規制圧力の中、28,000ドルのサポート維持に苦労するビットコイン

2023年4月23日:
時価総額トップの暗号資産であるビットコイン(BTC)は、2023年初頭から続いていた上昇トレンドの勢いを失っているようです。ビットコインでは下落・停滞が続いており、28,000ドルのラインを下回る状態となっています。

28,000ドルのサポート維持に苦労するビットコイン

Gate.ioのような人気の暗号資産取引所のデータは、ビットコインが28,000ドルのサポートラインを維持するのに苦労していることを示しています。調整が続く中でビットコインは29,000ドルまで回復することができていません。一方、米国の失業率データは金融条件の引き締めがインフレを抑える効果があることを示しています。

以前の上昇トレンドの兆候を取り戻すことができなかったことによって、現在の暗号資産には弱さが見られています。また、27,800ドル付近が安値となる中で、トレーダーは重要なトレンドライン付近へ回帰する可能性を待っています。

現在ビットコインは28,000ドルのラインに向けたテストを続けていますが、今のところ良い反応は見られていません。28,000ドル付近のサポートが完全に破られた場合、次のサポートは25,000ドル〜26,000ドル付近となりますが、それほど心配する必要はありません。25,500ドルへの下落は、大きなトレンドの変化ではなくより深い調整を意味すると考えられます。

暗号資産関連株では大きな損失

ビットコイン価格が一時的に31,000ドルに達した後に下落傾向が続いているため、暗号資産関連銘柄の株価は大きく下落しました。仮想通貨マイニング企業のMarathon Digital(MARA)とRiot Platforms(RIOT)は約10%下落し、Hut 8 Mining(HUT)は9%下落しました。暗号資産取引所Coinbase(COIN)とMicroStrategy(MSTR)の株価は6%下落しました。

伝統的な市場では、Tesla(TSLA)の決済報告を受けて同社の株価が8.5%下落しました。さらにダウ平均とS&P500は下落し、ナスダックは横ばいとなっています。仮想通貨市場が下落傾向にある一方では、リスク資産の代表である現物金が2,000ドルを超えて上昇しました。

インフレ、利上げ、流動性の緊縮

水曜日の朝、英国の消費者物価報告書は予想に反して、3月のインフレ率が10%以上を維持し続けることを示しました。このニュースは、欧米の中央銀行が金利を下げ始めることを期待していた多くの人々にとって、あまり喜ばしいものではありませんでした。一方、アトランタ連銀のボスティック総裁は、25ベーシスポイントの再利上げを予想し、その後「かなり長い間」金利を据え置くと述べました。

また、トレーダーたちは「イーサリアムの上海アップグレード」から「FRBの利上げが経済を後退させる可能性」に関心が移ったことを受けて、仮想通貨価格の下落を予想していました。しかし、これによってビットコインは自身の存在価値を証明する機会を得ることが可能で、伝統的な投資家もデジタル資産のポテンシャルに関心を寄せています。

その一方では、米国の規制当局が仮想通貨に寛容な2つの銀行であるシルバーゲート銀行とシグネチャー銀行を閉鎖したため、仮想通貨市場では流動性が低い状態が続いています。仮想通貨市場で流動性が低い状態が続いていることによって、上昇局面と下降局面で大きなボラティリティが発生しています。このような流動性の状況では、どのような仮想通貨の上昇相場も信頼するのが困難です。そのため、ビットコイン価格が28,000ドル以下にまで下落している現状はあまり驚くべきことではありません。

ゲンスラー氏の公聴会

米国証券取引委員会(SEC)の議長であるゲーリー・ゲンスラー氏は最近行われた公聴会で、仮想通貨取引プラットフォームに対するSECの厳格な対応について、共和党の議員から強い反対を受けました。4時間以上の証言にもかかわらず、ゲンスラー氏は「これらのプラットフォームや取引所は米国の証券法に従う必要がある」と主張しました。彼はコンプライアンスの重要性を強調し、SECが市場の規制機関として法を厳格に執行することを継続する意向を示しました。

共和党のパネルメンバーは、仮想通貨コミュニティで共有されるいくつかの懸念を取り上げました。彼らは「SECの情報開示要件は伝統的な市場向けに設計されたものであり、仮想通貨には適していない可能性がある」と主張しました。この主張は「SECは仮想通貨企業には適していない可能性のある法律に基づいて仮想通貨企業にペナルティを課している」といったものです。しかしゲンスラー氏は、米国の仮想通貨企業が証券法を解釈できないという主張を否定しました。

SECは2023年に米国で活動する仮想通貨企業に対して、より積極的に対処するようになってきています。そしてゲンスラー氏はこれらの企業が直面している課題に対してほとんど共感を示していません。このような全てが広範な仮想通貨市場、特にビットコインの価格にも波及効果をもたらしています。

まとめ

結論としては「インフレ懸念・予想される利上げ・仮想通貨市場における流動性の課題・規制当局の監視強化」など、様々な要因が重なったことがビットコインが28,000ドルのサポートを維持するのに苦労する原因となっています。

市場が不確実で不安定な時期を迎える今は「ビットコインの200日移動平均である25,500ドルのサポートレベルまでの一時的な引き戻しは、基本的なトレンドの変化ではなく一時的な調整を示している」と認識することが重要です。

一方、規制が明確化され、仮想通貨分野でその他の進展があれば、ビットコインの上昇は続く可能性があると予想されます。BTC価格予想エンジンでは「ビットコインは近い将来に35,000ドル以上の価値にまで回復する可能性がある」とも予測されています。


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参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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