レイ・ダリオ氏「金とBTCの保有を増やせ」米国の財政悪化で債券離れ提言

この記事の要点

  • レイ・ダリオ氏、金10〜15%と少量のビットコイン保有を推奨
  • 米債務危機を警戒、財政赤字をGDP比3%へ引き下げる案を提示

「危機は3年以内に」ダリオ氏が配分転換促す

米ヘッジファンド大手Bridgewater Associates(ブリッジウォーター・アソシエイツ)創設者のレイ・ダリオ氏は2026年8月21日、自身のLinkedInへの投稿で、投資家はゴールド(金)とビットコインの保有を増やすべきだとの見解を示しました

具体的には債券の保有を減らしてポートフォリオの10〜15%をゴールドに配分し、少量のビットコイン(BTC)を組み合わせることで、リスクを抑えながらリターンの改善も図れるとしています。

こうした資産配分を勧める背景には米国の財政悪化に対する強い懸念があり、ダリオ氏は国債への依存が続けば深刻な債務危機につながりかねないとみています。

その時期についても、現在の政策方針が変わらなければ早ければ3年以内(前後2年の幅あり)に危機が訪れる可能性があるとして、具体的な時間軸を挙げて警告しています。

赤字GDP比3%へ、ダリオ氏の財政再建論

ダリオ氏「債務は血管のプラーク」

ダリオ氏は米国の債務危機を警戒する理由として、自著『How Countries Go Broke』で論じてきた債務サイクルを挙げ、借金が経済を支える段階から財政を圧迫する段階へ移っていく仕組みを説明しています。

信用によって生産性が高まり、新たに得た収入を返済に回せる間は経済が健全に循環するものの、借金に見合う収入を生み出せなくなると返済負担が重くなるとしています。

同氏はこうした状況を「血管内のプラーク」に例え、返済に充てる資金が増えて他の支出を圧迫するにつれて、債券を買い支えてきた投資家も離れていくと指摘しました。

その結果、金利上昇による景気悪化を受け入れるか、中央銀行が通貨供給を増やして通貨価値の低下を招くかという、いずれも経済に痛みを伴う選択を迫られるとみています。

毎年2兆ドル赤字、膨らみ続ける政府債務

ダリオ氏はこうした債務サイクルがすでに米国の財政に表れているとして、政府を一つの巨大企業になぞらえ、歳入と歳出の差から現在の状況を説明しています。

今年度の歳入は約5兆5,000億ドル(約870兆円)に対して、歳出は約7兆5,000億ドル(約1,190兆円)に上り、年間でおよそ2兆ドル(約320兆円)の赤字が生じているといいます。

こうした赤字が積み重なるなか、米政府の債務は約32兆ドル(約5,080兆円)まで膨らみ、年間歳入の約6倍に達しているとしています。

利払いだけで歳入の2割を消費

債務が膨らむほど返済負担も重くなり、ダリオ氏によると年間約1兆ドル(約159兆円)に上る利払いだけで、歳入の約2割が費やされています。

さらに満期を迎える元本約10兆ドル(約1,590兆円)の借り換えが必要になるため、年間に確保すべき資金は約11兆ドル(約1,750兆円)と、歳入の約2倍に達すると同氏は説明しています。

この状況で最近成立した予算調整法案を踏まえると債務はさらに膨らみ、10年後には累積で55〜60兆ドル(約8,750〜9,500兆円)に達するとの見通しも示しました。

「危機は回避可能」ダリオ氏が3%案提言

ただしダリオ氏は、こうした債務拡大が必ず危機につながるわけではなく、負担を一つの政策に集中させずに財政を立て直せば回避できるとみています。

そこで提案しているのが、財政赤字をGDP比3%まで引き下げる「3%解決策」で、歳出削減・税収増・金利低下を組み合わせて負担を分散するよう求めています。

具体的には歳出と税収を現行計画からそれぞれ約5%ずつ調整し、金利も1〜1.5%ほど低下すれば、今後10年間で利払い負担をGDP比1〜2%分軽減できると試算しています。

その実現性については、1991年から1998年にかけて米国が財政赤字をGDP比で5%削減した実績を挙げ、過去と同程度の財政調整であれば今回も実行できると述べました。

「日本は例外」論をダリオ氏が否定

一方、巨額の政府債務を抱えながら財政破綻に至っていない日本は、債務が増えても必ず危機につながるわけではない事例としてしばしば挙げられるとダリオ氏は紹介しています。

これに対して同氏は、GDP比215%もの債務を抱える日本が問題なく財政を維持しているとの見方には否定的で、危機が表面化していない背景には日本銀行による大量の国債購入があるとしています。

民間の需要だけでは吸収できない国債を日本銀行が買い支えてきたことで、金利の上昇は抑えられたものの、その間に日本国債の価値は他の主要資産に対して大きく低下したといいます。

実際に2013年以降、日本国債を保有し続けた場合は米ドル建てで51%、ゴールド建てでは76%の損失が生じており、日本も債務問題を回避したわけではないと強調しました。

こうした問題は米国や日本に限らず英国・EU・中国にも共通するとみており、政府が発行主体ではない金とビットコインが相対的に良好な成績を残すと分析しています。

主要国共通の財政リスクに金・BTCで対応

米国では今週、財務省のスコット・ベッセント長官が長期国債の買い戻し規模を拡大する方針を新たに打ち出しました。

ダリオ氏はこの買い戻しについて、充てられる資金には限りがあるため、国債市場への対応だけで財政悪化そのものを解消することは難しいと指摘しています。

こうした財政環境を踏まえ、同氏はこれまでビットコインの保有を約1%程度にとどめてきたものの、主要国の債務問題への警戒を強めるなか、今回は金とあわせて少量のBTCを保有するよう改めて勧めています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=158.96 円)

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Source:LinkedIn投稿
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参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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