コインベースCEO「金融の未完課題は8つ」RWA・AIなど再設計を提唱

「8つの金融領域に更新必要」アームストロング氏

Coinbase(コインベース)CEOのブライアン・アームストロング氏は2026年5月25日、世界の金融システム刷新に向けた「8つの主要領域」を、自身のX(旧Twitter)上で公表しました。

同氏が挙げたのは、RWA(現実資産)トークン化・24時間グローバル取引・ステーブルコインを活用した次世代決済・AIによる金融サービス高度化・イノベーション促進型の規制改革などで、金融インフラのデジタル化を進める方向性も示されています。

金融アクセス拡大や資本形成、健全な通貨の必要性まで含めて整理されたことで、コインベースが描く次世代金融インフラの全体像がより明確に示される内容となりました。

アームストロング氏は「8領域すべてが万人のために機能するまで、仕事は終わらない」と述べており、制度整備と民間主導の技術開発を並行して進める必要性にも言及しています。

RWAトークン化からAI決済まで、8分野の具体構想

オンチェーン金融の起点、RWAと24時間取引

アームストロング氏は今回、資産・市場・決済・規制・通貨までを含む金融システム全体を対象に、オンチェーン化によって再編が進む主要領域を8分野に整理しました。

最初に挙げたRWAトークン化では、不動産・株式・債券・ファンドなどをオンチェーン上で扱うことで、即時決済や分割所有、グローバル流通を実現できるとの考えを示しています。

続く24時間グローバル取引では、世界規模で流動性を統合しながら高い資本効率を引き出す市場モデルが提示され、従来の金融市場とは異なる設計思想が示されました。

領域 主な内容
① RWAトークン化 不動産・株式・債券などをオンチェーン化し即時決済・分割所有を実現
② 24時間グローバル取引 プールされたグローバル流動性と高い資本効率
③ 次世代決済 ステーブルコインによる即時・低コスト送金、AIエージェント決済を含む
④ AI活用 リスク・与信・コンプライアンス・アドバイスの高度化
⑤ イノベーション促進規制 画一的ルールからリスクベース規制への転換
⑥ アクセス拡大 オープンプロトコルと自己保管型ウォレットによる中間業者削減
⑦ 資本形成 低コストで誰もが資金調達できる仕組み
⑧ 健全な通貨 法定通貨の規律喪失時にインフレからの避難先となる通貨

ステーブルコイン送金とAI決済の構想

今回の投稿では、特に「次世代決済」と「AI活用」に関する具体的な方向性も示されました。

次世代決済では、ステーブルコインを活用した即時かつ低コストのグローバル送金に加え、自律的に動作するAIエージェントによる決済の可能性にも言及しています。

さらに同氏は、AIエージェント同士が自動的に価値をやり取りする決済モデルにも触れており、人を介さず取引処理が進行する金融インフラの必要性にも踏み込んでいます。

AI活用については、リスク管理・与信判断・コンプライアンス・投資助言などの領域で意思決定の自動化と高度化を進め、不正抑制や資本アクセス改善につなげる方向性を示しました。

同氏は「すべての人が優れたファイナンシャル・アドバイザーにアクセスできるようになる」とも述べており、AIを活用した金融アドバイスの普及拡大にも言及しています。

規制改革と金融アクセス、4領域の課題

こうした技術面の議論に加え、投稿の後半では制度設計や金融アクセスといった非技術領域の課題にも議論が広げられました。

規制面では、画一的なルールから「リスクベース」のルールへの移行を提唱し、イノベーションと競争を阻害しない制度設計の必要性を指摘しています。

また、オープンプロトコルと自己保管型ウォレットを活用することで、スマートフォンを持つすべての人が金融サービスへアクセスできる環境の実現にも言及しました。

資本形成については、優れたアイデアを持つ個人や企業が、低コストかつ簡便に資金調達できる仕組みの重要性を強調しており、スタートアップ創出を後押しする基盤として位置付けています。

さらに「健全な通貨」の必要性にも触れ、「法定通貨で規律が失われた際のインフレ避難先」と表現しながら、ビットコイン(BTC)のような資産が果たす役割を強調しました。

RWA市場190億ドル、機関マネーが流入加速

今回の発信の背景には、トークン化資産やステーブルコイン市場の拡大があり、コインベース自身も機関投資家向け商品の実装や制度整備への対応を進めています。

トークン化されたRWA(現実資産)市場は2026年5月時点で時価総額約190億ドル(約3兆円)規模まで拡大しており、米国債関連商品を中心に機関投資家マネーの流入も拡大しています。

コインベース・アセット・マネジメントも2026年4月30日、適格投資家向けにトークン化シェアクラスを備えたクレジット戦略「CUSHY」を立ち上げ、機関投資家向けの実装を加速させました。

アームストロング氏は2026年1月にも、トークン化株式が金融市場の主要テーマになるとの見方を示しており、今回の8領域提示もその流れを引き継ぐ発信となりました。

RWAトークン化やステーブルコイン送金、AIエージェント決済を含む各分野では、民間企業によるサービス実装が加速する一方で、各国でも規制整備に向けた議論が本格化しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.90 円)

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Source:ブライアン・アームストロング氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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