
この記事の要点
- 米国人63%がトランプ家の仮想通貨収益「不適切」ロイター調査
- 利益相反をめぐる対立が仮想通貨規制の議論にも波及
米国民63%がトランプ家の仮想通貨収益を批判
米国人の63%が、トランプ大統領と家族が在任中に仮想通貨(暗号資産)で利益を得たことを「不適切」と考えていることが、ロイター/イプソスの世論調査で明らかになりました。
8月14日から17日にかけて1,166人を対象に実施された調査では、共和党支持者の約7割が「適切」と答えた一方、民主党支持者では92%が「不適切」と回答しました。
一方、トランプ大統領の私的なビジネス上の利益が政権の判断に影響しているとの回答は全体の69%に達しており、この点では共和党支持者でも半数が同じ認識を示しています。
こうした利益相反への懸念が示されるなか、米政府倫理局(OGE)への開示では、一族の仮想通貨事業による2025年の収益が14億ドル(約2,200億円)にのぼったことも明らかになっています。
利益相反の指摘に真っ向反論
仮想通貨収益めぐり与野党対立、規制論議にも波及
政権は利益相反を否定、共和党にも懸念広がる
こうした批判に対し、トランプ大統領は、政権復帰後は家族の事業に日常的に関与しておらず、投資も独立して運用されているとして、利益相反の指摘を否定しています。
ただし、大統領が長く汚職の一掃を掲げてきたことから、こうした支持基盤からも政権判断への影響を疑う回答が出た点について、ロイターは”異例の結果”と伝えています。
14億ドルの収益めぐり民主党が腐敗防止法案
一族が2025年に得た14億ドルの収益は、その多くが仮想通貨事業World Liberty Financial(ワールド・リバティ・ファイナンシャル)とミームコイン「Official Trump(TRUMP)」によるものとされています。
この巨額の収益を受け、民主党トップの上院少数党院内総務チャック・シューマー議員は7月30日、行政府の腐敗を調べる新たな機関の設立をめざす法案を提出しました。
同法案はトランプ大統領一族の仮想通貨事業を名指ししており、11月に迫る中間選挙を前に、民主党は大統領の利益相反をめぐる追及を強めています。
利益相反問題がクラリティ法案審議に波及
民主党による追及は仮想通貨規制にも及んでおり、議会では米証券取引委員会(SEC)と米商品先物取引委員会(CFTC)の役割を切り分ける「CLARITY(クラリティ)法案」の審議が続いています。
そのなかでトランプ大統領は8月20日、仮想通貨業界の首脳をホワイトハウスに招いて会合を開き、上院での採決を前にCLARITY法案の早期可決を議会に改めて求めました。
CLARITY法案は9月15日に上院でクローチャー投票(討議打ち切りの手続き)を迎えるなか、大統領自身が法案の利益を受ける立場にあるとの指摘も出ています。
業界首脳とホワイトハウス会合
一族の仮想通貨事業、銀行設立の予備承認を取得
利益相反をめぐる議論が続く一方、トランプ一族の仮想通貨事業では、ドル建てステーブルコイン「USD1」を扱うグループ企業が、米通貨監督庁(OCC)から銀行設立の予備承認を得ました。
承認が最終化すれば、一族のグループは、これまで外部企業に委ねてきたステーブルコインの発行や準備資産の管理を、連邦規制のもとでみずから担えるようになります。
国民の6割超が一族の仮想通貨収益を「不適切」とみる一方で、その関連事業は米当局の監督下で銀行設立に向けた手続きを進める段階に入っています。
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Source:Reuters
サムネイル:AIによる生成画像






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