ハイパーリキッド、予測市場を「オラクル不要」で運営|分散裁定モデル始動

この記事の要点

  • ハイパーリキッド、外部オラクル不要の予測市場を提供開始
  • 市場の作成も結果確定もバリデーター投票で完結

Hyperliquid「オラクル不要」予測市場が始動

分散型取引所Hyperliquid(ハイパーリキッド)は2026年5月26日、オフチェーンイベントに基づく予測市場(アウトカム市場)を、バリデーターが直接運営する仕組みとして提供開始したと公表しました。

今回の仕組みでは、市場の作成および結果確定をバリデーターが投票で行う設計となっており、Polymarket(ポリマーケット)やKalshi(カルシ)といった主要プレイヤーが採用する外部オラクルや内部運営チームに依存しない構造となっています。

バリデーターは、ルールの明確性・正確性・市場としての主観的な質といった複数の観点から、新規市場の立ち上げと結果確定の双方に投票することになります。

Polymarketは外部オラクル「UMA」を利用し、Kalshiは社内チームによる裁定を採用していますが、ハイパーリキッドではバリデーター集合そのものが結果確定を担う構造となっており、外部オラクルや中央管理型の裁定機関を介さずに市場運営まで完結する設計が採用されています。

この設計により、現実世界のイベントに連動する金融商品をチェーン本体の機能として扱う運用が可能となり、市場参加者にとっては外部オラクルへの依存リスクを意識せずに予測市場へ参加できる環境が整う見通しです。

HIP-4拡張、現実イベント市場をチェーンに統合

バリデーター投票が市場運営の判断軸に

ハイパーリキッドは今回の予測市場機能について、改良提案「HIP-4」を拡張した仕組みとして位置づけています。

HIP-4は、固定範囲内で決済される完全担保型契約「アウトカム」を導入する提案であり、レバレッジや強制清算を伴わない非線形デリバティブとして設計されています。

今回の拡張では、現実世界のイベントを対象とする「カノニカル市場」をバリデーターが通常のチェーン運営の一部として運営し、自動ニュースフィードソフトウェアを通じて市場公開まで担う構造が採用されました。

市場生成だけでなく結果確定についてもバリデーター投票で処理される仕様となっており、ルールの明確性・判定の正確性・市場設計の妥当性など複数の観点を基準に審査が行われるとしています。

Polymarket・Kalshiと異なる分散型裁定モデル

バリデーター主導の結果確定モデルは、既存の主要プラットフォームが採る仕組みとは大きく異なります。

先行するPolymarketは、参加者による結果提案や異議申し立てを前提とした楽観的オラクル「UMA(Universal Market Access)」を結果確定に利用していると説明しています。

一方Kalshiでは、社内チームが証拠資料や公式情報を確認したうえで最終結果を決定する中央集権型の運営方式を採用していると案内しています。

これに対しハイパーリキッドは、バリデーター集合そのものを結果確定主体として機能させる構造を採用しており、外部オラクルや中央管理型の裁定機関を介さずに結果確定を行う設計を導入しています。

レバレッジ・清算なし、完全担保型契約を採用

予測市場を支える契約設計についても、ハイパーリキッドは詳細な仕様を公開しています。

HIP-4のもとで提供されるアウトカム契約では、満期時にYesトークンが1クォートトークン、Noトークンが0クォートトークンへ変換される、あるいはその逆となる決済方式を採用しています。

YesトークンとNoトークンのオーダーブックは流動性共有を目的として統合され、価格・サイド・時間優先の原則に基づいて約定処理を行う設計となっています。

完全担保型モデルを採用しているため、利用者は預け入れた担保以上の損失を負わない構造となっており、高倍率レバレッジを伴う先物市場とは異なるリスク設計が採用されています。

2026年5月2日には限定機能版がメインネット上で稼働開始しており、今回追加されたオフチェーンイベント対応によって対象市場の拡張が進められています。

選挙・経済指標市場、分散裁定で運営拡大へ

予測市場では近年、選挙・経済指標・スポーツなど現実世界のイベントを対象とした取引需要が拡大しており、オンチェーン金融商品としての活用領域も広がっています。

そうしたなかハイパーリキッドは、バリデーター集合そのものをオラクルとして機能させる設計を導入し、外部オラクル依存型モデルや中央集権型の市場運営とは異なる仕組みを打ち出しました。

今後は、バリデーター投票による市場運営が実運用でどこまで安定的に機能するかに加え、選挙やマクロ経済指標など複雑な現実世界イベントまで対応範囲を広げられるかにも関心が集まっています。

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Source:Hyperliquid公式Telegram / HIP-4ドキュメント
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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