チェーンリンク、FX即時決済「Project Pangea」始動|欧韓銀行連合と連携

この記事の要点

  • チェーンリンクが欧韓銀行連合とFX即時決済の共同計画を始動
  • 資産10兆ドル超の金融機関が参加しSwift互換で展開

まずはチェーンリンク(LINK)を詳しく

チェーンリンク「Pangea」でFX即時決済を実現へ

分散型オラクルプラットフォームを提供するチェーンリンク(LINK)は2026年6月23日、欧州と韓国の銀行連合とともに、外国為替(FX)の即時決済を実現する共同プロジェクト「Project Pangea」を立ち上げたと発表しました。

同プロジェクトには、合わせて10兆ドル(約1,610兆円)を超える資産を運用する数十社の金融機関が参加しており、ユーロと韓国ウォンのステーブルコインを直接交換できる決済網の構築を進める計画です。

現在の外国為替市場では、韓国ウォンのように国際的な流通量が限られる通貨を取引する際、米ドルなどの基軸通貨を経由するケースが多く、その結果として決済コストの増加や処理時間の長期化が発生しています。

Project Pangeaでは、こうした処理をブロックチェーン上で完結させながら、銀行が利用しているSwiftとの接続も維持することで、既存システムを大きく変更せず即時決済へ移行できる仕組みを採用しています。

Project Pangea、3層構造で既存銀行と接続

韓国5行の運営委と欧州37行が参加

Project Pangeaは、韓国の銀行連合UniKA(統一韓国アライアンス)と、欧州のユーロ建てステーブルコイン連合Qivalisが共同で主導します。

韓国側のUniKAには、新韓銀行やJB銀行、Kbankなど5社の運営委員会を中核として10行を超える主要商業銀行が参加しており、欧州側でもユーロ建てステーブルコインの発行を目指す37の銀行がQivalisを支えています。

両連合の橋渡し役を担うのが韓国のデジタル資産インフラ企業FairSquareLabであり、同社はオンチェーンでの外国為替決済技術を提供するとしています。

既存のSwiftを残しオンチェーン決済へ移行

Project Pangeaでは、銀行システム・接続層・決済層からなる3層構造を採用し、チェーンリンクが提供する各種サービスを組み合わせながら既存の金融インフラとブロックチェーンを接続する構想が示されています。

技術 主な役割
CCIP(クロスチェーン相互運用標準) ユーロのステーブルコインをウォンの決済チェーンへ安全に移し、流動性の分断を防ぐ
データストリーム 高速の為替データを供給し、オンチェーンの価格を世界市場と同期させる
CRE(実行環境) Swiftとブロックチェーンをつなぐ調整役を担う

FairSquareLabによると、為替交換にはオラクルを通じて取得する市場レートが利用され、価格の乖離を抑えながら通貨を交換できる仕組みを採用しています。

決済は同社が開発した専用ブロックチェーン「Pangea L1」上で確定する設計となっており、特定の国や銀行に依存しない中立的な決済基盤の構築を目指すと説明されています。

ウォンの「ドル経由」コスト問題に対応

こうした取り組みの背景には、世界の外国為替市場において、通貨間の流動性が均一ではないという構造的な課題があります。

世界の外国為替市場では1日あたり9兆6,000億ドル(約1,550兆円)を超える取引が成立していますが、実際の決済ではすべての通貨ペアに十分な流動性があるわけではなく、多くの取引が米ドルを介したクロス取引として処理されています。

そのため韓国ウォンのように国際的な直接取引量が限られる通貨は、他の主要通貨を経由して交換されるケースが多くなり、結果として為替スプレッドや決済時間の増加といったコストが発生しやすい構造となっています。

FairSquareLabのキム・ジュンホンCEOは「Project Pangeaは単なる効率化ではなく、韓国ウォンが世界の通貨市場と直接つながる道を開く」と説明しています。

欧州側Qivalisのジャン=リュック・ギュスターヴ氏は、規制に対応したユーロとウォンのステーブルコインを即時決済で接続することで「従来の決済リスクをなくし、日中の流動性コストを抑えられる」と指摘しました。

Chainlink技術、金融機関への採用が拡大

Chainlink Labsで資本市場部門を統括するフェルナンド・バスケス氏は「これは世界の価値の移動の仕組みを作り替える大きな節目だ」と述べ、国際金融におけるオンチェーン決済の活用が広がりつつあるとの見方を示しました。

実際に金融機関によるブロックチェーン活用は進んでおり、米決済インフラ大手のDTCCも5月、チェーンリンクの基盤技術を担保管理システムへ採用すると発表しました。

チェーンリンク側は、Project Pangeaについても銀行が利用するSwiftの仕組みを維持しながら決済処理をオンチェーンへ移行できる枠組みだと説明しており、既存インフラとの互換性を重視した設計であることを強調しています。

Project Pangeaでは今後、規制当局との調整や技術検証を進めながら、ユーロと韓国ウォンのステーブルコインを活用した銀行間決済の実証を進める方針です。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=161.60 円)

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Source:Chainlink発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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