「ビットコインはマクロ資産に」100万ドル到達の可能性|マイク・ノボグラッツ氏予想
ビットコインが迎える新たなステージ
米仮想通貨投資企業Galaxy DigitalのCEOであるマイク・ノボグラッツ氏は2025年6月12日、ビットコイン(BTC)が最終的に金(ゴールド)に代わる価値保存手段として確立され、100万ドル(約1億4,300万円)に達する可能性があるとの見解を示しました。
同氏は米経済専門局CNBCのインタビューの中で、ブラックロックやフィデリティといった大手資産運用会社が相次いで参入していることが、ビットコインの信頼性や流動性を押し上げていると指摘しています。
こうした背景を踏まえ、ノボグラッツ氏は「ビットコインが金の役割を担う未来はそう遠くない」との考えを示しました。
長年の投資経験と市場分析に基づく同氏の発言は、仮想通貨市場の方向性やビットコインの評価に一定の影響を与えるものとして注目を集めています。
ビットコイン「次の波は東京から」
ノボグラッツ氏「ビットコインは金に代わる資産」
ビットコインは主要マクロ資産へと進化
ノボグラッツ氏はインタビューの中で「ビットコインはマクロ資産になった」と述べ、かつて投機的な資産とみなされていたビットコインが、現在では金や銀、S&P500株価指数などと並ぶ重要な投資対象として認識されるようになったと語っています。
また、同氏は、米ドルの価値が低下していることに触れ、世界中の投資資金が米ドル以外の資産に向かっている状況を指摘しました。
こうした流れの中、ビットコインや金などが特に注目されており、実際にマクロ系ヘッジファンドでは米ドルを売却し、ユーロや円、オーストラリアドルなどを買う動きが強まっていると述べています。
その結果として、ビットコインや金、銀、プラチナなど「非ドル資産」への投資が活発化しているとの見解を示しました。
供給上限がもたらす価値の源泉
同氏はビットコインの有限な供給量についても言及しています。
発行上限が2,100万枚で設計されているとした上で「秘密鍵の紛失などにより大量のビットコインが永久に取り出せない状態となっており、新たに採掘される量を上回るペースでビットコインが市場から消失している」と強調しました。
このような発行上限と流通枚数の制約により、ビットコインの希少性は年々高まっていると述べました。
金(ゴールド)に匹敵するビットコインの将来像
ノボグラッツ氏は、ブラックロックをはじめとする大手金融機関の参入が、ビットコインの「貯蓄資産」としての地位を押し上げていると指摘しました。
今後ビットコインが金市場のシェアを獲得していけば、現在価格の約10倍となる1 BTC=100万ドル到達も十分可能だと予測しています。
また、1 BTCが100万ドルに達した場合、ビットコインの時価総額は金の市場規模に匹敵する水準になるとしています。
「ドルに代わる基軸通貨に」
著名投資家が示すビットコイン価格シナリオ
ビットコインの長期的な価格予測については、他の著名な投資家や専門家からも強気な見解が示されています。
仮想通貨取引所BitMEXの元CEOであるアーサー・ヘイズ氏は5月、自身のブログで「ビットコイン価格が2028年までに100万ドルに達する可能性がある」と予測しました。
ヘイズ氏はその根拠として、海外投資マネーの米国離れや米ドルの信用低下など、複数のマクロ経済要因を挙げています。
さらに、米投資会社ARKインベストのキャシー・ウッドCEOも、2月の動画で「ビットコインは2030年までに150万ドル(約2億1,500万円)に達する」と予測しました。その理由として、機関投資家の積極的な採用拡大を挙げています。
著名投資家らによるこうした強気な価格予測が相次ぐ中、ビットコインの100万ドル到達は実現可能なシナリオとして注目されています。
ただし実際の価格推移は、機関投資家の参入動向や世界的な経済情勢に大きく左右されるため、今後の動向に注目が集まります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.99 円)
BTC価格予想に関する注目記事はこちら
Source:CNBCインタビュー
サムネイル:AIによる生成画像