トランプ大統領、暗号資産規制明確化へ「CLARITY法案」成立求める

トランプ大統領が暗号資産市場構造法案の可決を議会に要請

ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が、拡大を続ける暗号資産(仮想通貨)の規制上の区分をより明確にする法案を可決するよう、8月19日に議会へ求めた。同日、暗号資産業界の幹部らはトランプ氏とともにホワイトハウスでのイベントに出席しており、同法案の成立は業界にとって最優先課題となっている。

昨年、家族の暗号資産関連事業から14億ドル(約2,218億円)超の収入を得たと財務開示で報告しているトランプ氏は議員らに対し、「公平な内容のクラリティ法案(CLARITY Act)」を可決するよう要請した。暗号資産企業は、同法案が成立すれば事業の法的基盤が明確になるとしている。同法案は2025年7月に下院、2026年5月に上院銀行委員会を通過したものの、議会日程に残された時間が少なくなるなか、上院本会議での審議が停滞している。

イベントには、コインベース(Coinbase)CEOのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)氏、ロビンフッド(Robinhood)CEOのブラッド・テネフ(Vlad Tenev)氏、クラーケン(Kraken)共同CEOのアルジュン・セティ(Arjun Sethi)氏、インターコンチネンタル取引所(Intercontinental Exchange:ICE)CEOのジェフリー・スプレッチャー(Jeffrey Sprecher)氏ら暗号資産・金融業界の幹部が参加し、トランプ氏とともに登壇した。

また、米商品先物取引委員会(CFTC)のマイク・セリグ(Mike Selig)委員長、米証券取引委員会(SEC)のポール・アトキンス(Paul Atkins)委員長、ホワイトハウスの暗号資産担当顧問パトリック・ウィット(Patrick Witt)氏も出席した。

トランプ氏はイベントで、「今、議会には次の一歩として、公平な内容のCLARITY法案を可決してもらう必要がある」と述べた。

共和党のトランプ氏は、2025年1月に大統領へ復帰して以降、暗号資産に友好的な政策を進めてきた。しかし、業界が求める包括的な暗号資産法制は、上院本会議を通過しておらず、成立には至っていない。

クラリティ法案

クラリティ法案は、どのトークンが証券または商品に該当するかを定めるとともに、どの規制機関が暗号資産分野を監督するかを明確にすることを目的としている。

業界幹部やアナリストによると、法制化されなければ、規制は政治情勢の変化や訴訟に左右されやすい状態が続き、暗号資産業界に長期的なリスクが残るという。

SECは18日、暗号資産に関わる一定の投資契約の募集について、1933年証券法上の登録義務を条件付きで免除する、かねて待望されていた規則案を公表した。これにより、暗号資産企業はトークンの発行や資金調達がしやすくなる。CFTCは20日、イノベーション諮問委員会(Innovation Advisory Committee:IAC)の初会合で、暗号資産規制やAI、予測市場について協議する予定だ。

ただし、民主党議員の多くと一部の共和党議員は、トランプ氏を含む公職者が自らの暗号資産事業から利益を得ることを禁じる規定について、より厳格な内容が盛り込まれない限り、法案に賛成票を投じないとしている。

8月14日から17日に実施されたロイター/イプソス(Ipsos)の世論調査では、回答者の63%が、トランプ氏とその家族が同氏の大統領復帰後に暗号資産分野から利益を得たことを不適切だと回答した。また69%が、トランプ氏の民間事業上の利害が、同氏の大統領としての政策判断に影響していると答えた。トランプ氏の暗号資産関連事業には、ワールド・リバティ・フィナンシャル(World Liberty Financial)や「トランプ」ミームコインが含まれる。

トランプ氏は、家族の事業の日常的な運営には関与しておらず、自身の投資も独立して管理されていると説明している。ホワイトハウスも、不適切な行為があったとする主張を退けている。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Trump calls for Congress to pass crypto bill at White House event
(Reporting by Hannah Lang, Susan Heavey and Michelle Price; Editing by Paul Simao and Rosalba O’Brien)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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