
UBSらのスイスフラン建てステーブルコイン、実環境でのテスト段階に
スイスの銀行UBSが、スイスフラン建てステーブルコインの活用に向けた業界共同の取り組みが、サンドボックス(管理された試験環境)でのテスト段階に入ったと9月8日に発表した。また、金融市場インフラ運営会社シックス(SIX)と決済アプリを提供するトゥイント(TWINT)が、新たなパートナーとして加わったという。
UBS、ポストファイナンス(PostFinance)、シグナム(Sygnum)、ライファイゼン(Raiffeisen)、チューリヒ州立銀行(ZKB)、ヴォー州立銀行(BCV)は4月8日、スイス・ステーブルコイン(Swiss Stablecoin AG)とともに、スイス国内でスイスフラン連動型ステーブルコインの活用方法を検証する共同の取り組みを発表していた。
今回のSIXとTWINTの参加により、参加企業は計9社となった。
テストには、スイスフラン建てステーブルコイン「CHFD」が用いられている。CHFDは、技術的には6月末からサンドボックス内で稼働しており、スイスフランとの価値の連動を1対1で維持するよう設計されている。
検証には、スイス・ステーブルコインの子会社「CHFD Infrastruktur AG」が運営するスイスフラン建てステーブルコイン基盤が使用されている。
検証対象には、金融機関間の取引の自動化や、トークンを使ったデジタル資産の決済などが含まれる。また参加企業は、あらかじめ設定した条件に従って支払いを実行できる「プログラム可能な決済」の活用にも重点を置いている。
具体的には、オンラインマーケットプレイスでの詐欺リスクの低減、イベントチケットを公平に入手できる仕組みの支援、公的資金の効率的な支給などに、プログラム可能な決済を活用できるかを調べるという。
テストは2026年末まで続く見込み。参加企業は、ステーブルコインが付加価値を生む領域や課題、将来的な展開に必要な技術・運用・規制上の要件などを検証する。取り組みの終了後には、結果の概要が公表される予定だ。
なおサンドボックスでは、参加者の範囲や取引額に制限が設けられている。UBSは、今回の取り組みは試験的なものであり、スイスフラン建てステーブルコインの将来的な導入を決定したものではないと説明している。
UBSは声明で、この取り組みについて「スイスのデジタルマネーのエコシステムをさらに発展させるための知見を得るとともに、金融センターとしてのスイスの競争力を強化することを目指すものだ」と述べた。
銀行業界は、ステーブルコイン産業の成長や、暗号資産(仮想通貨)全般のさらなる普及への対応を迫られている。
ステーブルコインは、法定通貨などに価値を連動させ、価格の安定を目指す暗号資産の一種だ。一部の銀行はステーブルコインを潜在的な競合と捉えており、自行の事業でブロックチェーン技術を活用する方法を模索するよう迫られている。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Swiss stablecoin project enters testing phase, adds SIX and TWINT as partners
(Reporting by Maria Rugamer in Gdansk and Ariane Luthi in Zurich, editing by Milla Nissi-Prussak and Dave Graham)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
参考:UBS
画像:Reuters
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参照元:ニュース – あたらしい経済

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