アバランチのアバラボ幹部、FIFAチケット事例でブロックチェーン普及論を展開

FIFAチケット事例でAva Labs幹部がブロックチェーン普及論

アバランチ(Avalanche)開発元アバラボ(Ava Labs)のSVPグロース担当を務めるアリエル・ペニントン(Arielle Pennington)氏が、ブロックチェーン普及の在り方についての見解を自身のXアカウントで6月1日に示した。

同氏は、FIFAワールドカップのチケット購入権(RTB)関連の取引事例を取り上げ、FIFA関連活動によりアバランチ上で6万件以上のトランザクションが発生したと説明している。また、トランザクション数は通常時の最大24倍、アクティブアドレス数は約10倍に増加したと述べた。

一方、同氏は、この事例で重要なのはトランザクション数ではなく「ユーザー」だと主張した。同氏は、「誰もブロックチェーンを使いたいからワールドカップのチケットを購入するわけではない。自分のチームの試合を観戦したいからチケットを買うのであり、技術はその体験を実現するために存在する」との考えを示した。

また、同氏は「誰もメールを送るためにインターネットプロトコルを意識しないのと同じように、人々が気にするのは技術そのものではなく体験だ」とも述べている。

さらに同氏は、企業が求めているのはブロックチェーンそのものではなく、速度や信頼性、安全性、透明性、グローバルなアクセス性だと説明。そのうえで、「ブロックチェーン業界は長年、人々にブロックチェーンを気にしてもらおうとしてきたが、それは間違った目標かもしれない」との見方を示した。

同氏は、「ブロックチェーンの未来は、人々がどれだけブロックチェーンについて語るかではなく、どれだけ多くの企業が実際の顧客課題の解決に活用するかによって決まる」と述べている。

FIFA Blockchainでは活動増加を確認

アバランチは、すべてのサービスが1つのチェーンを共有するのではなく、企業ごとに専用チェーンを運用する戦略を採用している。その専用チェーンは「アバランチL1(Avalanche L1)」と呼ばれており、企業やアプリケーションごとに独自のブロックチェーンを構築できる仕組みだ。

オンチェーンデータサイト「ビルダーハブ(Builder Hub)」によると、アバランチL1でFIFA向けに構築された独自チェーン「FIFAブロックチェーン(FIFA Blockchain)」において、今年5月下旬からトランザクション数とアクティブアドレス数が急増していることが確認できる。

トランザクション数は通常時の数百件規模から一時2万件超まで増加しており、ペニントン氏が説明した「最大24倍増」と概ね整合する水準となっている。また、アクティブアドレス数も通常時の数百件規模から数千件規模へ増加しており、「約10倍増」との説明と大きな乖離は確認されていない。さらに、トランザクション数は数日間で累計6万件規模に達しており、「6万件以上のトランザクションが発生した」との主張についても概ね整合的とみられる。

一方で、今回確認できるのはFIFAブロックチェーン上の活動増加であり、アバランチ全体の利用拡大を直接示すものではない。

実際に、アバランチのメイン実行環境であるCチェーン(C-Chain)のトランザクション数やアクティブアドレス数には、同時期に同規模の増加は確認されていない。

そのため、今回のデータから確認できるのは「FIFAブロックチェーンで利用が増加していること」であり、それだけをもってアバランチ全体の利用拡大やAVAX需要の増加を示すものではない点には留意が必要だ。

ただしペニントン氏は、今回の事例において重要なのはトランザクション数ではなく、利用者がブロックチェーンを意識せずにサービスを利用している点だと主張している。

実際にFIFAブロックチェーンでは利用増加が確認されており、同氏はこうした事例を、ブロックチェーンが裏側のインフラとして機能する普及形態の一例として位置付けている。

なお、FIFAは昨年5月、アバランチL1を活用し独自ブロックチェーンであるFIFAブロックチェーンを構築することを発表していた。同チェーンはFIFAコレクト(FIFA Collect)などのデジタルサービス基盤として利用されている。

参考:ビルダーハブブログ
画像:PIXTA

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参照元:ニュース – あたらしい経済

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