
Trezor幹部がZachXBT氏の主張に反論
サトシラボ(SatoshiLabs)グループ傘下で、暗号資産(仮想通貨)ハードウェアウォレットを手掛けるトレザー(Trezor)の最高商務責任者(CCO)ダニー・サンダース(Danny Sanders)氏が、ザックXBT(ZachXBT)氏によるハードウェアウォレットへの批判に反論した。暗号資産メディア「ザ・ブロック(The Block)」が7月17日に報じた。
ザックXBT氏は、オンチェーン分析を通じて暗号資産の不正流出やハッキング事件などを追跡する調査員として知られる。
サンダース氏は、ザ・ブロックの番組「ザ・スターティング・ブロック(The Starting Block)」に出演し、ザックXBT氏の主張について見解を示した。
ザックXBT氏は7月16日(日本時間)、自身のテレグラム(Telegram)で、すべてのハードウェアウォレットは「完全にひどい(complete garbage)」と批判した。また、重要なトランザクションへの署名や資金保管には使用しないよう勧め、代わりに資金保管と署名だけに使用する専用のiPhoneを推奨した。
ハードウェアウォレットは、暗号資産を動かすために必要な秘密鍵を原則として専用端末内で生成・保管し、トランザクションへの署名を行う機器だ。暗号資産交換業者などの第三者に管理を委ねず、利用者自身が秘密鍵を管理する「セルフカストディ」の代表的な手段にあたる。
サンダース氏は、ソフトウェアやファームウェアのアップデートによって緊急性の高い取引や高額取引に支障が生じるとの指摘に理解を示した。また、市場には使い勝手の悪い製品や仕組みが存在することも認めた。
一方で同氏は、ザックXBT氏の主張について、高額の資産を扱う高度な利用者の事例を一般化したものだと反論した。多額の資産を管理するなど、失敗が許されない環境にある利用者には異なる構成が必要であり、単一のハードウェアウォレットだけでは最適でない場合もあると説明した。
そのうえで同氏は、一般的な暗号資産保有者にとって、ハードウェアウォレットは現在利用できる「最も強力なセルフカストディ手段」だとの認識を示した。
またサンダース氏は、機能を絞ったiPhoneを高度なセキュリティ構成の一部として利用する方法には有用性があると説明した。一方、iPhoneにはOSに加え、Wi-Fiやブルートゥース(Bluetooth)、iメッセージ(iMessage)、携帯電話回線などの通信機能やサービスがあるため、ハードウェアウォレットより攻撃要因が多くなると指摘した。iPhone上で秘密鍵を生成することも、ハードウェアウォレットで生成する場合よりリスクが高いとの見方だ。
さらに同氏は、画面を備えたハードウェアウォレットでは、利用者が署名前に端末上に表示されたトランザクション内容を確認できる点も利点として挙げた。
なお、トルネードキャッシュ(Tornado Cash)の共同創設者ローマン・ストーム(Roman Storm)氏も7月16日、自身のXでザックXBT氏の投稿に反応した。ストーム氏はザックXBT氏の考えに一定の理解を示す一方、BIP39パスフレーズに対応したモバイルアプリが不足していると指摘した。そのうえで、モバイルウォレットの開発者に対し、BIP39パスフレーズとエアギャップ署名への対応を求めた。
BIP39パスフレーズは、復元用のシードフレーズに任意の文字列を組み合わせ、別のウォレットを生成する仕組み。シードフレーズが漏洩しても、パスフレーズが分からなければ対象のウォレットへアクセスできない。またエアギャップ署名は、インターネットから切り離した端末でトランザクションに署名し、QRコードなどを介して署名済みデータをオンライン端末へ移す方法だ。
参考:ザ・ブロック
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済

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