タイ銀行:一般消費者向け中央銀行デジタル通貨のテスト「2022年開始」を予定


タイの中央銀行である「タイ銀行」は2021年4月2日に、一般消費者向けのリテール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発・発行に向けた計画を明らかにしました。報告によると、タイ銀行のCBDCは今後3〜5年ほどで発行される可能性があり、最初のテストは2022年第2四半期に開始される予定だとされています。

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タイ銀行「リテール型CBDC」について意見募集

タイ銀行は2021年4月2日に、一般消費者向けのリテール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)の開発・発行に向けた計画を明らかにし、CBDCの詳細を記した報告書を公開しました。タイ銀行はCBDCのレポート公開に合わせて、2021年6月15日までの期間にかけてCBDC計画に対する一般からの意見を募集しています。

公式発表では、タイ銀行が開発を計画しているリテール型CBDCについて『中央銀行が発行している物理的な紙幣のようなデジタル形式のお金であり、オンラインとオフライン両方の金融取引で使用できる。さらにリテール型CBDCは持ち運びが簡単で、様々な革新的な金融サービスにも使用できる可能性がある』と説明されています。

リテール型CBDCに関する調査は『市民がより便利で安全な金融サービスにアクセスできるようにすること』を目的としたものであり、『リテール型CBDCの開発は、金融インフラや金融情勢を変える可能性のある重要なマイルストーンであり、多くの利害関係者の役割に大きな変化をもたらす可能性がある』と説明されています。

タイ銀行が実施するリテール型CBDCの調査の主な目的は『市民がより便利で安全な金融サービスにアクセスできるようにすること』です。さらにリテール型CBDCの開発は、効率的で費用効果の高いテクノロジー主導の未来をサポートし、より多様で革新的な金融サービスの開発に貢献します。

リテール型CBDCの開発は、金融インフラストラクチャに変化をもたらし、最終的には金融情勢を変える可能性のある重要なマイルストーンであり、多くの利害関係者の役割に大きな変化をもたらす可能性があります。そのため、タイ銀行は「リテール型CBDCの開発と発行について、公共部門・民間部門の両方を含む一般市民からの意見を求めることが重要」だと考えています。

タイ銀行はCBDCの理解と、この問題に関する更なる議論を促進することを目的とした『タイにおけるリテール型中央銀行デジタル通貨の今後の方向性』というタイトルの論文を公開しました。コメントや提案は2021年6月15日までの期間にかけて以下のリンクまたは電子メールアドレスで受付けられています。受け取った提案は、リテール型CBDCの開発を検討する際に役立てられます。

「民間発行ステーブルコイン」などにも言及

タイ銀行は今年3月に『タイでは中央銀行以外、いかなる組織も通貨を発行することができない』という法律に基づいて、同国の法定通貨タイ・バーツに価値が連動するステーブルコインである「タイ・バーツ・デジタル(THT)」を違法だとみなしていました。

今回のレポートではそのような「民間企業が発行するステーブルコイン」を含めた「現金・電子マネー・モバイル決済サービス」などについても触れられており、『技術採用などの課題に直面しないようにするためにも、リテール型CBDCは既存の各種デジタル通貨が有する長所も備えた形で設計する必要がある』と説明されています。

「民間発行ステーブルコインの規制」に関する報告書は今後数ヶ月で公開される予定だとされており、「リテール型CBDC」に関しては最初のテストを2022年第2四半期に開始し、今後3〜5年ほどで発行される可能性があると伝えられています。

>>「タイ銀行」の公式発表はこちら
>>「公開されたレポート」はこちら

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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