米ウェルジスティクス、薬局6,500店舗でXRP決済導入|Ripple技術で医療業界に革新

米薬局で仮想通貨XRP決済が可能に

米国ナスダック上場のヘルスケアインフラ企業Wellgistics Health(ウェルジスティクス・ヘルス)は2025年8月13日、Ripple(リップル)社の分散型台帳「XRP Ledger」を基盤とする新決済システムを導入したと発表しました。

このプログラムは処方薬業界で初めてブロックチェーン決済を本格的に導入する取り組みで、米国内の独立系薬局6,500店以上で仮想通貨エックスアールピー(XRP)による支払いがすでに利用可能となっています。

同社は、薬局が医薬品の支払いにXRPを利用することで、資金移動を即時かつ低コストで実現し、高額な手数料や銀行・クレジットカード網への依存による遅延を解消できると説明しています。

ウェルジスティクス・ヘルスは、ブロックチェーン技術によって従来型金融インフラの課題を克服しながら、薬局の決済を迅速化・透明化することを目指しています。

公式発表によると、同社は医薬品業界向けのERPシステム「RxERP」と提携してプラットフォームを構築しており、参加薬局のオンボーディングや取引管理、レポーティングを行う仕組みも整備済みです。

これにより薬局は24時間365日リアルタイムで在庫を発注できるようになり、支払いもHIPAAやAMLといった医療業界の規制に準拠した形で追跡・確認が可能な体制が確立されています。

米国薬局6,500店舗で広がるXRP決済プログラム

XRP導入で薬局決済時間を数秒に短縮

ウェルジスティクス・ヘルスによるXRP決済プログラムは、米国の独立系薬局がブロックチェーンベースの決済に本格的にアクセスできる初の取り組みです。

同社の発表によると、従来は数日を要した支払いを数秒に短縮できるとし、さらに、手数料も銀行送金やクレジット決済より大幅に抑えられる見込みです。

XRP Ledgerを活用した決済では仲介業者を介さずに直接送金が可能となり、週末や祝日を含めて24時間いつでも即時決済を行うことができます。

また、在庫補充や運転資金の確保は効率化される見込みで、支払い完了を即時に確認できる追跡機能を備え、透明性向上に寄与すると発表されています。

安全性を重視したXRP決済プラットフォーム

同社はすでに独立系薬局6,500店以上と製薬メーカー200社以上にサービスを提供しており、既存ネットワークを通じてXRP決済の採用拡大を迅速に進められる体制が整っています。

参加薬局は同社サイトからベータ版に登録可能で、ブロックチェーンに不慣れな事業者でも従来の手順で利用できる設計です。また、導入済みのプラットフォームは暗号化されたリアルタイム処理に対応し、医療や金融分野の規制に適合するよう構築されています。

このプラットフォームは米国の医療情報保護規則(HIPAA)やマネーロンダリング対策(AML)基準に対応し、セキュアで追跡可能な取引環境を提供する仕組みが整備されています。

ウェルジスティクスCEOが語るXRPの可能性

ウェルジスティクス・ヘルスのブライアン・ノートンCEOは「独立系薬局のオーナーは想像以上に先進的であり、ブロックチェーンの力を理解している」とコメントしています。

また同氏は「薬局側の反応はおおむね好意的で、透明性と効率性を高める財務オペレーションを提供することが自社の使命だ」と強調しました。

リップル社が開発するXRP Ledgerは高速かつ低コストで、医薬品サプライチェーンとの親和性が高いとされています。今後は薬局だけでなく製薬メーカーも参加し、業界全体の効率化と透明性向上が期待されています。

製薬メーカー参入で広がるXRP決済網

ウェルジスティクス・ヘルスは、製薬メーカーをXRP決済ネットワークにオンボードし、薬局や患者との直接取引を可能にする方針を示しています。将来的には「Direct-to-Patientプログラム」により、メーカーから患者宅へ医薬品を直送する構想を進める計画です。

同社COOのトニー・マドセン氏は「薬局には迅速で柔軟な決済システムが必要だ」と述べ、今回の導入を第一段階と位置付けました。

同社は今年5月に5,000万ドル(約73億円)の株式信用枠を確保し、XRPを財務戦略および決済基盤の中核に据える姿勢を明確にしています。

医療業界から国際送金まで広がるXRP活用

医療業界進出が示すXRPの実需拡大

今回のウェルジスティクス社によるXRP決済導入は、XRPの実需拡大を示す重要な事例として業界から注目されています。

リップル社の訴訟問題に詳しい弁護士ビル・モーガン氏は「XRPおよびXRP Ledgerの実需を示す好例」と評価し、すでに薬局のオンボーディングが始まっている点を強調しました。複数の薬局が参加を表明しており、構想段階ではなく実際に稼働していることが確認されています。

明日の話でありません。

すでに薬局の導入が始まっており、XRP決済プログラムに参加しています。

こうした専門家の見解は、XRPが単なる投機対象にとどまらず、規制が厳しい医療業界で実用段階に入りつつある可能性を示しています。実需が広がることで、仮想通貨の社会的役割が一層強まっているとみられています。

日本を含む国際送金事例とXRPの有用性

リップル社のグローバル決済ネットワーク「RippleNet」には、世界70か国以上で300超の金融機関が参加しており、年間で数兆円規模の資金がブロックチェーン上で処理され、アジアや中東の銀行も接続して即時国際決済を導入しています。

日本においても、SBIレミットが南米向け送金にXRPを活用し、従来は数日要した送金を数秒で完了させていると報告されています。

これにより従来のSWIFTネットワークに代わる新たな国際決済インフラとしてのXRPの有用性が確認されました。

XRP価格上昇と機関投資家需要の広がり

インフラ面でも進展があり、韓国のデジタル資産カストディ企業BDACSは機関投資家向けにXRPの託管サービスを開始しました。

こうした動きを背景に、機関投資家が安全にXRPを保有できる体制が整いつつあります。

加えて、ウェルジスティクス社によるXRP決済導入の事例は、XRPが医療分野を含む実需の現場へ浸透している事実を示し、今後のグローバル決済の在り方を変える一歩として注目を集めています。

2025年8月16日時点でXRP価格は約3.10ドル(約455円)となり、前年同期比で約40%の上昇を示しました。時価総額では仮想通貨市場第3位に位置し、投資対象としての存在感が強まっています。

ただし専門家は「実需拡大が価格高騰を保証するものではない」との見方を示しつつ、規制の明確化と利用拡大が中長期的な需要増につながると分析しています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.85 円)

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Source:Wellgistics Health公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

参照元:ニュース – 仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

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