イーサリアム財団、トルネードキャッシュ開発者に125万ドルを支援
イーサリアム財団、トルネードキャッシュ開発者を支援
イーサリアム(ETH)財団は、2025年2月26日にX(Twitter)を通じて、トルネードキャッシュ開発者に125万ドル(約1.8億円)を寄付すると発表しました。
トルネードキャッシュは、イーサリアムベースの仮想通貨ミキシングを提供します。仮想通貨ミキシングは取引を難読化することで、プライバシーを保護できるものです。その一方で、マネーロンダリングなどに使用される事例が見られることから、各国当局から問題視されています。
上記の背景から、トルネードキャッシュの創設者および開発者は、各国当局と法的な問題を抱えています。トルネードキャッシュ開発者であるペルツェフ氏もその1人で、同氏はトルネードキャッシュを通じてマネーロンダリングを助長したとして、2024年5月、オランダの裁判所で懲役5年の判決を言い渡されました。
イーサリアム財団はX上で、法的な問題を抱えるペルツェフ氏に対して125万ドルを弁護費用として支援する意向を明らかにしました。
The EF is donating $1.25M to the legal defense of Alexey Pertsev.
Privacy is normal, and writing code is not a crime.
You can contribute to @alex_pertsev's defense here: https://t.co/shWFNoDJ9g https://t.co/ITvEiRkAGt
— Ethereum Foundation (@ethereumfndn) February 26, 2025
イーサリアム財団はアレクセイ・ペルツェフの法的弁護のために125万ドルを寄付します。プライバシーは当然のもので、コードを書くことは犯罪ではありません。
現在、一時的に釈放されているペルツェフ氏は、イーサリアム財団からの支援に対して「オランダにおける訴訟で私の弁護に多額の寄付をしてくださり、ありがとうございます」とコメントしました。
米国では有利な判決も
トルネードキャッシュは各国当局と複数の問題を抱えていますが、直近では米国において有利な判決も見られています。
2024年11月に、米国連邦控訴裁判所は、米国連邦控訴裁判所は、米国当局によるトルネードキャッシュへの制裁を違法とする判決を下しました。判決によると、裁判所は、不変なスマートコントラクトに対する制裁は、米国財務省の権限を超えていると判断しました。
上記の判決に対して、米国大手仮想通貨取引所のコインベース法務責任者は「一部のユーザーが悪質な行為をしたという理由で、オープンソース技術を完全にブロックすることは、議会が承認したものではない」と指摘し、判決を歓迎する姿勢を示しました。
No one wants criminals to use crypto protocols, but blocking open source technology entirely because a small portion of users are bad actors is not what Congress authorized. These sanctions stretched Treasury’s authority beyond recognition, and the Fifth Circuit agreed. 3/6
— paulgrewal.eth (@iampaulgrewal) November 26, 2024
犯罪者が仮想通貨関連プロトコルを使用することを望む人は誰もいないが、一部のユーザーが悪質な行為をしたという理由で、オープンソース技術を完全にブロックすることは、議会が承認したものではない。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.9円)
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Souce:イーサリアム財団X投稿
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用