【独自取材】SyFu神谷知愛氏が語る株式投資型クラウドファンディングの狙い

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Web3ウォレットを活用したプロジェクト「SyFu」がメインネット公開に向けて準備を進めている。そんな中、同プロジェクトを展開する株式会社GINKANは、株式投資型クラウドファンディングを用いた新たな資金調達の実施を発表した。

今回の株式投資型クラウドファンディングは、従来のベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家からの調達とは異なり、個人投資家や一般の事業会社を新たな「仲間」として迎え入れるための戦略的なステップとして位置付けられている。

本記事では、株式会社GINKAN代表の神谷知愛氏に、株式投資型クラウドファンディングを通じた資金調達を決断した背景や一般投資家へ向けたマーケティング戦略まで幅広くお話を伺った。

【プロフィール】
神谷知愛(Tomochika Kamiya)
株式会社GINKAN 代表取締役CEO。

リアル店舗・決済・Webサービス領域で20年以上にわたり事業を手がけてきた連続起業家。2015年にGINKANを創業し、トークンエコノミー型グルメSNS「SynchroLife」を運営。累計35万人超のユーザーを獲得し、2023年に同事業をライブドアへ譲渡した。

現在は、日常の決済データをゲーム体験・デジタル資産・将来の信用へつなげる次世代FinTech「SyFu」を推進している。

株式投資型クラウドファンディングへの挑戦──コミュニティを「投資家」として迎え入れる背景

NFTMedia編集部(以下、編集部):株式投資型クラウドファンディングという手法が採用されています。事業会社からの資金調達などの選択肢もある中で、この手法を決断された背景を教えてください。

神谷知愛(以下、神谷):まず前提として、スタートアップの事業は先行投資型ですので、ステージに合わせて資金調達を重ね、将来の成長資金を確保して投資を行っていきます。

通常はVCや事業会社といった適格投資家を相手に資金調達活動を行うものであり、弊社でもそういった活動を行ってきました。その中で弊社はSyFuプロジェクトを進めてきており、Web3におけるコミュニティを非常に大事にしてきました。

逆に言えば、コミュニティあってこそのプロダクトや実績ですし、コミュニティが投資家のような役割を担っている点もWeb3ならではの特徴です。

そのため以前より、SyFuエコシステムやデジタル資産だけでなく、事業者そのものを応援いただく機会が作れたら面白いとずっと考えていました。

Web3の世界では、トークンやNFTがその代替として扱われることもあります。しかし、仕組みが複雑であるため、Web3以外の一般のユーザーはなかなか参入できません。

そこで今回、株式投資型クラウドファンディングの実施を決めました。この仕組みであれば、1人あたり10万円からWeb3・ブロックチェーンに詳しくないような個人でも事業そのものに投資家として参加が可能です。また事業への関心を持つことをきっかけに、初期ユーザーとなって頂く可能性も作ることができる。

もちろん、既存コミュニティの中で「SyFu事業」そのものに興味がある方にも参加していただくことも可能となります。

Web3の枠を超えて──一般投資家へのアプローチとマーケティング戦略

編集部:株式投資型クラウドファンディングは、既存コミュニティのメンバーに投資家として参画していただく側面があるのですね。

神谷:はい。それからもう一つ、重要な理由があります。

それがWeb3外のSyFuのターゲット層であるユーザーへのアプローチです。これまではWeb3の世界で地道に実績を積み上げてコミュニティを形成してきましたが、Web3市場内に閉じた形で進めてきた部分がありました。

事業内容が複雑であることや、実績が伴わないとWeb3の外に出た際に実現可能性をご理解いただくのが非常に難しいという背景があったからです。

しかし今回の機会であれば、スタートアップを応援したい一般の投資家の方々や、FinTech、デジタル資産、特に「決済データ」という新しい視点での事業に興味を持つ方々に広く知っていただくことができます。

Web3に関わらず、そういった方々にアプローチできる非常に良いステップだと考えています。

SyFuのターゲット自体が、まさにそういった「新しいサービスを応援したい」、「消費や投資が好き」、「お金を別の形に変えることに興味がある」といった方々であり、今後のアーリーユーザーとしても非常に重要な層になります。

通常の広告戦略でサービスを訴求するだけでなく、資金調達の手段でありながらマーケティング施策としても機能する点が大きいです。

実際、X(旧Twitter)上でも多方面から多くのコメントやリツイートをいただき、見ていただける機会が着実に増えています。そういった目的もあり、プラットフォーム側と協議を重ねて審査を進めてきました。

トークンと株式の違い──AMA連携におけるファン巻き込みの相性

編集部:トークン発行だけだと、どうしてもWeb3層に偏りがちとなります。しかし、今回の施策であれば、ブロックチェーンを知らない層の方々にもアプローチできるということですね。

神谷:そうですね。それに加えて、提供できる価値の特徴が全く違うと思っています。

トークンやNFTはあくまでエコシステムの中のデジタル資産です。例えば、M&AやIPOといった形で事業が成功し、株主に還元されるタイミングが訪れたとしても、デジタルアセットの価値向上と事業の成功が完全にリンクするわけではありません。

ここは非常に大きな違いだと考えています。

編集部:SyFuでは、日頃からAMA(インターネット上での質疑応答)を開催していますよね。ファンを巻き込んでいく観点で、今回の株式投資型クラウドファンディングとも相性が良いのではないでしょうか。

神谷:おっしゃる通りです。

SyFuに限らずWeb3全般に言えることですが、プロジェクトの実績が出て知名度が上がってから参加する方は「そのプロダクトを使いたいかどうか」という視点が強いと思います。

一方で、まだ未完成でこれから成長していくアーリーステージにおいては、知名度が低い段階から「一緒にプロジェクトを創り上げたい」、「応援したい」という感覚を持つコミュニティメンバーが非常に多いのが特徴です。

ある意味で、そういった感覚を持つ投資家目線・事業目線の方々との相性が良く、Web3との親和性も非常に高いと感じています。

プラットフォームを活用した拡散──SNSと既存基盤のシナジー

編集部:Web3ユーザーだけでなく、Web3以外のユーザーにも届けていきたいとのお話がありました。どのような形で、株式投資型クラウドファンディングのプロモーションをされているのでしょうか。

神谷:主にSNSです。

SyFuの強みは、素晴らしいコミュニティの熱量とX上でのフォロワー基盤です。これまではWeb3やNFT、トークンといった文脈がコンテンツの中心でしたが、今回株式投資型クラウドファンディングという機会を提供することで、既存のコミュニティを中心に情報が拡散され、一般の方々の目にも触れる露出へと変化しています。

実際に、通常のポストよりも圧倒的にインプレッションが高く、ライブ配信の視聴数もかなり多い状況で、ユニーク視聴者数はこれまでの3倍以上。まずは今まで積み上げてきたSyFuの基盤をベースに、XなどのSNS上で露出を増やしていくことが一つ目の軸です。

もう一つは、今回の株式投資型クラウドファンディングで用いるプラットフォーム「イークラウド」です。

プラットフォームには既に多くの投資家が登録されており、そこで我々の募集情報がメールで配信されたり、サイト上に掲載されたりします。プラットフォーム側で告知していただくこと自体が、大きなマーケティングになっていると感じています。

法人投資家への期待──BtoC企業との協業を見据えて

編集部:今回の募集では数100万円単位で投資できるプランもあり、法人のような大口投資家も対象にされているのですね。法人の出資者に関して、「こういう企業とご一緒したい」といったイメージはありますか。

神谷:特に、BtoC(対消費者向け)ビジネスを展開する企業との協業を希望しています。

なぜなら、SyFuの強みである膨大な決済データを最も活かせる領域だからです。例えば、商業施設や交通関連、飲食チェーン、リテール関係といった、一般の消費者の方々が日々お金を使って消費をする先であり、かつ企業ブランドがしっかりと構築できている企業とは非常に相性が良いです。

また、エンタメ領域やIP、体験型の施設など、単に物を買うだけでなく新しい体験を提供するような領域も親和性が高いと思っています。そうした企業様と繋がりを持ち、今後さらに協業を促進していきたいですね。

投資家へのメッセージ──消費データを可視化し、新たな経済圏を創る

編集部:では最後に、株式投資型クラウドファンディングを通して応援を検討している方へ、メッセージをお願いいたします。

神谷:SyFuがチャレンジしているのは、既存の金融インフラの中に存在しながらもこれまで活用できていなかった「決済データ」の価値を掘り起こすことです。

皆さんの毎日の消費が、実は経済に大きく寄与し貢献している。この事実に光を当て、評価・可視化するプロジェクトです。

これが実現すれば、企業とユーザーの関係性も変わりますし、ユーザー自身の消費に対する感覚や意欲、商品の価値そのものも変わってきます。あらゆる経済活動において非常に意義のある事業になると確信しています。

ゲームやNFT、トークン、フィンテックといった様々な要素はありますが、最も重要なのは「事業としてどこを目指しているのか」という大きなビジョンです。このビジョンに共感し、初期のステージから一緒に実現を目指して伴走していただける仲間を増やしていきたいと強く思っています。

どんな方でも応援していただける点が今回の大きな魅力だと考えていますので、ぜひ多くの方にこの機会にSyFuを事業として知って頂き、事業価値と可能性を伝えていきたいとと思っています。

編集部:一般的な投資よりも、投資家とともに伴走していくイメージですね。

貴重なお話をいただき、ありがとうございます。

インタビューを終えて

株式会社GINKANが手掛けるSyFuプロジェクトは、Web3の文脈で語られることが多いものの、その本質は「決済データ」という普遍的な価値の再定義にある。今回の株式投資型クラウドファンディングは、単なる資金調達の枠を超え、プロジェクトのビジョンに共感する新たな仲間をWeb3外のユーザーからも広く募るという、非常に戦略的かつ理にかなったアプローチであると感じた。

Web3の熱狂が落ち着き、本質的な価値が問われるフェーズに入った現在において、実体経済と結びついたSyFuの挑戦は、大きなブレイクスルーを生み出す可能性を秘めている。

株式投資型クラウドファンディングの概要

募集予定期間:2026年5月28日(木)19:30から2026年6月8日(月)22:00まで
募集ページ :https://ecrowd.co.jp/projects/62
株式投資型クラウドファンディングが初めての方はこちら:
https://lp.ecrowd.co.jp/20260522_pj62/utm_source=referral&utm_medium=social&utm_campaign=pj62

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