
この記事の要点
- ブロックチェーン協会がNSAのクラリティ法案反対に反論書簡
- 上院採決は8月5日が節目、法執行支援30億ドルも争点
「書かれていない法案を批判」と反論
米国の仮想通貨業界団体Blockchain Association(ブロックチェーン協会)は2026年8月3日、CLARITY(クラリティ)法案への反対意見に反論する書簡を米上院指導部に送付しました。
書簡は、7月31日付で全米保安官協会(NSA)が上院に提出した反対書簡への回答として、法案の解釈が実際の条文と異なると指摘しています。
反論書簡に署名したサマー・マーシンガーCEOは「NSAの書簡は議会が書いていない法案について繰り返し記述している」と述べ、法案の内容を根本的に誤認しているとの認識を示しました。
ブロックチェーン協会は、法案は顧客資産を預かって取引を執行する仲介者に銀行秘密法(BSA)上の義務を課す一方、中立的なソフトウェア開発やインフラ提供だけを理由に規制対象から除外するものではないと主張しています。
100万の声が議会へ、採決へ圧力
法案支持の広がりと巨額の予算措置
FOP・NOBLEら4団体が法案支持
ブロックチェーン協会は反論書簡で、NSAの反対姿勢は法執行機関全体の総意ではないと指摘し、多くの警察・法執行団体はCLARITY法案への支持を表明していると訴えています。
その支持団体として書簡は、警察友愛会(FOP)、全米黒人法執行幹部協会(NOBLE)、大都市警察署長協会(MCCA)、連邦法執行官協会(FLEOA)の4団体を挙げています。
書簡はこのほか、全米郡保安官協会(MCSA)が7月3日付で反対を撤回して中立に転じたことや、160人の元国家安全保障・情報機関・法執行当局者が6月3日付で法案の可決を求めたことにも言及しています。
5年で30億ドルの法執行向け予算
ブロックチェーン協会は、NSAが法案の内容だけでなく、第9編に設けられた法執行機関向けの大規模な資金支援策についても十分に考慮していないと反論しています。
書簡によると、第10902条では2027〜2031会計年度に年間6億ドル(約960億円)、5年間で計30億ドル(約4,800億円)を法執行機関向けに拠出すると定めています。
この資金は、州や地方の法執行機関によるデジタル資産関連の捜査・訴追や、ブロックチェーン分析ツールの導入・研修などに充てられるとしています。
加えて、資金洗浄の監視を担う金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)にも、5年間にわたり年間3,000万ドル(約48億円)の追加予算が確保されています。
書簡は、法執行機関への資金支援に加え、開発者保護を定めた第10604条についても、適用対象を「非支配的な開発者または提供者」に限り、利用者の資産を管理・実行できる権限を持たない者だけが対象になるとしています。
分散型を装うプロトコルを規制
ブロックチェーン協会は、NSAが法案第10301条を分散型金融の「大きな適用除外」だと批判した点についても、実際には規制を強化する条項だと反論しています。
書簡によると、同条項は名目上だけ分散型で実際には仲介機能を果たすプロトコルの管理者を対象に、SEC(米証券取引委員会)へ規則の策定を義務づける内容となっています。
対象となるのは、特定の個人やグループがプロトコルの機能や運営を管理・変更できる場合などで、SECはブローカーやカストディなどの機能に応じた規制を課すとしています。
財務省にもBSA上の規則を別途定める義務が課されており、規則の策定が終わるまでの間も当局の調査・執行権限は維持されると書簡は強調しています。
「遅れは技術的優位の喪失に」
スーン院内総務「投票にかけられる」
CLARITY法案は2025年7月に下院を294対134で通過したのち、2026年5月14日には上院銀行委員会も15対9で可決し、現在は上院本会議での採決を待つ段階に入っています。
夏季休会入りを目前に控えるなか、スーン多数党院内総務は8月3日に記者団に対し「市場構造(法案)は投票にかけられると思うが、取り上げられるかどうかは今後の状況次第だ」と述べています。
報道によれば、8月5日までにクローチャー動議を提出できれば最短で8月7日ごろに手続き投票へ進む見通しで、休会前の限られた日程が法案審議の山場となります。
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Source:Blockchain Association書簡
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用






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