
2030年末までFRBによるCBDC発行を禁止
米上院が、大型住宅政策法案「21世紀の住宅への道法案(21st Century ROAD to Housing Act)」を賛成85、反対5の賛成多数で6月22日に可決した。また同法案は6月23日に米下院でも賛成358、反対32で可決され、トランプ大統領の署名に送付された。
同法案は住宅供給の拡大や規制改革などを柱とする包括的な住宅政策法案だが、その中には米連邦準備制度(Fed)の中央銀行デジタル通貨(CBDC)発行を制限する条項も盛り込まれている。
法案に含まれる条項では、FRB理事会および各地区連銀が、CBDCまたは実質的に類似するデジタル資産を直接または金融機関などを通じて間接的に発行・創設することを禁止する内容が定められている。
禁止期間は2030年12月31日までとされている。
また同条項では、法案の内容がFRBにCBDC発行権限を与えるものではないことも明記されており、CBDCの発行には議会による明示的な授権が必要であるとの考え方が示されている。
住宅政策を主眼とする法案にCBDC関連条項が含まれたことは、暗号資産・デジタル金融業界からも注目を集めている。
米国では近年、共和党を中心にCBDCへの警戒感が強まっている。CBDCについては、政府による金融取引の監視や管理につながる可能性があるとして、プライバシー保護の観点から懸念が示されてきた。
トランプ政権もこうした立場を取っており、2025年1月には米国内でのCBDC推進を制限する方針を示す大統領令を発出している。今回の法案は、その方針を時限的に法律へ反映する動きとして位置付けられる。
FRBはこれまでデジタルドルに関する研究や実証実験を進めてきたが、CBDCの発行について正式な決定は行っていない。
一方で今回の法案が成立すれば、少なくとも2030年末まではFRB(連邦準備制度理事会)が独自判断でCBDCを発行することは法律上認められないことになる。
同法案は、上院銀行・住宅・都市委員会のティム・スコット(Tim Scott)委員長(共和党)、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)筆頭委員(民主党)、下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル(French Hill)委員長(共和党)、マキシン・ウォーターズ(Maxine Waters)筆頭委員(民主党)らが主導した超党派法案として進められてきた。
ウォーレン議員は同法案について、「30年以上で最大規模の住宅法案」と評価している。
なお、85票という賛成多数で上院を通過したものの、この票数は住宅政策全体を対象とした法案への支持を示すものであり、CBDC禁止条項単独への支持を意味するものではない。ただし、同条項が超党派法案に盛り込まれたことは、米議会内でCBDCに対する慎重な見方が一定の支持を得ていることを示す動きとして注目されそうだ。
同法案はすでに上下両院を通過しており、今後はトランプ大統領の署名を経て成立する見通しだ。
参考:発表
画像:PIXTA
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参照元:ニュース – あたらしい経済


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