仮想通貨市場で主要銘柄が急落、950億円規模の清算が相場を揺るがす

仮想通貨全面安、清算急増で市場動揺

2025年12月1日、流動性の低下と高レバレッジにより約6億ドル(約950億円)規模の精算が発生し、仮想通貨市場全体が急落しました。

市場時価総額は前日比で約5%減り約3.04兆ドル(約473兆円)に縮小し、主要銘柄ではビットコインが5.2%安の約86,000ドル(約1,340万円)、イーサリアムが6%安の約2,800ドル(約44万円)となりました。

また、BNBが約5.5%安、ソラナが約7%安、XRPは約7%安の2.05ドル(約319円)に下落しています。

オンチェーン分析CoinGlassのデータによると、清算総額は前日比416%増の6億900万ドルに達し、その約89%がロングポジションの精算でした。

レバレッジをかけた強気の建玉が相次いで清算され、市場の下落圧力をさらに強めています。

高レバレッジ相場の脆さが露呈した週末急落

ロング清算連鎖が相場下落を加速

今回の急落は週末で取引量が少ない時間帯に起き、日曜深夜から月曜未明にかけて、ビットコインの価格が数分間で4,000ドルも下落する場面がありました。

特段のニュースが無い中、小口の売り注文が増幅され、最初のロング清算が連鎖的にさらなる売りを呼び込む「負のスパイラル」に陥った報じられています。

また、今年後半の上昇局面で得た利益を確定する売りも散見され、長期保有者やファンドが売りに転じた動きが下落に拍車をかけました。

実際、10月以降に約1兆ドル(約155兆円)の時価総額が失われ、市場心理は「極度の恐怖」水準に沈んでいます。

世界的な政策リスクが相場の重しに

市場心理の悪化に加え、外部環境の逆風も重なったとみられています。

日本の金利上昇で円キャリートレード資金が細る一方、中国では仮想通貨に否定的な言説が再燃し、欧州では検討中の仮想通貨課税案も不透明感を強めています。

これらの要因による急落について、米LVRGリサーチのニック・ラック氏は「行き過ぎた強気ポジションが是正された健全な調整」と評価し、オンチェーン分析から、投資家の投げ売り(キャピチュレーション)が最終局面に近い可能性があると指摘しています。

中長期視点で見る仮想通貨市場の行方

今回の急落は短期的な過熱とレバレッジ清算による影響が大きく、市場構造の健全化が進む中での一時的な調整と捉える見方が強まっています。

加えて、仮想通貨ETFの承認や規制環境の改善、機関投資家による買い増しは、今後の相場回復を支える中長期的な追い風になると期待されています。

12月10日に予定されるFRB(米連邦準備制度理事会)のFOMCでは、利下げへの転換が注目されており、この金融政策の方向性が年末以降の仮想通貨市場に大きな影響を与える見込みです。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.74 円)

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Source:CoinGlass
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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