
リップル、RLUSD活用の企業向け決済デモ公開
米Ripple(リップル)社は2025年8月30日、米ドル連動型の独自ステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」を活用した新たな決済プラットフォームのデモ版を公式サイト上で公開しました。
公開されたデモは50以上の国と地域のクロスボーダー決済に対応しており、RLUSDを用いたリアルタイム送金の流れを体験することができます。
同社の中東・アフリカ担当マネージングディレクターであるリース・メリック氏がデモ画面のURLを共有しており、この画面では送金前にRLUSDを各国の現地法定通貨に変換する手順が示され、決済プロセス中には為替レートもリアルタイムで表示される仕様となっています。
また、取引履歴や支払い状況を追跡できるダッシュボードも備えており、為替レートの変動や決済ステータスを一目で確認できる透明性の高い設計が業界内の注目を集めています。
Team @Ripple has put together a demo of our Ripple Payments product on our website
Check it out here – https://t.co/pKD7zgb2Si
pic.twitter.com/evvqR5oomA
— Reece Merrick (@reece_merrick) August 30, 2025
リップルチームが、当社ウェブサイト上で「Ripple Payments」のデモを公開しました。
USDT・USDCを上回る「A評価」に
企業向けRLUSD決済プラットフォームの特徴と利便性
RLUSDの発行体制と準備資産の裏付け
RLUSDはリップル社が開発・発行する米ドル価値連動のステーブルコインであり、XRP Ledger(XRPL)とイーサリアム(ETH)チェーン上でネイティブ発行されています。
各RLUSDトークンは米ドル預金や米国債などの高品質な準備資産によって100%裏付けられ、外部監査法人による月次アテステーションも実施されるなど、安定性と透明性を重視した設計となっています。
RLUSDは発行当初から米アップホールド(Uphold)やビットスタンプ(Bitstamp)など複数の大手取引所に上場し、世界各地で利用可能となっています。
これにより、異なる法定通貨圏間でもRLUSDを仲介通貨として用いることで、安定した価値を維持したまま即時に決済できる環境が整備されました。
デモ版で示された直感的な送金プロセス
今回公開された「Ripple Payments」デモでは、法人顧客向けに最適化されたチュートリアル形式の直感的なユーザーインターフェースを確認できます。
画面上にはUSD口座残高とRLUSD残高が併記され、取引履歴や受取人情報を管理する機能も搭載されています。
送金操作の途中では最新の為替レートが自動反映され、RLUSDによる送金額が受取国の法定通貨でいくらに相当するかが即座に表示されます。そのため、送金前に為替変動リスクを把握し、支払い完了までのプロセスを一元的にモニタリングすることが可能です。
2025年4月、RLUSDをリップル社の国際送金ソリューション「Ripple Payments」に統合することを発表しており、XRPなどの仮想通貨(暗号資産)と組み合わせることで、迅速かつ信頼性の高い企業間決済を実現しています。
DeFi領域でも広がるRLUSDのユースケース
RLUSDはDeFi(分散型金融)分野への展開も進められており、8月にはイーサリアム上の実世界資産マーケット「Aave Horizon」で担保資産として利用可能になったことを発表しました。
これにより、RLUSDは企業の国際送金や流動性管理に加え、トークン化資産の決済やDeFiプロトコルでの融資・借入にも活用されることが期待されています。
リップル社は「RLUSDの活用で現実世界の金融とデジタル資産の融合が進み、グローバルな価値移動が効率化される」と強調しており、今回のデモ公開をそのビジョンを具現化する重要な一歩と位置付けています。
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Source:リース・メリック氏X投稿
サムネイル:AIによる生成画像





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