
STRCを約1.76億ドル買い戻し
米ナスダック上場のビットコイントレジャリー企業ストラテジー(Strategy)が、変動配当率型永久優先株「STRC」を181万885株、総額1億7,630万ドル(約271億円)で買い戻した。同社が9月8日に米証券取引委員会(SEC)へ提出した報告書「フォーム8-K(Form 8-K)」で明らかになった。あわせて、優先株を対象とする「デジタル・クレジット証券買い戻しプログラム(Digital Credit Securities Repurchase Program)」の買い戻し枠を10億ドル(約1,538億円)から20億ドル(約3,076億円)へ引き上げた。
ストラテジーによると、9月7日時点で同プログラムには11億9,000万ドル(約1,830億円)の買い戻し余力が残っているという。今回、「STRF」、「STRK」、「STRD」の各優先株とクラスA普通株式「MSTR」の買い戻しは実施していない。MSTRを対象とする別の自社株買いプログラムでは、10億ドル(約1,538億円)の買い戻し枠が全額残っているとのこと。
なお、STRCはストラテジーが資金調達に活用する永久優先株だ。満期がなく、配当率は月次で見直される。配当は取締役会または権限を与えられた委員会による宣言が前提で、現在の年率配当は12.00%となっている。
ストラテジーは今年6月29日、STRCが長期的に基準額(stated amount)の100ドル(約15,382円)に近い99~100ドルで取引されることを企業目標として掲げた。その一環としてSTRCの年率配当を12.00%へ引き上げるとともに、STRC、STRF、STRD、STRKを対象とする10億ドル(約1,538億円)規模のデジタル・クレジット証券買い戻しプログラムを導入した。ストラテジーは、これらの優先証券を総称して「デジタル・クレジット証券(Digital Credit Securities)」と呼んでいる。
同プログラムによる初のSTRC買い戻しは7月20~26日に実施された。ストラテジーはSTRCを28万8,930株、総額約2,500万ドル(約38億円)、1株あたり平均約86.52ドル(約13,309円)で買い戻した。同社はSTRCが100ドルを下回っている間、市場環境や流動性などを踏まえて継続的に買い戻す方針を示している。買い戻しのペースは100ドルからの乖離が大きいほど増やし、100ドルに近づくにつれて減らす考えだ。
ストラテジーは、基準額を大きく下回る価格でデジタル・クレジット証券を買い戻すことで、将来の優先株配当負担を減らせると説明している。また、こうした買い戻しを資本構成の強化につなげる考えも示している。
BTC取得に加え資本管理の選択肢を拡大
こうした証券買い戻しの背景には、ストラテジーが6月29日に導入した「デジタル・クレジット資本フレームワーク(Digital Credit Capital Framework)」がある。同フレームワークは、USDリザーブ方針、STRCの配当方針、デジタル・クレジット証券とMSTRの買い戻し、BTC売却に関する方針の5項目で構成される。ストラテジーはBTCを主要な財務準備資産とする方針を維持しながら、証券発行だけでなく買い戻しも含めた資本管理を進める方針だ。
同フレームワークでは、優先株の配当と既存債務の利払いに備える米ドル建て資金として「USDリザーブ(USD Reserve)」を維持する。USDリザーブは原則としてこれらの支払いに用途が限定され、それ以外への使用には取締役会の承認が必要となる。デジタル・クレジット証券の買い戻しにはUSDリザーブを使用しない。
またストラテジーは、保有BTCを必要に応じて売却する「BTCマネタイゼーション・プログラム(BTC Monetization Program)」を導入した。同プログラムでは、USDリザーブの積み増しに最大12億5,000万ドル(約1,923億円)分のBTCを売却できる。このほか、BTCの売却代金を優先株の配当や既存債務の利払い、デジタル・クレジット証券またはMSTRの買い戻しに利用することも認められている。
さらに同社は8月、USDリザーブとは別に米ドル建て資金「USDキャッシュ(USD Cash)」を設けた。USDキャッシュはBTC取得やUSDリザーブの拡充、より幅広い資本管理などに利用できる。今回のSTRC買い戻しには、このUSDキャッシュが充当された。
なおストラテジーは8月31日から9月7日まで、ATM(市場価格で株式を随時売却して資金を調達する仕組み)プログラムによる株式売却を行わず、BTCの購入および売却も実施しなかった。9月7日時点のBTC保有量は84万5,050BTC。取得総額は637億3,000万ドル(約9.80兆円)で、手数料および諸経費を含む平均取得価格は1BTCあたり7万5,412ドル(約1,160万円)となっている。また同日時点のUSDリザーブは51億ドル(約7,845億円)、USDキャッシュは14億4,000万ドル(約2,215億円)となっている。
Strategy has repurchased $176M of $STRC and increased the size of its Digital Credit Securities Repurchase Program from $1.0B to $2.0B. As of 9/7/26, we hold 845,050 $BTC and $6.5B of USD Assets. $MSTRhttps://t.co/murJE1PCCb
— Strategy (@Strategy) September 8, 2026
参考:SEC
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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