
この記事の要点
- エミレーツNBDがPartiorで米ドル即時国際送金の商用運用を開始
- MENAT地域初の導入で、銀行間ブロックチェーン決済の普及が前進
UAE大手銀、ブロックチェーン即時送金を商用化
UAEの大手銀行Emirates NBD(エミレーツNBD)は2026年7月14日、ブロックチェーン基盤の清算・決済ネットワーク「Partior(パーティオール)」で、米ドル建て国際送金のリアルタイム処理を開始したと発表しました。
Partiorを活用したリアルタイム送金の商用化は、中東・北アフリカ・テュルキエ(MENAT)地域ではエミレーツNBDが初となり、初回のライブ取引では米金融大手JPMorgan(JPモルガン)が決済銀行と受取銀行の双方を担いました。
これにより同行の法人・機関投資家向け顧客は、JPモルガンに口座を持つ受取人へ米ドルを即時送金できるようになったと同行は説明しています。
米ドルでの稼働は拡大計画の第1段階に位置付けられており、今後は対応通貨や決済経路、参加銀行を段階的に拡大する方針です。
仮想通貨税務の国際基準を採用
MAS実証発のPartior、3通貨対応で商用拡大
JPモルガンらが出資、シンガポール発の決済網
Partiorは、シンガポール金融管理局(MAS)が主導した実証実験「Project Ubin」から派生し、2021年に設立されました。2023年には商用サービスを開始し、現在は米ドル・ユーロ・シンガポールドルの3通貨による国際決済に対応しています。
創業株主にはDBS銀行やJPモルガン、Standard Chartered(スタンダードチャータード)、Temasek(テマセク)が名を連ねており、2024年7月にはPeak XV主導のシリーズBで6,000万ドル(約97億円)超を調達しました。
商用利用も拡大しており、2025年9月にはドイツ銀行がDBS銀行との間で初のユーロ建て国際送金を完了しました。今回はエミレーツNBDも参加し、Partiorのネットワークは中東地域へも広がっています。
米ドル送金は第1段階、参加銀行を順次拡充へ
エミレーツNBDでトランザクション・バンキング・サービス部門を率いるアニス・ダニエル氏は「提携から本稼働への移行により、JPモルガンの受取人へより速い米ドル決済を提供できるようになった」と述べています。
同行は米ドル建て送金を皮切りに、Partiorへ接続する銀行や対応通貨、決済経路を順次拡大する計画で、条件に応じて資金を自動で動かすプログラマブルな流動性管理の導入も進める方針です。
Partiorのハンフリー・ヴァレンブレーダーCEOも「エミレーツNBDの地域的な強みと当社の基盤を組み合わせ、より効率的なグローバル決済を支えていく」と語っており、今後も参加銀行や対応市場の拡大を進める考えを示しました。
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大手銀行、ブロックチェーン決済基盤の導入を加速
ブロックチェーンを活用した国際送金基盤はPartior以外にも広がっており、大手金融機関は決済時間の短縮や資金管理の効率化に向けた取り組みを進めています。
JPモルガンは2026年6月、自社の決済基盤「Kinexys(キネクシス)」の対応通貨に日本円などアジア太平洋の5通貨を追加しました。
既存の送金網を担うSWIFT(国際銀行間通信協会)も、30を超える金融機関とともに、24時間365日の国際送金に向けたブロックチェーン基盤の共有台帳の設計・構築に着手しています。
こうした動きが広がるなか、Partiorも対応通貨や参加銀行の拡充を進めており、ブロックチェーンを活用した国際送金基盤の採用はさらに広がりを見せています。
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Source:Emirates NBD公式発表
サムネイル:AIによる生成画像







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