
この記事の要点
- 米下院小委員会、仮想通貨と国家安全保障を議論する会合を6月25日に開催へ
- 税制・規制に続き安全保障も議題化、米国の仮想通貨政策が多分野で進行
米下院、仮想通貨と国家安全保障を議論へ
米下院監視・政府改革委員会の軍事・外交小委員会は2026年6月18日、仮想通貨(暗号資産)などのデジタル資産が権威主義国家の金融支配に対抗できるかを検討するラウンドテーブルを、6月25日に開催すると発表しました。
今回の会合では、中国やロシアなどの権威主義体制が金融システムやデジタル通貨を監視・統制の手段として活用しているとの認識を背景に、分散型デジタル資産が個人の経済的自由や資産保全に果たす役割について議論が行われます。
また、仮想通貨やブロックチェーン技術が抑圧的な体制下にある人々を支援する手段となり得るのか、さらに米国がデジタル金融分野で主導権を維持することが国家安全保障にどのような意味を持つのかについても意見が交わされる予定です。
近年の米議会では、仮想通貨を巡る税制や市場規制に加え、安全保障や国際競争力をテーマとする議論も進められており、今回のラウンドテーブルで示される議員や専門家の見解にも注目が集まっています。
中国製機器97%依存に警鐘
安全保障と経済的自由、仮想通貨の二つの側面
小委員長、仮想通貨の安保上の意義を強調
この二つの論点を掲げたウィリアム・ティモンズ小委員長(共和党・サウスカロライナ州)は、ラウンドテーブルに「デジタルコインの両面——抑圧的な外国政権の力に挑み米国の安全保障を守る」というタイトルを付けました。
発表に合わせて同小委員長は、中国やロシアなどの権威主義体制が金融システムやデジタル通貨を監視・統制の手段として利用していると指摘し、こうした動きが米国の国家安全保障上の課題になっているとの認識を示しています。
その一方で、抑圧的な体制下に置かれた個人が分散型デジタル資産を財産保全や政府統制の回避手段として利用する事例にも言及し、安全保障と経済的自由の双方から仮想通貨を検討する必要性を訴えました。
業界実務家と政策関係者が議論に参加
ラウンドテーブルは現地時間6月25日午後2時からワシントンD.C.のレイバーン下院議員会館2154号室で開催され、議論は一般公開されるほかライブストリームでも配信される予定です。
証人には金融や政策分野の実務家が招かれており、Anchorage Digital Bank(アンカレッジ・デジタル・バンク)で資金洗浄対策に関わる銀行秘密法を担当するダスティン・パーマー氏、Economic Inclusion Group(エコノミック・インクルージョン・グループ)のホルヘ・フライサティ代表、仮想通貨業界団体The Digital Chamber(デジタル・チェンバー)のコーディ・カーボンCEOらが参加します。
このうちAnchorage Digital Bankは2021年、米通貨監督庁(OCC)から米国初の連邦認可デジタル資産銀行としての認可を取得しており、今回のラウンドテーブルでは政策立案者と業界関係者が同じ場で意見を交わします。
仮想通貨政策の議論が安全保障分野に拡大
今回の参加者構成には銀行関係者や業界団体代表が含まれており、米議会の仮想通貨政策がマネーロンダリング対策や投資家保護に加え、安全保障や国際競争力といった分野も議論の対象としていることが示されています。
ティモンズ小委員長は、このラウンドテーブルについて「デジタル金融の進化と国家安全保障上の利益が交わる点を検討し、米国が金融革新を主導しながら経済的自由と脆弱な人々をどのように支えられるかを探るものだ」と説明しています。
ただし、今回は法案審議ではなく意見聴取を目的としたラウンドテーブルであり、制度改正や規制の変更を行うには別途立法手続きが必要となります。
仮想通貨規制法案を可決
仮想通貨審議が安保・税制・規制で同時進行
今回のラウンドテーブルと並行して、米議会や規制当局では仮想通貨を巡る制度整備や監督体制の見直しも進められています。
米下院歳入委員会は、仮想通貨課税に関する複数の法案草案を公聴会で審議し、これまで明確でなかった課税ルールの整理に取り組んでいます。
また、CFTC(米商品先物取引委員会)はブロックチェーン分析に詳しいデータ専門家を要職に起用しており、監督体制の強化に乗り出しています。
6月25日のラウンドテーブルでは安全保障とデジタル資産の関係も議題として扱われる予定で、米議会では複数の政策分野で仮想通貨に関する検討が続いています。
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Source:米下院監視・政府改革委員会
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用





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