
この記事の要点
- メタマスクがAI自律取引の専用ウォレットを公開
- 支出上限・3段階検査・月1万ドル損失補償を提供
まずはMetaMask(メタマスク)を詳しく
AI向け自己管理型ウォレット公開
自己管理型の仮想通貨ウォレットを展開しているMetaMask(メタマスク)は2026年8月6日、AIエージェントによるオンチェーン取引を可能にする専用ウォレット「MetaMask Agent Wallet(メタマスク・エージェント・ウォレット)」の提供開始を発表しました。
同ウォレットでは、資産の管理権限を利用者側に残したまま、あらかじめ定めた範囲内でAIエージェント(自律的に判断・実行するAIプログラム)に仮想通貨の取引を任せられる自己管理型(セルフカストディ)の仕組みを採用しています。
これにより、Claude Code(クロード・コード)やCursor(カーソル)などの開発基盤と接続したAIエージェントが、設定された条件に従って市場の監視から取引の実行までを自律的に担うとしています。
取引の範囲は支出上限や接続先の制限で管理され、実行前には3段階のセキュリティ検査も組み込まれており、AIに資産操作を委ねる際の安全設計が示されました。
新口座、最大年利4%で自動運用
AI取引を2モードで管理、支出上限も設定
「ガード・ビースト」2モードで取引権限を管理
発表によると、AIエージェントに認める取引権限を調整する仕組みとして、同社は挙動の異なる「ガードモード」と「ビーストモード」の二つを設けています。
標準設定のガードモードでは1日あたりの支出上限と接続先を事前に指定し、その条件から外れる取引を実行する場合には利用者本人の承認が必要になるとしています。
これに対してビーストモードは取引途中の承認を減らす選択制となっていますが、危険と判定された取引については設定にかかわらず自動実行の前にブロックされると説明されています。
利用者の承認が必要になった場合はMetaMask Mobile(メタマスク・モバイル)の通知またはメールで確認が求められ、5分以内に応答がなければ対象の取引は自動的に拒否されます。
HyperLiquid接続、一括スワップにも対応
こうした権限設定のもとでAIエージェントが取引する対象には、分散型取引所のHyperLiquid(ハイパーリキッド)のほか、EVMチェーン(イーサリアム互換チェーン)のRobinhood(ロビンフッド)とMonad(モナド)が挙げられています。
取引処理には複数の操作をまとめて実行する技術規格「ERC-7821」が採用されており、同規格に基づく一括スワップ(交換)を実行できるとしています。
手数料の支払いでは各チェーン固有のトークンをガス代(取引手数料)として事前に保有する必要はなく、送金や交換にかかる費用は移動するトークンから精算される仕組みです。
3段階検査と月1万ドルの補償
発表によると、AIエージェントが取引を実行する際には3段階のセキュリティ検査が行われ、最初に取引内容や残高の変化を事前に確認するシミュレーションが実施されます。
その後の脅威スキャンにはセキュリティ企業Blockaid(ブロックエイド)の技術が使われ、悪質な取引の検出に加えて、MEV(取引順序の操作による価値の抜き取り)への保護も含まれています。
これらの検査を通過した対象取引で損失が生じた場合には、月1万ドルを上限とする補償「トランザクション・プロテクション」が適用されるとメタマスクは説明しています。
MetaMask Agent Walletについては現在、コマンドライン操作(CLI)経由で提供されており、先行アクセスプログラムを経て今夏に一般提供(GA)が始まる予定です。
関連の注目記事はこちら
Source:MetaMask発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用






コメント