
この記事の要点
- SBI新生信託銀行が円連動ステーブルコイン「JPYSC」を週内発行へ
- 信託型として国内初、発行上限なしで大口決済への活用を想定
まずはステーブルコインを詳しく
信託型ステーブルコイン「JPYSC」国内初の発行へ
2026年6月23日、SBIグループのSBI新生信託銀行が円連動ステーブルコイン「JPYSC」を週内にも発行することが明らかになりました。
日本経済新聞の報道によると、発行にあたってはすでに金融庁の承認を取得しており、信託会社が利用者の資金を裏付け資産として管理する信託型としては、国内初の発行となる見通しです。
今回採用された信託型は、資金移動業型とは異なり発行額の上限規制を受けないため、機関投資家や事業会社による大口決済での活用が見込まれています。
SBIグループはJPYSCを証券・銀行・暗号資産関連サービスと結び付け、グループ横断の決済基盤として運用する計画を進めています。
26年度中にSC共同発行へ
JPYSCの発行体制と想定される用途
発行・取扱・開発の3社体制
JPYSCは、SBI新生銀行傘下のSBI新生信託銀行が発行し、暗号資産交換業者のSBI VCトレードが流通を担う体制で運用される予定です。
技術面ではシンガポールのフィンテック企業Startale Group(スターテイル)が参画しており、両社は2025年12月に円建てステーブルコインの共同開発で基本合意を締結していました。
スターテイルはソニーグループと共同開発するブロックチェーン「Soneium(ソニューム)」やAstar Networkの開発を手がけており、今回のプロジェクトでも技術面を担う企業として参画しています。
信託型で発行上限なし、大口決済に対応
こうした体制のもとで発行されるJPYSCは信託型を採用しており、2023年6月施行の改正資金決済法で定められた銀行・信託会社・資金移動業者のうち、信託会社による発行スキームが活用されています。
資金移動業型として2025年10月に発行が始まったJPYC(ジェイピーワイシー)には1回あたり100万円の発行上限が設けられている一方で、信託型はこの制限を受けません。
そのためSBIは、機関投資家や事業会社による大口決済や資金管理での利用を主な用途として想定しています。
グループ連携とレンディング・小売決済
SBIは決済用途にとどまらず、JPYSCをグループ内の金融サービスと連携させる構想も進めています。
報道によると、利用者が保有するJPYSCを貸し出し、その運用収益を受け取れるレンディング事業の検討も進められているといいます。
加えて、将来的にはQRコード決済との連携を通じて、飲食店や小売店で利用できる決済手段として普及を目指す計画も伝えられています。
信託型円SC「EJPY」発行
EJPY・ソニー銀行も参入、競争が本格化
JPYSCの発行を機に、国内では円建てステーブルコインを巡る競争も本格化しています。
信託型では、日本ブロックチェーン基盤が「EJPY」の2026年度内の発行を計画しており、複数の発行体による競争環境が形成されつつあります。
一方で、ソニー銀行は米ドル連動型ステーブルコインの発行をエンターテインメント決済向けに目指しており、金融機関による参入の動きも広がっています。
信託型ステーブルコインの発行計画が相次ぐなか、JPYSCは週内の発行開始を予定しており、国内では発行体と関連インフラの整備が並行して進められています。
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Source:日本経済新聞
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