陳満咲杜の「マーケットをズバリ裏読み」

米大統領選もコロナ禍も市場心理を左右 せず! メイントレンドは維持されるが… ブログ

米大統領選もコロナ禍も市場心理を左右 せず! メイントレンドは維持されるが…

■米大統領選もコロナ禍も、市場心理を大きく左右しない 10月半ばになった目下、EU(欧州連合)諸国におけるコロナ感染が再び拡大する気配を見せている。米国も大した改善がなく、「安定」したペースで感染者や死者を出し続けており、いわゆる先進国はそろって政府機能の停滞が目立つ。
 日本の状況は比較的に落ち着いているが、それでも抜本的な対策がなく、収束の兆しを見えないのは欧米といっしょだ。冬の本格的な到来に差し掛かって、いわゆる第二波の襲来が十分想定できるから、危機はまだまだ続くことを強く...
米ドルの緩やかな切り返しとクロス円の 円高圧力に挟まれ、ドル/円は当面レンジか ブログ

米ドルの緩やかな切り返しとクロス円の 円高圧力に挟まれ、ドル/円は当面レンジか

■直近の米ドル/円の値動きから、やはり「円高は杞憂」 先週(10月2日)は、用事があって本コラムを1回休ませていただいた。その間、トランプ氏のコロナ感染などの「騒ぎ」があったが、市況の進展は、大まかには想定範囲内に留まった模様だ。
 前回(9月25日)のコラムのタイトルに、まず、「円高は杞憂」という文字があった。
【参考記事】
●円高は杞憂! クロス円の値動きは米ドル次第で、夏が過ぎても円は「蚊帳の外」(2020年9月25日、陳満咲杜)
 7月安値をいったん割り込んだだ...
円高は杞憂! クロス円の値動きは米ドル 次第で、夏が過ぎても円は「蚊帳の外」 ブログ

円高は杞憂! クロス円の値動きは米ドル 次第で、夏が過ぎても円は「蚊帳の外」

■米ドル/円は7月安値を割り込んだが104円を維持 円高は杞憂――。これは、筆者が繰り返し指摘してきたことだが、最近の市況では疑われていたようだ。しかし、結論から申し上げると間違っていないと思う。
 一番大事なのは、円高の根拠が乏しいことだ。
 まず、米ドル/円における円高の状況を見てみればわかるように、確かにいったん7月安値を割り込んだものの、それでも104円の節目を維持できたのだから円高と言える状況ではない。
米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら &rar...
米ドル/円は、しばらく下値余地が拡大か。 でも、本格的な底割れは生じにくいと見る ブログ

米ドル/円は、しばらく下値余地が拡大か。 でも、本格的な底割れは生じにくいと見る

■米ドル/円は、しばらく下値余地を拡大しやすい 相場は、「まだら模様」がより強くなっている。
 米ドル全体は一進一退だが、米ドル/円は105円の節目を下回り、円のパフォーマンスが再度、注目されている。
 菅政権の発足に合わせた円買いがあったように見えるが、107円の節目を上回れなかったことで、より頭が重くなったところが大きい。
米ドル/円 日足(リアルタイムチャートはこちら → FXチャート&レート:米ドル/円 日足)
 テクニカルの視点では、8月2...
ECB総裁の「裏切り」によるユーロ上昇は 続かない。ユーロ/米ドルは、早晩反落か ブログ

ECB総裁の「裏切り」によるユーロ上昇は 続かない。ユーロ/米ドルは、早晩反落か

■米ドル切り返しの受け皿が英ポンドに 前回のコラムで、「米国株の反落に比例した米ドル全体の切り返しあり」と主張していたが、大まかな方向は間違っていなかったと思う。
【参考記事】
●安倍ショックの円高は、まったくの偽り!米国株の調整で米ドルの切り返しを想定(2020年9月4日、陳満咲杜)
 ただし、米ドル高の受け皿としては、ユーロではなく、英ポンドの方が激しい値動きを見せており、しばらく、英ポンドが通貨安をリードする局面が続くかと思われる。
 当然のように、主要なクロス円...
安倍ショックの円高は、まったくの偽り! 米国株の調整で米ドルの切り返しを想定 ブログ

安倍ショックの円高は、まったくの偽り! 米国株の調整で米ドルの切り返しを想定

■「安倍ショックの円高」はまったくの偽りだった 前回のコラムを書いた直後、安倍首相辞任の報道が出た。
8月28日(金)に、持病の悪化などを理由に辞任の意向を表明した安倍晋三首相(内閣総理大臣)(C)Getty Images News
 慌てて文面を修正してもよかったが、冷静に考えた末、そのままにしておいた。それもまた正解であったと言えよう。
【参考記事】
●コロナバブルに乗れるかどうかで、人生が変わる! 日本が受ける米緩和の恩恵とは?(8月28日、陳満咲杜)
 何が正解...
コロナバブルに乗れるかどうかで、人生が 変わる! 日本が受ける米緩和の恩恵とは? ブログ

コロナバブルに乗れるかどうかで、人生が 変わる! 日本が受ける米緩和の恩恵とは?

■「米利上げは2025年までない」が市場のコンセンサスに 昨日(8月27日)、相場はまた波乱の展開となった。
 FRB(米連邦準備制度理事会)が、臨時のFOMC(米連邦公開市場委員会)を開き、サプライズを演出した上で、新たな金融政策に関する指針を示したのだ。
 その後、パウエル議長は、国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)の講演にオンラインで臨んだのだが、その際、政策を解釈していたのも珍しかった。
 パウエル議長が打ち出した新指針の骨子は、「平均物価目標...
中国人民元が米ドルに取って代わるなど 笑止千万! ドルインデックスの底打ち間近 ブログ

中国人民元が米ドルに取って代わるなど 笑止千万! ドルインデックスの底打ち間近

■相場の転換点で理由がきちんと語られ始めたら後の祭り ナスダックに続き、S&P500の過去最高値更新で、次はNYダウの番だという雰囲気が濃厚になってきた。
 不思議なのは、ここまで来たら米国株に弱気の見方が激減し、日経平均も「割安」であるともてはやされ、有力経済紙も株高の正当性を論じる文章を軒並み発表していることだ。
 市場次第、という言葉は最も適切な理由だ。市場参加者から評論家まで、結局、マーケットのパフォーマンス次第、立場や見方はいくらでも変えられるから、理屈が論理...
今年は“キンチョウの夏”にならない!? 米ドル/円104円割れのリスクは大きく後退 ブログ

今年は“キンチョウの夏”にならない!? 米ドル/円104円割れのリスクは大きく後退

■2020年は「夏の円高」にはならない!? 日本の夏は“緊張(金鳥)の夏”と言われてきた。その背景には、巷に溢れる円高に対する懸念があった。「夏になると円高になる」というアノマリーというか、ジンクスがあるから、夏枯れ相場の特徴として株安・円高の「セット」が相場観として語られやすく、一般個人トレーダーにまで広く警戒されてきたのも事実のようだ。
 しかし、時代はすでに変わった上に、今年(2020年)は異例中の異例だと言える。
 新型コロナウイルスによ...
金の最高値更新は本当に米ドル崩壊の証拠? もし米ドルが崩壊すればそれは世界の終わり ブログ

金の最高値更新は本当に米ドル崩壊の証拠? もし米ドルが崩壊すればそれは世界の終わり

■円高、円高と言っているが、本質的には米ドル安である 一般論として、巷の常識あるいは認識は、往々にしてずれているか、間違ったものが多い。相場の世界に限ったことではないが、相場の話になると、いわゆる先入観や固定観念にとらわれ、また、相場自体が森羅万象を織り込むものであるがゆえに理解し切れない側面が大きいから、そういった傾向は一層強いかと思われる。
 目下の為替市場の話もその典型だ。前回のコラムでも指摘させていただいたように、猫も杓子も円高、円高と言っているが、本質的には円高ではなく...