日銀総裁会見:識者はこうみる News

日銀総裁会見:識者はこうみる

[東京 19日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日の金融政策決定会合後の記者会見で、2%の物価目標を「2年程度を念頭にできるだけ早期に達成するコミットメント(必達目標・約束)に変わりはない」と述べた。市場関係者の見方は以下の通り。

物価2%目標、早期達成のコミットメントは不変=日銀総裁 News

物価2%目標、早期達成のコミットメントは不変=日銀総裁

[東京 19日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は19日の金融政策決定会合後の記者会見で、2%の物価目標を「2年程度を念頭にできるだけ早期に達成するコミットメント(約束)に変わりはない」と述べた。原油価格が急落しているが「目標達成が後ずれると今から決める必要はない」と反論した。

「2015年最後の勝負」で日本株は堅調!? ドル高基調だが、ドル/円の伸びしろは… ブログ

「2015年最後の勝負」で日本株は堅調!? ドル高基調だが、ドル/円の伸びしろは…

■次回12月のFOMCで、おそらく利上げをすることになる 11月18日(水)に、10月27日(火)~28日(水)に開催されたFOMC(米連邦公開市場委員会)の議事録が公開されました。

 いろいろな意見が出たことが紹介されていますが、市場がもっとも注目したのは、以下の文言です。

「メンバーらは、この変更が、事前に決定はなされてはいないものの、次回会合で正常化プロセスを開始するのがおそらく適切になるという見解の伝達を意図したものであることを強調した」

 これは何を意味しているかと言うと、「次回の2015年12月のFOMCで、おそらく利上げをすることになります」ということです。

 すでに10月28日(水)に声明文が出た時点で、利上げの可能性は高いという認識はできていましたが、より詳しい議事録が出たことで、確信に変わってきたということではないかと思います。

【参考記事】

●米FOMCで年内利上げ期待高まりドル高!黒田日銀総裁の追加緩和に対する本音は?(10月29日、今井雅人)

■市場も米利上げを織り込み済みか 通常であれば、利上げされると株式にはマイナスの影響が出るのですが、今回は、逆に米国の株式市場は上昇するという反応を見せています。

NYダウ 1時間足(出所:CQG)

 こういう反応をするということは、すでに利上げは想定済みで、市場も織り込んでしまったということなのでしょう。

■日銀は、現状の政策方針維持を決定。影響ほぼなし 一方の日銀は、11月18日(水)~19日(木)の金融政策決定会合で、現状の政策方針を維持することを決めました。

 直近のGDPがマイナス成長に終わってしまったことも踏まえて、「このところ、弱めの指標も見られている」との記述を追加し、判断は引き下げました。

 しかし、物価動向に関しては、「やや長い目で見れば、全体として上昇している」という見方を維持しているので、追加金融緩和を期待する市場関係者もおらず、ほとんど影響は出ていません。

■海外投資家の「2015年最後の勝負」で日本株買いか 日本の株式市場は、米国の株式市場が好調なことに加え、一部の海外投資家が、2015年最後の勝負ということで、日本株を断続的に買ってきているようでして、それが日本株を引き上げているようです。

日経平均株価 日足(出所:株マップ.com)

 さて、そこで…
テロ発生も強靭な耐性見せた金融市場。 ドル/円124円台、日経平均2万円台回復へ ブログ

テロ発生も強靭な耐性見せた金融市場。 ドル/円124円台、日経平均2万円台回復へ

 はじめに、先週末(11月14日)に発生した、予期せぬ「パリ同時多発テロ」という悲報に心よりお悔やみ申しあげます。

■パリ同時多発テロ発生も金融市場は冷静 先週末、日本時間11月14日(土)の朝に発生した「パリ同時多発テロ」という報道に、週明け、11月16日(月)の東京市場では一時、株価が急落し、マーケット全般がリスクオフに傾斜することが懸念されましたが、金融市場は冷静な展開。

 仏CAC40指数も下げ幅を縮小し、混乱は収束。懸念されたNYダウは1万7050ドルをサポートに反発。

仏CAC40指数 1時間足(出所:CQG)

 グローバルな金融市場は「地政学的リスク」に対して耐性を見せ、株価は反発に転じ、逆にリスクオンの展開となります。

 NYダウは8月24日の週にチャイナショックで急落するも、200週移動平均線が位置していた、1万5300ドル水準でサポートされて反発したのは以前のコラムで紹介したとおり。

【参考記事】

●弱い米雇用統計に日銀の追加緩和もナシ!でも米ドル/円が急落しなかったワケとは?(10月8日、西原宏一)

●NYダウは節目到達、調整あって仕方なし。日本生命が豪ドル/円相場を下支え!?(10月15日、西原宏一)

 その後は順調に回復。10月は毎週陽線を出して高値をうかがう展開でしたが、先週(11月9日~)、調整により反落し、再び、週足一目均衡表の雲の中へ突入しました。

 パリ同時多発テロにより、1万7000ドル(8月の急落を誘引したサポート)割れの再現が警戒されましたが、前述のようにNYダウは耐性を見せ反発。再び、雲の上限をうかがう展開。

NYダウ 週足(出所:CQG)

 パリ同時多発テロという悲報が金融市場を覆いましたが、今週(11月16日~)の金融市場は強靭な耐性を見せ、NYダウのみならず、グローバルに株価は堅調。

【参考記事】

●同時多発テロ発生もリスクオフは限定的!? 「有事の円買い」が軽微だった理由とは?(11月17日、西原宏一&松崎美子)

 通貨に目を向ければ、リスクアセットの豪ドル/円も久しぶりに88円台を回復しており、リスク許容度は低下していません。

豪ドル/円 日足(出所:ヒロセ通商)

  本丸であるNYダウの急落がなければ、チャイナショック以前の…
VW排ガス不正で豪所有者が集団訴訟、88億円賠償請求へ News

VW排ガス不正で豪所有者が集団訴訟、88億円賠償請求へ

[シドニー 19日 ロイター] - 排ガス試験不正問題を起こした独フォルクスワーゲン(VW)を相手取り、オーストラリアのVW車所有者らの原告代表として豪弁護士事務所が19日に集団訴訟を起こす予定だ。賠償金の要求額は1億豪ドル(約88億円)を大幅に上回るという。