
ステーブルコイン取引のプライバシー保護と規制対応を検証
データチェーン(Datachain)が、エンタープライズ向けオンチェーンプライバシー基盤「クラプライバシー(KuraPrivacy)」の初期ローンチパートナープログラムを開始したと6月15日に発表した。
同社は、ブロックチェーンのインターオペラビリティ(相互運用性)やステーブルコイン決済に取り組む企業。東証スタンダード上場で金融DX事業等を展開するスピー(Speee)社の子会社である。
クラプライバシーは、ステーブルコインなどを用いたオンチェーン取引において、プライバシー保護と法人利用に必要な要件の両立を目指すプライバシー基盤だ。リリースでは、法人利用に不可欠な要件として、AML/CFT対応、監査対応、複数人での運用を想定した柔軟な鍵管理や復旧手段が挙げられている。
本プログラムでデータチェーンは、ブロックチェーン領域に深い知見を持つパートナー企業との連携を通じて、ユースケース検証や要件・UI/UXに関するフィードバックを重ねながら、実利用に適したソリューションの共同開発を進めるとのこと。データチェーンは同取り組みを通じ、日本・アジア発でエンタープライズ領域におけるオンチェーンプライバシーソリューションのスタンダード確立を目指すとしている。
なお同プログラムには、暗号屋、Gaia(ガイア)、GALLUSYS(ガルシス)、グリーンモンスター、幻冬舎、Speee、トレーダム、日本ブロックチェーン基盤、Fracton Ventures(フラクトンベンチャーズ)、HODL1(ホドルワン)の10社が参画する。各社はデータチェーンとともに、クラプライバシーを用いたプライバシー保護送金が可能なWeb3ウォレットやアプリケーションの開発・検証を進める。
同プログラムでは、クラプライバシーを活用した2つのプロダクト開発を進める。具体的には、プライバシー送金、鍵管理・リカバリー、Passkey認証、ワークフロー承認、監査対応などを備えた「法人向けウォレット」と、既存ウォレットを活用してプライバシー送金を実行できる「送金アプリケーション」だ。
またデータチェーンは、決済事業者やウォレット事業者など、ステーブルコインを用いた取引を扱う事業者が自社サービス内にプライバシー機能を組み込むためのAPIやSDKも順次公開する予定だ。
発表によると、クラプライバシーはすでにテスト環境での動作確認を完了している段階にあるという。今後は、参加企業からユースケース検証やUI/UX、運用要件に関するフィードバックを得ながら、エンタープライズの日常業務で利用できるウォレットや送金アプリケーションとしての開発を進める。
データチェーンおよびパートナー各社は、同プログラムを通じて得られる知見をもとにプロダクト開発を加速し、ステーブルコイン決済の普及を支えるプライバシー基盤として、金融機関や事業会社への展開を目指すとしている。
なおデータチェーンは2025年から、旧称「Datachain Privacy」として同基盤の設計・開発を進めてきた。今回のプログラム公開にあわせ、正式名称を「KuraPrivacy」に変更したという。なお「Kura」は日本語の「蔵」に由来し、価値を守りながら関与できる者を限定するという考え方を反映した名称とのことだ。
データチェーンは今年3月、プライバシー基盤「Datachain Privacy」および同技術を活用した法人向けWeb3ウォレット「Datachain Wallet」を今春より提供開始すると発表していた。
オンチェーンプライバシー基盤「KuraPrivacy」初期ローンチパートナープログラムを開始します
— KuraPrivacy (@KuraPrivacy) June 15, 2026
ステーブルコインの法人利用に不可欠な「プライバシー保護」と「規制準拠」を両立。パートナー企業の皆様と共に、実利用に向けたウォレット・送金アプリケーションの開発・検証を進めてまいります。 pic.twitter.com/uaToEU77ft
参考:データチェーン
画像:PIXTA
関連ニュース
- データチェーン、プライバシー担保の法人向けWeb3ウォレット「Datachain Wallet」今春ローンチへ
- プログマとデータチェーン、「ステーブルコイン決済プロダクト」を実運用向け開発フェーズに移行
- Swift適応のステーブルコイン国際送金基盤の構築へ、プログマとデータチェーンがTOKI・IBC等活用で
- zERC20、JPYC向けプライバシートークン「zJPYC」公開
- ヴィタリック、AI時代の自己主権とプライバシー保護の重要性を主張
参照元:ニュース – あたらしい経済


コメント