ムーンペイ「ステーブルコイン仮想口座」NY州で提供|3種ライセンスで参入

この記事の要点

  • MoonPayが2026年4月23日、NY州で仮想口座提供開始
  • エンドユーザー名義の口座で法定通貨受取と変換を一体化
  • 規制の厳しいNY州で合法提供可能な事業者に新規参入
  • 既存金融網とステーブルコイン接続の実装が拡大

NY州で仮想口座が解禁、ムーンペイが開放

仮想通貨(暗号資産)決済インフラを手がけるMoonPay(ムーンペイ)は2026年4月23日、エンドユーザー名義の専用仮想口座を発行するサービス「バーチャルアカウント」をニューヨーク州で提供開始したと発表しました。

同サービスにより、フィンテック・仮想通貨プラットフォーム・金融機関などの企業が、エンドユーザーに対して法定通貨の受け取りからステーブルコインへの自動変換まで一本化した決済基盤を提供できるようになります。

ニューヨーク州は世界有数の金融集積地である一方、仮想通貨関連事業に対する規制が厳しいことで知られています。そのため、バーチャルアカウントを合法的に提供できる事業者は限られており、ムーンペイは今回その一角に加わりました。

同社は2025年に企業向けステーブルコインインフラ「Iron(アイアン)」を買収しており、バーチャルアカウントはアイアンの技術基盤を活用した旗艦サービスと位置づけられています。

入金即変換、Iron(アイアン)が完結させる決済基盤

入金・変換・送金を単一APIで完結

ムーンペイによると、同サービスでは、ACH・電信送金・SWIFTなどの既存決済網を通じて法定通貨のまま受け取ることができ、着金後は自動的にステーブルコインへ変換され、ノンカストディアルウォレットへ直接送金されます。

この仕組みにより、従来は複数のサービスに分散していた法定通貨入金・ステーブルコイン変換・ブロックチェーン決済が単一のAPIで完結し、企業側の開発・運用コスト削減につながるとしています。

このAPIの基盤となるアイアンは、オンボーディング・流動性管理・バンキング連携・決済オペレーションをプラットフォームに直接組み込む設計で、スケールアップにあたって追加の運用負担を生じさせない構造を備えています。

アイアンのCEOであるマックス・フォン・ヴァレンベルク氏は「ニューヨーク州で本サービスを提供することで、ステーブルコインインフラを世界で最も重要な金融エコシステムの一つに直接組み込めるようになる」と述べました。

3種ライセンスでNY州の壁を突破

一方、ニューヨーク州でのサービス提供には高い規制の壁があります。

同州では仮想通貨関連サービスの提供にニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)によるビットライセンスと送金業者ライセンスの取得が義務付けられており、参入障壁は米国内でも際立って高い水準にあります。

ムーンペイは2025年にNYDFSから「ビットライセンス」と「送金業者ライセンス」に加え、「限定目的信託会社認可」を取得したことを報告しています。

バーチャルアカウントをニューヨーク州で合法的に提供できる事業者は依然として少数にとどまっており、ムーンペイは今回の参入でその一つに名を連ねています。

4万社の給与統合と1,700億ドル提携

今回の参入には、アイアンを活用して積み上げてきた国際的な提携実績が背景にあります。

グローバル給与・HRプラットフォームの「Deel(ディール)」との統合では、英国とEUの4万社超が従業員へのステーブルコイン払いに対応できるようになりました。

年間処理量が約1,700億ドル(約27.1兆円)にのぼる「Paysafe(ペイセーフ)」ともステーブルコイン機能の提携を発表しており、企業向けインフラとしての実績を着実に積んできました。

こうした連携実績から、ニューヨーク州での提供開始は米国内の大手金融機関・資産運用会社・フィンテックへのアクセス拡大につながる動きと位置づけられています。

ムーンペイはバーチャルアカウントをはじめ、法定通貨のオン・オフランプ、送金機能、ステーブルコインレールを統一APIで提供しています。企業は同社のグローバルなライセンス基盤と法令遵守インフラをそのまま活用できる設計となっています。

業界横断でステーブルコインインフラ整備が進行

こうした動きと並行して、マスターカードが85社超の仮想通貨企業を対象にパートナープログラムを始動させるなど、ステーブルコインの決済実用化は業界全体で急速に進んでいます。

一方、ソラナ(SOL)が機関向け開発基盤「SDP」を公開してマスターカードらがAPIを活用し始めるなど、ブロックチェーン基盤の決済インフラが金融機関と接続される動きは各社で同時並行的に続いています。

なかでも、ムーンペイがニューヨーク州で法定通貨からステーブルコインへの変換機能を企業向けに開放したことで、既存の金融網とステーブルコインを接続する動きは、より広い事業者へと広がりつつあります。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.52 円)

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Source:MoonPay発表
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

参照元:仮想通貨ニュース最新一覧【毎日更新】 - 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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