米ドル/円が、1米ドル=113円を割り込む 展開は想定しづらい。中期的には米ドル高 トレンドが継続、米ドル買いのトレードで!

 こんにちは。私事ではありますが、衆議院議員選挙に落選をいたしました。
 これから、時間ができましたので、これまでよりもしっかり相場状況をみていくことにします。
FOMCはすべて想定の範囲内。市場では材料出尽くし感が広がっている 今週(11月1日~)はFOMC(米連邦公開市場委員会)がありました。
 FOMCでは、事前予想のとおり、政策金利を据え置いた上で、テーパリング(資産購入の段階的縮小)の開始を決定しました。
 現在は月額1200億ドルのペースで進めている資産購入について、11月から毎月150億ドルずつ減額していく方針を示しました。
 インフレの加速について、FOMCの声明文は前回、「一時的な要因」という表現になっていて、これが今回は「一時的と予想される要因」という表現に変えられていますが、それほど大きな違いではないと思います。
 また、FOMC後の会見でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、「まだ利上げのタイミングではない」「FRBは利上げに関して忍耐強くいることができる」などと発言しています。
 つまり、当面利上げはしないと言っているということです。
FOMC後の会見でパウエルFRB議長は「まだ利上げのタイミングではない」「FRBは利上げに関して忍耐強くいることができる」などと発言している。つまり、当面利上げはしないと言っているということ (C)Bloomberg/Getty Images News
 以上がFOMCの概要ですが、すべて想定の範囲内という感じですので、市場ではどちらかというと材料出尽くし感が広がっているということではないかと思います。
米長期金利は失速も、FOMCに関することに対してはいったん影響が終わった 現在の市場の関心は、米国の金融政策に集まっていますので、米国の長期金利(米10年債利回り)の動きにFX市場も大きな影響を受けます。
 ここのところの米長期金利の推移を見てみると、1.7%台までいったん上昇しましたが、その後は失速し、現在は1.5%台でうろうろしています。
米長期金利 日足(出所:TradingView)
 今後の推移に注目ですが、FOMCに関することに対しては、いったん影響が終わったと思います。
米雇用統計は、よほど予想からかけ離れた結果にならなければ、影響は限定的か 次の注目材料ですが、本日(11月5日)発表される米国の雇用統計10月分です。
【参考記事】●FX初心者のための基礎知識入門:米雇用統計
 市場予想は失業率が4.7%、非農業部門雇用者数が前月比45.0万人の増加となっています。
 特に非農業部門雇用者数の結果が重要で、予想より多いか少ないかで相場展開が変わってきます。
 予想より多ければ米ドル高に、また、少なければ米ドル安に反応すると思いますが、よほど予想からかけ離れた結果にならなければ、影響は限定的だろうと見ています。 
米国の株式市場が堅調でも、円安の展開にならない不思議。英国やドイツなどでの感染爆発が影響か 一方、米国の株式市場は堅調が続いています。NYダウは今週、史上最高値を更新しています。
NYダウ 日足(出所:TradingView)
 普通であれば、円安にならないといけないのですが、どうもそういう展開にならないのがなぜか不思議です。
世界の通貨VS円 4時間足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:世界の通貨VS円 4時間足)
 ひょっとすると、英国やドイツなどで新型コロナウイルスの感染が爆発しているので、英ポンド/円やユーロ/円がその影響で下がっているということかもしれません。もう少し考えてみることにします。
中期では米ドル高トレンドが継続 最後に、中期的な面で見れば、やはり米ドル高トレンドが継続するのではないかと考えています。
 その理由は、やはり米国の金融政策の変更が他の国よりも先行していることです。
 米ドル/円が113円台を下に切るような展開は、現時点ではあまり考えられません。
米ドル/円 日足(出所:TradingView)
 ユーロ/米ドルも頭が重くなっていますので、米ドル買い選好トレードを継続します。
ユーロ/米ドル 日足(出所:TradingView)

参照元:ザイFX! 今井雅人の「どうする? どうなる? 日本経済、世界経済」

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