リップル、UCバークレー校と連携「デジタル資産ハブ」開設|ブロックチェーン研究を推進へ

リップル、UCバークレーに130万ドル寄付でCDA設立

Ripple(リップル)社は2025年10月2日、カリフォルニア大学バークレー校(UCバークレー)と連携し、ブロックチェーン技術やデジタルツイン技術を活用する新たな研究拠点「デジタル資産ハブ(CDA)」を開設することが明らかになりました。

UCバークレーの発表によると、このCDAは同大学工学部に設置され、リップル社の「大学ブロックチェーン研究イニシアチブ(UBRI)」から130万ドル(約1.9億円)相当のステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」が資金として提供されます。

CDAでは、RLUSDの資金を活用して現実世界の資産をデジタル上で記録・検証・評価・交換する新たな手法を模索する研究を行い、ブロックチェーンやデジタルツイン技術を駆使したデジタル資産分野の最先端研究にも取り組むとしています。

デジタルコンテンツを価値ある資産とみなし、その価値を定義・測定するための信頼性の高い手法を確立することがCDAの主要な目的で、そのうえで同校はこの新拠点を通じてデジタル資産分野のイノベーション創出を目指す方針です。

リップルとUCバークレーが推進するデジタル資産研究拠点

リップルの技術を活用するUCバークレーの研究領域

発表によれば、CDAで予定される研究は、ブロックチェーン技術を活用したプロジェクトから、物理的資産のデジタル複製(デジタルツイン)を作成し、その価値を評価・取引する取り組みまで多岐にわたります。

CDAでは、UCバークレーの研究者とリップル社のエンジニアが協働し、オープンソース技術の開発など、戦略的に重要な領域で共同プロジェクトを推進するとしています。

こうした取り組みは、2018年から続くUBRIプログラムを通じたリップル社とUCバークレーの連携に基づくもので、同大学はUBRI創設メンバーとしてブロックチェーンやデジタル決済の学術研究や人材育成をリードしてきました。

今回のCDA設立は、こうした7年間の協力関係の延長線上にあり、リップル社が大学キャンパス内で研究センター設立に関与する初の事例として注目を集めています。

大学連携で広がるリップルのブロックチェーン戦略

リップル社大学連携ディレクターのローレン・ウェイマス氏は「UCバークレーはリップル社のUBRI創設時からデジタル資産の革新を牽引してきた。今回のCDA開設はその実績を土台に、次世代の研究・教育および産業への影響力を強化するものだ」と述べています。

また、UCバークレーのリッチ・ライオンズ学長も「この新センターは、当大学とリップル社の協力関係によってもたらされた画期的な成果であり、こうした協働が生む発見の好例だ。イノベーションを育む場としてバークレーに勝る場所はない」とコメントしました。

なお、リップル社はUBRIプログラムを通じて世界各国の大学でブロックチェーン教育・研究を支援しており、日本では東京大学と京都大学に対して合計150万ドル(約2.2億円)以上の寄付実績があります。

こうしたグローバルな学術支援の蓄積が今回の「デジタル資産ハブ」設立につながったとみられています。

リップル、RLUSD活用で金融提携を拡大

一方、リップル社は大学連携に留まらず、直近では各種パートナーシップを通じてRLUSDを活用した取り組みをさらに拡大しています。

9月23日には、米トークン化プラットフォーム大手Securitize(セキュリタイズ)社と協業し、BlackRock(ブラックロック)社およびVanEck(ヴァンエック)社が運用する米ドル建てトークン化ファンドの持分をRLUSDに即時交換できる新機能を発表しました。

また、シンガポールの銀行大手DBSも同月、米Franklin Templeton(フランクリン・テンプルトン)とリップル社との提携を発表し、自社のデジタル取引所でフランクリン社のファンドトークン(sgBENJI)とリップル社のRLUSDを上場し、相互交換を可能にする方針を示しました。

さらに9月末には、国際送金企業i-payout(アイ・ペイアウト)社との提携を通じて、北米向けリアルタイム送金にRLUSDを活用する計画も発表されています。

これらの動きはリップル社が学術分野と金融分野の双方でデジタル資産の実用化を加速させていることを示しており、今後もRLUSDを軸にグローバルな展開が進むとみられています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.44 円)

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Source:UCバークレー公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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