
この記事の要点
- ブテリン氏、次期Hegotaを「ETH最後の通常フォーク」と表明
- 以降はSNARK証明・量子耐性中心の暗号基盤設計へ全面転換
まずはイーサリアム(ETH)を詳しく
ブテリン氏「ヘゴタが最後の通常フォーク」
イーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏は2026年9月27日、次期アップグレード「Hegota(ヘゴタ)」がイーサリアム史上最後の「通常のフォーク」になるとの見解を示しました。
同氏はこの日公開したエッセイで、ヘゴタ以降はイーサリアムのアップグレードが従来とは異なる段階に入ると説明しています。
その後は、再帰的STARK(計算の正しさを簡潔に証明する暗号技術)や自動化された形式検証、最適化されたコンセンサス、量子耐性といった技術が開発の中心になるとの見通しを示しています。
こうした将来像について、ブテリン氏はエッセイを共有したX投稿で「もはや単なるブロックチェーンではない。ブロックチェーンと現代暗号技術を組み合わせ、はるかに強力な特性を実現するハイブリッドアーキテクチャだ」と述べました。
エッセイでは2030年に向けた具体的な設計目標にも触れ、2015年当時の約17秒のブロック生成・約200秒の承認時間と比較して、スロット(提案間隔)4〜8秒・ファイナリティ(最終確定時間)8〜32秒とする将来像が示されています。
The cryptographic world computer:https://t.co/ueayODeUPo
— vitalik.eth (@VitalikButerin) September 27, 2026
My attempt to express in somewhat concise terms the true meaning of basically everything planned to happen to Ethereum starting from the fork after Hegota. It's really not just a blockchain anymore. It's a hybrid…
「暗号技術によるワールドコンピューター」
ヘゴタ後のフォークから始まる、イーサリアムの今後の計画が持つ本当の意味について、できるだけ簡潔にまとめてみました。
イーサリアムは、もう単なるブロックチェーンではありません。ブロックチェーンと現代の暗号技術を組み合わせたハイブリッドなアーキテクチャへと進化し、これまでよりもはるかに高度な機能を実現しようとしています。
ETH財団、ヘゴタ必須EIP2件を公表
ヘゴタで進む次世代イーサリアムの設計転換
FOCIL採用予定、ヘゴタは2027年に実施
ヘゴタは、イーサリアム財団がまとめたロードマップ「Strawmap」でGlamsterdam(グラムスターダム)に続くネットワークアップグレードとして示され、2027年の実施が予定されています。
ヘゴタで扱われる候補の一つが「FOCIL(EIP-7805)」で、同提案はグラムスターダムで検討されたものの、アップグレード対象の絞り込みに伴って延期され、次のヘゴタへ持ち越されました。
その後、同財団は2025年12月、ヘゴタの主要機能を先に選定し、続いて小規模な改善提案を募る手順を公表しました。
現在の「EIP-8081」では、FOCILと取引方式を拡張する「Frame Transaction(EIP-8141)」が、いずれもヘゴタへの採用予定EIPに位置づけられています。
全ノード再実行からSNARK検証への転換
こうしたヘゴタの機能選定と並行して、ブテリン氏はその先にある技術転換として、ブロック検証方式そのものを見直す構想を示しています。
現在は各ノードがブロック内の処理を再実行して正しさを確認しており、将来的にはSNARKによる計算証明とPeerDASによるデータ可用性の確認を組み合わせる方向性だと同氏は説明しました。
この方式では各ノードがすべての計算とデータを直接処理する必要がなくなり、暗号証明を用いてブロックの正当性を確認する構造に切り替わるとしています。
オフチェーン分散処理の構想と残された課題
こうした検証方式の転換を前提に、ブテリン氏は2030年のイーサリアムについて、順序づけが必要な状態変更をチェーン上で処理し、それ以外の作業を周辺インフラで並行して担う構造を描いています。
同氏は、イーサリアム自体が一般的なサーバーと同等の低遅延を実現するのではなく、その周囲に構築されるインフラが高速な処理を担うとの考えを示しました。
その設計では、ネットワークの分散性を安全性のための負担としてだけでなく、大量のデータ保存や計算を複数の主体で分担するための強みに変えることも想定されています。
ただし実現には、ゼロ知識証明を十分に効率化・安全化することや、大規模な状態データへのアクセスを並列処理する仕組みを確立することが課題に残ると、ブテリン氏は認めています。
グラムスターダム、10月6日テスト開始
ETHの段階的進化、グラムスターダムからヘゴタへ
ヘゴタに先立つGlamsterdam(グラムスターダム)では、取引処理の並列化につながるBlock-level Access Lists(BALs)と、ブロック生成の役割を分離するePBSが主要機能として採用され、2026年中のメインネット有効化が予定されています。
その次に予定されているヘゴタでは、FOCILを含むEIPの選定と実装に向けた作業が進められており、2027年の実施が計画されています。
ヘゴタの実施後についてブテリン氏は、従来型のフォークを重ねる開発から、暗号証明や形式検証を基盤とする新たな設計段階へ移る構想を示しています。
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Source:ヴィタリック・ブテリン氏エッセイ
サムネイル:AIによる生成画像
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