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※本記事は、2026年9月8日時点で確認できたSBI新生信託銀行、SBI VCトレード、金融庁、Coincheckなどの公開情報をもとに作成しています。
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SBI新生信託銀行が、円建てステーブルコイン「JPYSC」を支える資金のうち10億円を、日本の短期国債で運用し始めました。
これはJPYSCの発行残高を10億円減らしたという話ではありません。
これまで原則として普通預金などで管理していた資金の一部を、6月の制度改正を受けて短期国債でも運用するようになったという変更です。
では、国債で運用することで「1JPYSC=1円」の仕組みや、利用者には何か変化があるのでしょうか。
なお、JPYSCは資金決済法上の「電子決済手段」で、ビットコインなどの暗号資産とは位置づけや性質が異なります。
JPYSCをきっかけに暗号資産にも興味を持ち、価格が変動するビットコインなどを少額から取引したい場合、Coincheckの販売所では500円相当額から購入できます。
発行残高を減らしたのではなく、10億円の「置き場所」を変えた
JPYSCは、日本円と1対1で連動するよう設計された円建てステーブルコインです。
SBI新生信託銀行が発行し、JPYSCの価値を支えるため、発行額に対応する資金を信託財産として管理しています。
今回変わったのはJPYSCの発行量ではなく、その価値を支える資金の一部をどこで管理・運用するかという点です。
これまで信託型ステーブルコインの発行に対応する資金は、原則として普通預金などの要求払預貯金で管理する必要がありました。
しかし、2026年6月1日に施行された改正資金決済法と関係法令によって、一定の条件を満たせば短期国債や定期預金でも運用できるようになりました。
流れを簡単にすると、次のようになります。
これまで:原則として要求払預貯金で管理
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2026年6月:制度改正で短期国債なども利用可能に
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2026年9月:JPYSCを支える10億円を短期国債で運用開始
国債で運用できるのは、満期・残存期間が3カ月以内の日本国債です。
また、短期国債や一定の定期預金など、要求払預貯金以外で運用できる割合は発行額の50%までに制限されています。
9月7日時点のJPYSC発行残高は約201億円相当です。
今回国債で運用する10億円は、現在の発行残高の約5%にあたります。
SBI VCトレードでは1JPYSC=1円、ただし「リスクゼロ」ではない
国債運用と聞くと、「JPYSCの価格も上下するようになるのでは」と感じるかもしれません。
SBI VCトレードの口座内では、JPYSCは1JPYSC=1円の固定価格で取引されており、販売所での売買にスプレッドもありません。
今回の国債運用によって、SBI VCトレードでのJPYSCの売買価格が変動する仕組みに変更されたわけではありません。
一方で、1JPYSC=1円だからといって、リスクがまったくないという意味でもありません。
SBI新生信託銀行は、JPYSCは法定通貨や預貯金ではなく、預金保険制度の対象でもないと説明しています。
さらに、日本国債の時価などによっては、JPYSCが元本割れとなる可能性があることも公式サイトに明記されています。
制度上はこうしたリスクを抑えるため、運用できる国債を短期のものに限定し、要求払預貯金以外の資産には50%の上限を設定しています。
また、国債の価格変動などで信託財産が不足した場合には、委託者が不足額を解消するための仕組みも設けられています。
SBI新生信託銀行とSBI VCトレードは今回、JPYSCを日本円へ戻す際に必要となる流動性を確保しながら、短期国債で運用すると説明しています。
国債の収益がJPYSC保有者に配られるわけではない
もう一つ混同しやすいのが、国債を運用することでJPYSCを持っている人にも利息が付くのかという点です。
SBI新生信託銀行は、JPYSCそのものについて「利息支払いや収益配当は行われない」と明記しています。
そのため、JPYSCを保有しているだけで、今回の国債運用による収益が利用者へ分配されるわけではありません。
これは、SBI VCトレードが別に提供している「JPYSCレンディング」とは仕組みが異なります。
JPYSCレンディングでは、利用者が保有するJPYSCを一定期間SBI VCトレードへ貸し出し、数量や期間などに応じた利用料を受け取ります。
JPYSCを直接取り扱うSBI VCトレード
JPYSCは現在、SBI VCトレードのVCTRADEサービスで取り扱われています。
販売所では最小1JPYSCから購入でき、1JPYSC=1円の固定価格、スプレッドなしで取引できます。
また、JPYSCレンディングも提供されています。年率や募集状況は変わる可能性があるため、利用する場合は最新の条件を確認してください。
なお、JPYSCレンディングは円預金ではなく、預金保険制度の対象でもありません。

ただし、2026年9月8日時点では、SBI VCトレードでJPYSCの入出庫には対応していません。
現在はSBI VCトレードの口座内で先行して提供されており、外部ウォレットへの移転やパブリックチェーン上での流通は今後を目指す段階です。
次の焦点は「実際に送金・決済で使えるようになるか」
SBI新生信託銀行とSBI VCトレードは今回の取り組みについて、今後のJPYSCの利用拡大に伴う発行残高や信託財産の増加を見据えたものと説明しています。
9月7日時点のJPYSC発行残高は約201億円相当です。
また、SBI VCトレードが提供するJPYSCレンディングの申込分は約69億円相当に達しています。
今回の10億円の国債運用はJPYSCを縮小するものではなく、利用拡大を見据えて資金の管理・運用方法を広げる取り組みです。
SBI側は将来、JPYSCを国内外の送金や決済、オンチェーン外国為替市場、RWA・トークン化資産の決済などへ展開することを目指しています。
ただし、現時点ではSBI VCトレードで外部への入出庫ができません。
一般の利用者にとって大きな変化となるのは、JPYSCが実際に外部ウォレットへ送金でき、決済などで利用できるようになったときでしょう。
今回の変更で重要なのは、JPYSCを支える資金が減ったのではなく、その一部を短期国債でも運用できるようになったことです。
一方、国債運用には価格変動リスクもあるため、運用対象や割合には制限が設けられています。
今後は国債による運用額の変化に加え、外部への入出庫や実際の送金・決済への利用がいつ始まるのかが注目されます。
暗号資産取引所は、取扱銘柄だけでなく、少額購入、ステーキング、レンディングなど利用できるサービスにも違いがあります。
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※本記事は、特定の暗号資産、電子決済手段、株式、その他の金融商品の購入や売却を推奨するものではありません。
※JPYSCは日本円などの法定通貨や預貯金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。また、日本国債の時価等によっては元本割れとなる可能性があります。
※金融庁・財務局への登録を受けた国内事業者を利用しても、価格変動、元本割れ、システム障害、サイバー攻撃、不正アクセス、入出庫停止などのリスクがなくなるわけではありません。
各社の最新情報や利用条件、契約締結前交付書面などを確認し、自身の判断で取引を行ってください。
出典・参考
- SBI新生信託銀行・SBI VCトレード「国内初の信託型円建てステーブルコイン『JPYSC』、裏付け資産の一部で日本国債の運用を開始」(2026年9月7日)
- SBI新生信託銀行「ステーブルコイン|JPYSC」
- SBI VCトレード「JPYSC|国内唯一の日本円建て信託型ステーブルコイン」
- 金融庁「令和7年資金決済法改正に係る政令の公布及びパブリックコメントの結果等について」
- Coincheck「販売所での取引注文ルール」(2026年8月31日更新)
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