
この記事の要点
- カルダノ初のオンチェーン承認ハードフォーク実施を発表
- ガバナンス投票のみでメインネット更新、次世代プロトコル導入へ前進
まずはカルダノ(ADA)を詳しく
ヴァン・ロッセムHFを実施
仮想通貨カルダノ(ADA)の開発・保守を担う会員制組織Intersect(インターセクト)は2026年7月17日、ハードフォーク「Van Rossem(ヴァン・ロッセム)」をメインネットで実施し、プロトコルバージョン11へ移行したと発表しました。
今回のアップグレードは、DRep(委任代表者)と憲法委員会(CC)、SPO(ステークプール運営者)のオンチェーン投票による批准を経て実施され、ガバナンス手続きに基づいてメインネットへ適用されています。
オンチェーン投票だけで提案の提出から批准までを完結させたハードフォークはカルダノで初めてとされており、ADA保有者がDRepへ委任した意思が、実際のプロトコル更新に反映される仕組みが本番環境で機能しました。
ハードフォークの実施までには、テストネットでの段階的な検証や周辺ツールの調整も行われており、Intersectは承認から適用までの経緯をあわせて公開しました。
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2段階の承認を経てメインネット適用へ
コストモデル更新を先行して承認
Intersectによると、今回のアップグレードは、スマートコントラクト基盤「Plutus(プルータス)」のコストモデル(実行コストの算定基準)の更新と、ハードフォークの実施という2段階に分けて進められました。
コストモデル更新を先行させたのは、一部機能の実行コストが批准後すぐに反映されるためで、DApp(分散型アプリ)の開発者が事前に設定を見直せるよう、準備期間を確保する狙いがあったと説明されています。
この更新には、ハードフォーク後に利用可能となる新しいプリミティブ(スマートコントラクトの基本命令)の設定も含まれており、発効直後から新機能を利用できるよう設計されました。
メインネット向けのコストモデル更新提案は2026年5月26日に提出され、同年6月13日にDRepの68.57%、憲法委員会では7票中5票の賛成を得て批准されています。
ツール未対応が発覚、派生版で解消
一方、ハードフォーク起動提案では、データ照会ツール「Ogmios(オグミオス)」と「Kupo(クポ)」が新バージョンへ対応していないことが判明し、Preprod(プレプロド)テストネットでの批准はいったん見送られました。
これを受けてIntersectは、両ツールをハードフォークへ対応させた派生版を公開し、検証を継続できる環境を整備しました。
対応後、Preprodでのハードフォーク起動提案は6月5日に批准され、同月10日9時(日本時間)に発効しました。
Intersectは、この過程を通じて、アップグレードの成功にはプロトコルだけでなく、周辺ツールやコミュニティの連携も欠かせなかったと振り返っています。
オンチェーン投票のみでメインネット更新
テストネットでの検証を終えた後、メインネットのハードフォーク起動提案は2026年7月13日に批准されました。DRepの77.63%、SPOの52.7%が賛成し、憲法委員会でも7人中6人が合憲と判断しています。
その結果、ヴァン・ロッセムは2026年7月19日6時44分(日本時間)、エポック(約5日間)の切り替わりに合わせてメインネットで発効しました。
実施にはInput Output(インプット・アウトプット)、カルダノ財団、Emurgo(エマーゴ)をはじめとする複数の組織が参加し、Intersect傘下のハードフォーク作業部会が技術運営委員会と連携して作業を進めたほか、Midnight(ミッドナイト)やEnsurable Systems(エンシュアラブル・システムズ)も対応に加わっています。
「秘密鍵を持たない時代が来る」
次期レイオスで毎秒1,000件超の処理へ
ヴァン・ロッセムに続く次の大型アップグレードとして、Input Outputは「Ouroboros Leios(ウロボロス・レイオス)」の研究開発を進めています。
同社のシミュレーションでは、ノードの並列処理を活用することで毎秒1,000件を超えるトランザクション処理が目標として示されています。
レイオスを実装する次の開発段階「Dijkstra(ダイクストラ)」に向けては、新たなパラメータを憲法へ追加する更新案も公表されました。
更新案は2026年9月11日に始まるエポック655までの提出を目標としており、ヴァン・ロッセムで初めて本番環境に適用されたオンチェーンガバナンスは、レイオス導入に向けた次の採決でも活用される見通しです。
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Source:Intersect MBO
サムネイル:AIによる生成画像






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