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日本能率協会グループのSIerである株式会社ジェーエムエーシステムズ(JMAS)の完全子会社として、Web3やAI領域を手がけてきた株式会社クリプトリエが、同じくJMASの子会社である株式会社アツラエと事業統合を行った。
本件をNFTMediaでも以下の記事で取り上げた。
クリプトリエ、JMASグループ内再編でアツラエと事業統合 Web3・AI開発支援を強化
新生「アツラエ」は、クリプトリエが培ってきたWeb3およびAIのテクノロジーに、従来のアツラエが持つモバイルアプリ開発やAI・IoTを活用したシステム開発、UI/UXコンサルティングを通じ、JMASグループの技術基盤を活かしたデジタル活用支援の強みを掛け合わせ、より広範な企業のDX支援を展開していく。
本記事では、取締役副社長である手塚康夫氏に、両社が統合した背景や、NFTビジネス活用プラットフォーム「MintMonster(ミントモンスター)」の今後の展開を聞いた。
【プロフィール】
手塚 康夫(てづか やすお)
株式会社アツラエ 取締役副社長。
2006年にジェナを起業し、2021年にマネーフォワードにM&A。2023年にクリプトリエを創業し、NFTマーケティング・プラットフォーム「MintMonster」を展開する。2025年に日本能率協会グループの企業であるジェーエムエーシステムズにM&A。2026年にグループ内合併により、アツラエの取締役副社長に就任。
Xアカウント:https://x.com/yasuo_tezuka
JMAグループ内での事業統合──Web3とAIの融合
NFTMedia編集部(以下、編集部):本日はよろしくお願いします。まずは今回の事業統合の背景からお伺いできますでしょうか。
JMASグループの中で、2社が統合したのにはどのような狙いがあったのでしょうか?
手塚康夫(以下、手塚):もともとクリプトリエでは、Web3の事業に加えて直近ではAIの事業も展開していました。
一方でアツラエは、新しいテクノロジーを掛け合わせたクリエイティブデザインやモバイル開発にとても力を入れている会社です。
両社ともにJMASグループの傘下で先端テクノロジーやAI領域に取り組んでいたので、合併した方がより大きなシナジーを出せるのではないかという理由で今回の事業統合に至りました。
体制が拡充されたことで、サービスの品質向上や新しいサービス作りに向けた非常に良い土台ができたと感じています。
多様化するニーズへの対応──SaaSからコンサル・開発の拡張へ
編集部:今回の統合によって、UI/UXデザインやアプリ開発といったアツラエの強みが「MintMonster」にも浸透してくるのではないでしょうか。これにより、「MintMonster」はどのように発展していくのでしょうか?
手塚:アツラエとの事業統合により、今まで以上にお客様の課題に合わせた提案ができるようになりました。具体的にはフルスクラッチでの開発やコンサルティングの提供です。
MintMonsterは型が決まったSaaSプロダクトですが、昨今はお客様のニーズが非常に多様化してきています。我々はWeb3の非金融領域を中心にNFTの取り組みやすさを提供してきましたが、最近ではステーブルコインの活用など、金融領域のニーズも盛んになってきています。
編集部:たしかに、企業がブロックチェーンやWeb3を活用する幅はどんどん広がっていますよね。
手塚:おっしゃる通りです。
そうした幅広いニーズに対して、今後はMintMonsterというプロダクトだけにとどまらず、我々のリソースとケイパビリティが広がったことを活かして対応していきたいです。
編集部:従来の枠組みを超えて、JMASグループ全体のソリューションとして、AIやWeb3、IoTなどの最新技術の要素を組み込んでいく可能性もあるということですね。
手塚:将来的には十分にあり得ると思います。明確にこれを作るという方針が今すぐあるわけではありませんが、お客様のニーズに合わせて柔軟にWeb3×AIの対応や最新技術を活用した新規事業支援ができる体制が整ったことは間違いありません。
NFTの社会実装フェーズ──「手段」としての価値提供
編集部:最後に、MintMonsterとしての直近の取り組みや、中長期的な展望について教えていただけますでしょうか。
手塚:MintMonsterのプロジェクトがスタートして、これから3年目に入ります。
これまでは「とりあえずNFTを発行してみたい」というように、NFT自体が先行したプロジェクトも多かったかと思いますが、現在はいよいよ実用フェーズに入ったという手応えを感じています。
編集部:実用フェーズですか。具体的にはどのような形でしょうか?
手塚:デジタルマーケティングの中でROI(投資対効果)を高める目的で使われたり、地方創生におけるファンマーケティングのプラットフォームとして提供されたりといった形です。
つまり、「NFTだから価値がある」のではなく、さまざまなユースケースを実現するための「手段」として価値を持ち始めているのです。
編集部:業界全体としても、最近は「NFT」という単語をあえて表に出さない方向に動いていますよね。
手塚:まさにその通りで、エンドユーザーからすればサービスの裏側がどんなデータベースで動いているかなど気にならないはずです。
デジタルチケットやデジタル証明として、裏側で信頼性の高いブロックチェーン技術が動いている。そして提供側にとってBtoCマーケティングにおける複数施策においてコストパフォーマンスが良く、ROIが高い技術であるということが本質です。
今後はNFTという言葉を出さずに、地方創生やデジタルマーケティングといった異なる市場のなかで、しっかりと成果を出せるサービスとして展開していきたいと考えています。
インタビューを終えて
企業がブロックチェーンだけでなく、AI、メタバース、XRといった最新のテクノロジーを導入する際、かつては「その技術を使うこと自体」が目的化してしまうケースが少なくなかった。
しかし手塚氏の話からは、そうした黎明期を抜け出し、テクノロジーが真の意味でビジネスの課題解決やユーザー価値の向上に直結する「社会実装のフェーズ」へ少しずつ移行していることが強く感じられた。
クリプトリエとアツラエの事業統合は、単なる組織の合体にとどまらない。Web3・AIの専門知見と、UI/UXやモバイル開発の実装力、さらにはJMASグループとしての強固な経営・人材基盤が掛け合わさることで、企業の多様化するDXニーズや新規事業開発に対し、より本質的で柔軟なソリューションを提供できる体制が整ったと言える。
「NFTをBtoCマーケティングのプラットフォームとして活用する」という同社のスタンスは、これからのWeb3ビジネスにおける一つの最適解だろう。新生アツラエがMintMonsterを皮切りに、どのような実用的なユースケースを社会に実装していくのか、今後の展開から目が離せない。
- 株式会社アツラエ 公式サイト:https://www.atsurae.co.jp/
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参照元:NFT Media
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