
この記事の要点
- GENIUS法の施行規則、署名1年で最終規則ゼロのまま期限超過
- FRBは規則策定に未着手、27年1月発効にも影響か
GENIUS法、期限超過で27年1月発効に暗雲
米国のステーブルコイン規制法「GENIUS(ジーニアス)法」は2026年7月18日に署名から1年を迎え、連邦機関に義務づけられていた施行規則は1件も最終規則に至らないまま策定期限を超えました。
法律事務所のChapman and Cutler LLP(チャップマン・アンド・カトラー)が公開する追跡ページによると、各機関の対応は意見公募段階の規則案(NPRM)の公表にとどまっています。
そのため「許可された決済用ステーブルコイン発行者(PPSI)」を目指す発行体や関連事業者は、規制対応の見通しを立てにくい状況が続いています。
GENIUS法は最終規則の公布から120日後、または2027年1月18日のいずれか早い時点で発効する仕組みとなっているため、規則策定の遅れは制度の施行時期にも影響を及ぼす可能性があります。
「GENIUS法案」に署名
各機関で進捗に差、FRBは規則策定に未着手
銀行3当局が規則案提示、財務省も策定を継続
施行に向けた規則整備では、複数の規制当局が具体的な制度設計を進めています。
同追跡ページによると、OCC(通貨監督庁)、FDIC(連邦預金保険公社)、NCUA(全国信用組合管理庁)は2025年12月以降、資本規制や監督基準、ライセンス申請手続きなどに関する規則案を順次示してきました。
2026年6月には、FinCEN(金融犯罪取締ネットワーク)と銀行規制当局が共同で、発行体に顧客確認プログラム(CIP)の整備を求める規則案を公表しています。
財務省も2025年9月の事前意見公募(ANPRM)以降、規則策定を進めており、AML/CFT(マネーロンダリング・テロ資金供与対策)要件や、州規制が連邦基準と「実質的に類似」しているかを判断する原則などについて、これまでに計4件の意見公募を実施しています。
FRBだけが未着手、緊急時権限の規則は白紙
一方、FRB(連邦準備制度理事会)が担当する州認定発行体への「異常かつ緊急な状況」での予備的執行権限に関する規則づくりは、追跡ページ上で「未着手」と整理されています。
他の規制当局で規則整備が進むなか、FRBが担当する分野だけは制度設計が始まっておらず、GENIUS法の施行に向けた対応には機関ごとの差が生じています。
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8月に意見公募期限、CLARITY法案と並走
GENIUS法では、FDICのBSA(銀行秘密法)関連の規則案が2026年8月4日まで、顧客確認プログラムに関する規則案が同年8月21日まで意見募集を受け付けています。
一方、CLARITY(クラリティ)法案を巡っては、上院で倫理規定やBRCA(ブロックチェーン規制確実性法)条項を巡る協議が続いており、本会議への提出に向けた調整は8月6日を次の節目として進められています。
今後は、GENIUS法の各規則案がいつ最終規則へ移行するのかに加え、FRBが規則策定に着手する時期や、CLARITY法案が上院本会議へ進むかどうかに関心が集まっています。
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Source:Chapman and Cutler LLP
サムネイル:AIによる生成画像







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