
この記事の要点
- カルダノ財団とBlockforce、供給網の公開検証基盤を本番稼働
- 50万件超の記録を機密データ非公開のまま検証可能に
供給網50万件超をカルダノで検証可能に
カルダノ財団とブラジルのテクノロジー企業Blockforce(ブロックフォース)は2026年8月31日、カルダノチェーンがBlockforceのトレーサビリティ(追跡可能性)基盤で「公開検証レイヤー」として本番稼働を始めたと発表しました。
この仕組みでは、サプライチェーン上の機密データを外部に公開することなく、監査人・規制当局・消費者が記録の真正性を独立して検証できるようになっています。
すでにブラジル最大手のファッショングループで運用されており、50万件を超えるサプライチェーン記録の証明がカルダノ上にアンカー(証明をチェーンへ固定)されています。
こうした規模での本番運用を可能にしたのが記録コストの削減で、両者は共同開発によって1件あたりのコストを92%削減し、これまで実証段階にとどまっていた公開検証を企業規模の本番運用へ移行させたと説明しています。
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二層台帳で機密保持と公開検証を両立
暗号証明だけを公開チェーンへ書き込み
発表によれば、ブロックフォースのトレーサビリティ基盤では、企業の機密情報を外部に公開せずに記録の真正性を確認できるよう、許可型ネットワークとカルダノを組み合わせた「二層台帳アーキテクチャ」が採用されています。
サプライチェーンの各工程で生じる詳細な記録は取引当事者だけが閲覧できる許可型ネットワークに保存され、その記録が本物であることを示す暗号学的な証明だけがカルダノに書き込まれます。
公開チェーンへの記録コストを抑えるため、Blockforceは最大44件の証明書を1つのカルダノトランザクションにまとめており、カルダノ財団はこうした処理によって企業規模での公開検証が可能になったと説明しています。
ラテンアメリカ最大手が皮革追跡に活用
この仕組みはすでに実際の供給網に導入されており、ラテンアメリカ最大のファッショングループAzzas 2154では、皮革のサプライチェーン追跡にBlockforceの基盤を活用しています。
同社は税務書類やサプライヤー記録、公的データベースなどを照合し、製品ごとに追跡できる一つの履歴としてまとめています。
こうした既存データの活用について、サステナビリティ統括のスエレン・ジョネール氏は「サプライヤーに新たなシステムの導入を求めず、すでに作成されている情報を利用している」と述べました。
データはERPとの連携や書類のアップロードなどを通じて収集するほか、デジタルシステムを持たない取引先にはWhatsApp AIエージェントを活用しており、同社は2030年までに全ブランドで皮革の100%トレーサビリティを実現する方針です。
コンプライアンス証明で欧州市場参入へ
カルダノ財団ラテンアメリカ担当のギリエルメ・ペレイラ氏は「サプライチェーンの記録は今日書かれ数年後に問われるとして、製品のライフサイクルを通じて証明を保持できることがパブリックネットワークの利点だ」と述べています。
一方、ブロックフォースのCEOであるアンドレ・サレム氏は「従来の公開検証では商業情報の露出が常に伴っており、機密保持との両立がコンプライアンスを証明するうえでの課題だった」と指摘しました。
今回の二層台帳について同氏は、戦略的なデータを非公開ネットワーク内に残したまま各記録を独立して検証できると述べ、輸出業者にとってコンプライアンスが欧州市場へ参入する際の資格証明になるとの見方を示しています。
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自動車・医薬品など計5分野に展開予定
カルダノ財団はサプライチェーン分野での活用にも取り組んでおり、2025年6月には原産地や品質の証明に利用できるトレーサビリティソリューション「Originate」を発表しています。
今回のBlockforceとの取り組みでは、すでに締結された契約に基づき、2030年までに650万件の認証記録をアンカーリングする計画が示されています。
今後はファッションに加えて自動車・農業・医薬品・化粧品にも対象を広げ、同じ仕組みを計5分野へ展開する方針です。
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Source:カルダノ財団発表
サムネイル:AIによる生成画像






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