米国、仮想通貨投資商品から約9億ドル流出|SOL・XRP・SUIは流入傾向
資金流出止まらず、米国が顕著に
欧州大手の仮想通貨投資会社CoinSharesは、2025年3月10日に公開したレポートで、仮想通貨投資商品から資金流出が続いていると指摘しました。
CoinSharesによると、仮想通貨投資商品からの流出傾向は4週間続いています。先週は、総額で8億7,600万ドル(約1,280億円)の流出が見られました。
米国では、先週だけで9億2,200万ドル(約1,340億円)が流出しました。このほかにも香港、オーストラリア、ブラジルなどで流出の傾向が見られています。
仮想通貨投資商品全体のAUM(運用資産残高)は、ピーク時から390億ドル(約5.7兆円)減少し、1,420億ドル(約20兆円)を記録しました。AUM減少の主な要因は、仮想通貨価格の下落と投資商品の資金流出の2点が挙げられます。
レポートを執筆したCoinSharesのリサーチャーは「流出ペースの鈍化は見られているものの、投資家心理は依然として弱気です」と指摘しています。
一方で同期間、カナダやドイツ、スウェーデン、スイスなどでは流入傾向が見られ、特にスイスでは2,300万ドル(約33億円)と顕著な資金流入が確認されています。
同リサーチャーは「地域別に見ると、米国の投資家が最も弱気で、他のほとんどの地域は買いの機会と考えています」と指摘しました。
通貨別ではソラナなどで流入が見られる
通貨別でも、おおむね大半の通貨で流出の傾向が見られました。最も流出が見られたビットコイン(BTC)では、7億5,000万ドル(約1,100億円)の流出が発生しています。
その他、イーサリアム(ETH)が8,900万ドル(約130億円)、トロン(TRX)が3,200万ドル(約47億円)、アーベ(AAVE)が240万ドル(約3.5億円)と続いています。
一方、一部通貨では流入傾向が見られました。特にソラナ(SOL)では1,640万ドル(約23億円)と大きな流入が発生しています。最近のソラナ関連プロジェクトの進展やアップデートなどを背景に投資家の関心が高まった可能性があります。
このほかにも、エックスアールピー(XRP)で560万ドル(約8.2億円)、スイ(SUI)で270万ドル(約3.9億円)の流入が見られています。
XRPとスイについては、2週間前から継続して資金が流入しており、市場の注目度が高まっていることが確認されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.6円)
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Souce:CoinSharesレポート
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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