禁止規定の明確化 工夫された報酬・インセンティブ等による迂回を防ぐ文言を加える
判定基準の変更 「実質的に類似」の基準を用い、利息と同じ経済的性質を持つ設計を排除する
算定条項の削除 残高・期間・保有年数を基準に特典を算定できるとする文言を削除する

「実質的に類似」という基準は、ABAなど78団体が7月13日の書簡で法案の「機能的・経済的に同等」に代えて求めていた表現と一致します。

3点目の算定条項について書簡は、残高や保有期間を基準に特典を計算できるとする文言が残れば、禁止規定そのものを損ないかねないと指摘しました。

一方で、決済分野における責任あるイノベーションの余地は確保すべきだとも記しており、修正を求める範囲を利息と同じ働きをする仕組みに限っています。

保有連動は禁止、利用連動の報酬は容認

ただし、5月の修正案の段階から決済やステーキング、送金といった取引活動に連動した報酬は認められており、書簡が異議を向けた先も保有そのものへの特典に絞られています。

保有量や保有期間に応じた特典が利息や利回りと実質的に同じ働きを持つ場合は、禁止対象とするよう銀行側は求めています。

銀行6団体とウォーレン議員が改訂版に異議

7月22日には、ABAを含む銀行6団体も共同声明を公表し、公開されたばかりの改訂版が地域の融資を危険にさらすと指摘しました。

CLARITY法案をめぐっては、運用資産1,160兆円規模のFidelity(フィデリティ)が早期可決を要請する一方、民主党のエリザベス・ウォーレン議員は改訂版の廃案を求めており、法案をめぐる賛否は分かれています。

上院では可決に必要な60票の確保へ与野党協議が続いており、8月の夏季休会入りまでに第10404条への修正が反映されるかどうかが注目されています。

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Source:銀行経営者連名書簡
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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