リップル、XRPレジャー支援850億円超を再編|コミュニティ主導DAOで資金配分へ

この記事の要点

  • 米リップルが2026年2月26日、XRPレジャー支援体制の抜本再編を発表
  • 2017年以降の累計支援額5億5,000万ドル超、資金モデルを分散型へ転換
  • コミュニティ投票型の「XAO DAO」設立で資金配分の意思決定を分権化
  • 機関向け新プログラムや地域ハブ整備など、支援の受け皿を多層化

リップル、5.5億ドル支援を分散型へ転換

Ripple(リップル)社は2026年2月26日、仮想通貨エックスアールピー(XRP)の基盤であるXRPレジャー(XRP Ledger/XRPL)における資金支援体制を抜本的に見直すと発表しました。

同社は2017年以降、累計5億5,000万ドル(約855億円)超を投じてXRPLエコシステムを支援してきましたが、今回その枠組みを再設計し、開発者への資金供給モデルを分散型へと移行させる方針です。

発表によると、これまでリップル主導で運営されてきた助成プログラムは見直され、今後は独立組織や地域ハブ、コミュニティ主体のプログラムが資金供給においてより大きな役割を担う構造へと転換します。

資金配分や優先領域の決定には複数の主体が関与する仕組みを導入し、XRPLのガバナンスと成長戦略への参加範囲をより広範なステークホルダーへ拡大するとしています。

リップルは公式Xへの投稿で「XRPレジャーのビルダーエコシステムが新たな段階に入る」と説明しており、今回の改革は助成制度の見直しにとどまらず、XRPLの成長を支える資金供給とガバナンスの枠組みを再構築する動きと位置付けられています。

XRPレジャーのビルダーエコシステムは、新たな段階に入ります。

(中略)2017年以降、XRPレジャーのエコシステム施策を通じて、世界中のプロジェクトに累計5億5,000万ドル以上が投じられてきました。

2026年は、創業者が資金や技術支援、ベンチャーネットワークへアクセスしやすくなる、より分散型のモデルへと軸足を移します。

XRPL支援プログラム刷新、分散型資金モデルを導入

XRPL Grants中心から複数経路へ移行

リップルの公式発表によれば、これまでXRPL Grants(XRPLグランツ)を中核として運用されてきたエコシステム資金は、2026年以降、複数の独立した経路を通じて開発者へ提供される体制へと移行します。

同社は今回の再編について、ビルダーが単一の助成制度に依存するのではなく、複数の資金チャネルへアクセスできる環境を整備することで、エコシステム全体の持続的な成長を促す狙いがあると説明しています。

従来のようにリップルが中心となって資金供給を担う構造から、独立組織や外部パートナーを含めた分散型の支援体制へ移行することで、エコシステム全体の開発基盤の自律性強化が図られる見通しです。

機関向けアプリ開発を対象に新プログラム

この再編の一環として、新たに「FinTech Builder Program(フィンテック・ビルダー・プログラム)」が導入されます。

同プログラムは、ステーブルコイン決済やトークン化、規制対応型の金融インフラなど、機関投資家の利用を想定したアプリケーション開発を対象としています。

助成金の提供にとどまらず、製品設計段階から市場投入に至るまでの開発プロセス全体を支援対象とする点が特徴であり、XRPLを基盤とした金融サービスの実用化を促進する新たな支援枠組みとして位置付けられています。

XAO DAO設立で資金配分に投票を導入

また、リップルはハイブリッド型の分散自律組織「XAO DAO(エックスエーオー・ダオ)」の設立も発表しました。

これにより、資金配分や優先支援領域の決定においてコミュニティメンバーが直接関与する仕組みが導入されます。

同社は、意思決定プロセスをより広範なステークホルダーに開放することで、特定主体への依存を抑えつつ、エコシステム全体の持続性と柔軟性の向上を図る考えを示しました。

独立組織と地域拠点で支援の受け皿を拡大

こうした支援体制の拡張は、組織面でも具体化しています。

独立組織であるXRPL Commons(XRPLコモンズ)は、インキュベーションプログラムを通じて引き続き開発者支援を担うほか、アジア太平洋地域では新たな拠点「XRP Asia(エックスアールピー・アジア)」の設立が進められています。

さらに、大学との連携によるアクセラレーターや複数のベンチャーキャピタルの参画も進められており、資金供給と技術支援の両面からXRPL開発環境の強化が図られています。

開発者の導線を一本化、資金ハブでアクセス改善

リップルは、こうした複数の支援施策を統合する新たなXRPL資金ハブの公開を予定していると明らかにしています。

開発者が助成制度やアクセラレーター、投資機会などへ一元的にアクセスできる環境を整備することで、資金供給の効率化とXRPLエコシステムのさらなる拡大を図るとしています。

今回の再編は、リップル単独の支援体制から、コミュニティや外部パートナーを含む分散型の支援基盤へと移行するものであり、XRPLの開発支援の枠組みが新たな段階へ移行しつつあることを示す動きと受け止められています。

国内外で進むXRPL機関連携、支援モデル転換と連動

XRPLを基盤とした機関投資家向けの取り組みは、今回の発表に先立ち、国内外で具体化が進んでいます。

リップル社は2026年2月25日、AIエージェント向け金融インフラを開発するt54 Labsの500万ドル(約7億8,000万円)のシードラウンドに戦略的投資家として参加したと報じられました。

同社がXRPLを基盤とした金融インフラ分野への投資を継続していることが改めて示されました。

国内でも2025年12月には、みずほ銀行やSMBC日興証券などが参画するXRPL活用のスタートアップ支援プログラム「JFIIP」が発足しており、金融機関によるエコシステム支援の取り組みが本格化しています。

一方で、XRPLのガバナンス体制を巡る議論も続いています。

リップル名誉CTOのデイビッド・シュワルツ氏は2026年2月25日、XRPLの分散性を巡る議論に対して技術的根拠を示し反論しました。

こうした一連の動きの中で進められる今回の支援モデル転換は、XRPLの開発支援とガバナンス体制の両面に影響を及ぼす取り組みとして注目されています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.07 円)

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Source:Ripple公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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