
この記事の要点
- Bitwise機関調査:50%下落でも15機関すべてが配分維持
- 5年以内に過半数の機関投資家が仮想通貨を保有すると予測
機関15社調査:暴落でも仮想通貨は手放さず
米資産運用大手Bitwise(ビットワイズ)は2026年9月23日、機関投資家の仮想通貨採用に関する調査報告書を公表しました。
同報告書は、2026年3月下旬から4月にかけて、基金・財団・公的年金・政府系ファンド・マルチファミリーオフィス・投資コンサルタント・上場企業の7分野に属する15機関へ実施した聞き取り調査をもとにまとめられています。
調査期間を挟む2025年10月から2026年4月に仮想通貨(暗号資産)市場は約50%下落しましたが、配分を減らした機関は一つもなく、複数の機関は買い増していたことが明らかになりました。
保有資産では、仮想通貨を保有するすべての機関がビットコイン(BTC)を組み入れており、ほぼすべての機関で最初に取得した最大の保有銘柄だったと同報告書は伝えています。
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は、調査対象では仮想通貨を保有するかどうかを巡る議論から「どの程度・どの形式で・どの資産に」配分するかを検討する段階へ移っていると述べています。
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BTC中心の少額配分と「売らない」機関投資家
全機関がBTC保有、ETH・SOLは二分
Bitwiseの調査では、仮想通貨を保有するすべての機関がビットコインを組み入れており、ほぼすべての機関で最初に取得した銘柄で、保有額と保有期間も最大となっていました。
多くの機関はビットコインを「非対称なリターンが見込める価値の保存手段」と捉え、法定通貨の価値低下に備えるヘッジとしてゴールドと並行して保有していると同レポートは説明しています。
一方、イーサリアム(ETH)とソラナ(SOL)を巡る判断は分かれており、保有する機関はより小さな配分と短い投資期間を設定していました。
これらを保有していない機関からは、利用拡大がトークン価値にどう結びつくのかが明確でないことや、既存の投資分類に当てはめにくいことが理由として挙げられています。
配分は0.5〜13%、中心は1〜2%
調査対象の仮想通貨配分比率は投資可能資産の0.5〜13%で、大半は1〜2%に収まる一方、機関の種類によって配分水準には違いがみられています。
| 機関タイプ | 仮想通貨配分比率 |
|---|---|
| 基金・財団 | 0.5〜10%(大半0.5〜2%) |
| 政府系ファンド | 1.0〜1.5% |
| 公的年金 | 1.5〜4.5% |
| マルチファミリーオフィス | 最大13%(目標5%) |
| 上場企業 | 余剰資金の1〜10% |
こうした配分は現物ETFや直接保有、ベンチャー投資、ヘッジファンドなどを組み合わせて構成されており、機関ごとに異なる投資手段が選ばれていました。
なかでも現物の仮想通貨ETFは広く利用され、調査対象のほぼすべての機関がすでに利用しているか、利用を予定していると同レポートは報告しています。
直接保有からETFへ移行した機関は、総コストや運用負担を抑えられることに加え、既存の投資商品と同じ事務処理で扱える点を理由に挙げました。
暴落でも売らず、撤退は「テーゼ崩壊時」
Bitwiseによると、2025年10月から2026年4月に仮想通貨市場が約50%下落した局面でも、調査対象で配分を減らした機関は一つもなく、複数の機関は買い増しています。
撤退条件としては、ETHやSOLの実用化の停滞、規制環境の逆行、業界全体を揺るがす信用危機など、投資テーゼ(投資の前提となる考え方)そのものが崩れる事態を挙げました。
一部の機関は2022年を含む複数回の50%以上の下落局面も経験しており、ある投資コンサルタントは「テーゼが正しいのであれば、普及はまだ初期段階にあり、今売却するのは早すぎる」と回答しています。
同レポートは、こうした長期保有姿勢を踏まえ、下落局面では個人投資家や短期戦略を取るトレーダー、証拠金ポジションの清算による強制売却などが売り圧力となる一方、機関投資家はその反対側で取引する傾向があるとの見方を示しています。
「適正価格は現在より遥かに高い」
Bitwise予測:5年で機関の大半が仮想通貨保有
Bitwiseは今回の調査から、機関投資家による仮想通貨採用は、公表データで確認できる以上に進んでいる可能性があるとみています。
一部の機関は13Fの開示対象とならない直接保有や別の投資商品を選んでおり、13Fにもとづく仮想通貨保有推計は実態の「下限」にすぎないと同レポートは指摘しました。
今後の採用については、規制の明確化や同業他社による採用拡大を追い風に挙げる一方、大規模な仮想通貨危機やETH・SOLなどの実用化が進まないことをリスクとして挙げています。
こうしたリスクが残るなかでも、Bitwiseは機関投資家による仮想通貨採用が今後も拡大し、5年以内に過半数の機関投資家が仮想通貨を保有するとの見通しを示しています。
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Source:Bitwiseレポート
サムネイル:AIによる生成画像
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