
この記事の要点
- OSC調査、カナダ仮想通貨保有率が3年で2.5倍に拡大
- 保有率25%に上昇も規制の理解不足が課題に
カナダ仮想通貨保有率、2年で2.5倍に
カナダのオンタリオ州証券委員会(OSC)は2026年7月28日、カナダ人の仮想通貨(暗号資産)に対する認知度や保有状況をまとめた第3回調査の結果を公表しました。
調査によると、カナダの成人の25%、およそ4人に1人が仮想通貨または仮想通貨ファンド(ETF・投資信託)を保有しており、保有率は2023年の10%から2.5倍へ拡大しました。
保有率の上昇にあわせて認知度も改善しており、仮想通貨の定義を正しく選択できた回答者は59%となり、2023年の54%、2022年の51%をいずれも上回りました。
認知度の向上とともに保有者の行動にも変化がみられ、利用する取引プラットフォームが州の証券規制当局に登録されているかを購入前に確認した保有者は50%となり、2023年の38%から増加しました。
一方で、誰が仮想通貨を規制しているかを尋ねた設問では「分からない」との回答が49%を占めており、OSCは「規制や取引の仕組みに関する理解が十分に浸透していない」と指摘しています。
米国「5人に1人がBTC保有」
OSC調査が映す仮想通貨保有拡大の実態
カナダ人2,360人を対象に第3回調査
この調査はOSCが調査会社Ipsos(イプソス)と共同で実施したもので、18歳以上のカナダ人2,360人を対象にオンラインで回答を集めました。
回答は2025年12月18日から2026年1月22日にかけて集められ、今回の調査は2022年・2023年に続く3回目の定点調査として実施されています。
今回の調査結果を受け、OSCで戦略的規制を担当するナイザム・カンジ氏は「仮想通貨市場は進化を続けており、カナダ人はかつてないほど市場に参加している」と述べました。
CEXが主流、利用率トップはCoinbase
カンジ氏が挙げた市場参加の広がりは購入前の情報収集にも表れており、金融アドバイザーに相談したと答えた保有者は22%と、2023年の13%から9ポイント伸びました。
金融アドバイザーの助言内容にも変化がみられ、アドバイザーを利用する投資家の39%が仮想通貨資産への配分を勧められたと回答し、2023年の19%からほぼ倍増しました。
ただし勧められた配分の比率は小口が中心で、25%がポートフォリオの10%以下の配分を、14%が10%を超える配分を提案されたと答えています。
仮想通貨の取得経路では、中央集権型(CEX)の取引プラットフォームが59%を占め、個人間で直接取引する分散型取引所(DEX)の18%を上回りました。
保有者が利用した中央集権型取引プラットフォームの上位4社は以下のとおりです。
| 取引プラットフォーム | 利用した割合 |
|---|---|
| Coinbase(コインベース) | 48% |
| Wealthsimple Crypto | 37% |
| Crypto.com | 29% |
| Binance(バイナンス) | 20% |
ステーブルコインとRWAの認知度
今回の調査では、新たな測定項目としてステーブルコインとRWA(現実資産)トークンの認知度も調べられ、名称を知る層はそれぞれ34%と24%にとどまっています。
このうちステーブルコインでは認知に利用が追いついておらず、過去12カ月間に保有または利用したことがあると答えた層は全体の11%に限られました。
一方で、ステーブルコイン保有者の89%は実際に利用した経験があると回答しており、20%は国際送金に活用したと回答しました。
RWAトークンでは利用実績より投資意欲の高さが目立ち、その存在を知る回答者の74%は、主要な取引銀行や証券会社が取り扱う場合、今後12カ月以内に投資を検討すると答えています。
高まる期待と残る保管の課題
個々の商品への関心と並んで仮想通貨全体への見方も変わっており、現在の金融システムで主要な役割を果たしていると考える層は43%と、2023年の26%から17ポイント上がりました。
将来の役割についても期待は高く、カナダの金融エコシステムで主要な役割を担うと考える層は52%と、2023年の34%から18ポイント伸びて過半数に達しました。
ただし期待の裏側には損失の経験も残っており、取引プラットフォーム利用者の15%が詐欺・不正またはハッキングで金銭的な被害を受けたと回答しています。
資産の保管方法をみると、保有者の49%は購入した取引所に資産を預けたままで、オフライン保管用の専用端末であるハードウェアウォレットを利用する層は8%にとどまりました。
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保有率・信頼ともに上昇、課題は知識普及
規制当局への信頼も高まっており、州の証券規制当局を強く信頼すると答えた回答者は44%と、2023年の39%から上昇しました。
制度面では、中央銀行のカナダ銀行が連邦法の「ステーブルコイン法」にもとづき、法定通貨連動型ステーブルコインの発行体を監督する制度の整備を進めています。
今回の調査では保有率の上昇と知識不足があわせて確認されており、OSCは個人投資家の利用実態を継続的に把握するとともに、リスク管理に関する認知の向上へ取り組む方針を示しました。
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Source:OSC調査報告書
サムネイル:AIによる生成画像






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