上海株暴落、商品市況悪化でも豪ドル下落 <i style=”font-style:normal;font-size: 97%;”>が緩慢だった理由判明! 豪ドル下落再開か</i>

■中国経済急減速の影響を受ける「Troubled 10」 みなさん、こんにちは。
 8月中旬以降の金融市場を震撼させたのは、中国人民元の突然の切り下げでした。
【参考記事】
●人民元ショックの対抗策で浜田節が炸裂!? 日本株高でドル/円は128円へ上昇濃厚!(8月13日、西原宏一)
 中国人民銀行[中国の中央銀行]による連日の中国人民元切り下げに、夏季休暇明けのマーケットは混乱し、一時、世界的に株価が急落しました。
 その後、中国人民元の切り下げはいったん収まり、マーケットに安堵感が漂ったのもつかの間、8月18日(火)に再び上海株が急落し、世界的に株価も再び不安定な展開に。
上海総合指数 日足(出所:CQG)
 8月に入って、中国発の報道に金融市場は翻弄されています。
 呼応して、原油を筆頭に、鉄鉱石、ミルクプライス(乳製品に対する支払い価格)といった商品価格は軒並み急落。
NY原油先物 2時間足(出所:米国FXCM)
 商品価格は世界経済の先行指標と言われています。
 中国経済の急減速に伴う商品価格の急落は、中国経済に依存して発展してきた多くの国の減速を意味します。
 米系の大手金融機関・モルガンスタンレーは、中国関連ビジネスで悪影響を受けるブラジル、ロシア、韓国、台湾、シンガポール、タイ、チリ、コロンビア、ペルー、南アフリカの10カ国の通貨を「Troubled 10」と称し、これら諸国の経済の急減速を警告しています。
【参考記事】
●中国人民元切り下げで売り推奨の通貨は? さらに利下げ濃厚のNZドルは売り戦略で!(8月17日、西原宏一&松崎美子)
米ドル/ロシアルーブル 日足(出所:CQG)
米ドル/コロンビアペソ 日足(出所:CQG)
■商品価格の下落で豪ドル/米ドルは再び軟調に 一方、新興国通貨のみならず、主要通貨の中でも、商品価格の動向に大きな影響を受ける資源国通貨と称される通貨があります。
 たとえば、原油であれば加ドル、鉄鉱石は豪ドル、ミルクプライスはNZドル。
【参考記事】
●NZドルは1200pips急落! NZ中銀がさらに利下げする公算が濃厚な理由とは?(7月23日、西原宏一)
●商品価格の低迷が資源国通貨に痛手! 原油下落で、ユーロ安になる理由とは?(7月30日、西原宏一)
 また、今回のように中国経済の動向にも大きな影響を受ける国といえば、オセアニア通貨であるオーストラリアとニュージーランドです。
 昨年(2014年)末、為替市場参加者の間では、豪ドル/米ドルの下落は、ユーロ/米ドルの下落と双璧をなすものとされ、豪ドル/米ドルは明確なトレンドのある注目の通貨ペアと言われていました。
 また、昨年(2014年)末に公開したコラムにもあるように、米系の大手金融機関・バンク・オブ・アメリカ(BOA)が、今年(2015年)推奨するトレードの筆頭は豪ドル/米ドルでした。
【参考記事】
●衆院選までドル/円は116~121円のレンジ。120円接近で口先介入が出やすい理由は?(2014年11月27日、西原宏一)
 多くの銀行の豪ドル/米ドルのターゲットは0.7500ドル。その予想どおり、豪ドル/米ドルは年末年始にかけ、急落。
【参考記事】
●米ドル/円は高値追い禁物で押し目待ち。豪中銀総裁は0.75ドルのターゲット明言!(2014年12月18日、西原宏一)
 そして、2015年3月には、豪ドル/米ドルは、ターゲットである、0.75ドルレベルまで早々に急落し、多くの為替トレーダーの収益に貢献。その後は、半年に渡って0.7500~0.800ドルで調整局面入りとなっています。
 しかし、中国経済の悪化に伴い、商品市況が悪化の一途をたどることによって、豪ドル/米ドルは再び軟調な展開に。
  ただ、今回の下落局面で市場参加者がとまどいをみせたのが…

参照元:ザイFX! 西原宏一の「ヘッジファンドの思惑」

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